つい集めてしまうものはなんですか?

N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)の精製についてですが、
モレキュラシーブスのみの精製で充分なのでしょうか?
溶剤ハンドブックによると、モレキュラシーブスでの乾燥後に
蒸留とありますが、蒸留しない場合の精製度はどのくらいなのでしょうか?
ちなみに減圧蒸留にチャレンジしてみましたが、ウオーターバスの
中の水の沸点近くになっても、あまり蒸留できず、調子が悪かったのです。
そこでDMFの精製法についてお伺いします。
また,DMFの簡単な精製法、脱水後のモレキュラシーブスの再利用法などが
ありましたらご教授お願いします。
ちなみに,化学合成は丸での初心者の為、幼稚な質問をお許し下さい。

A 回答 (6件)

 一般的な化学実験の方法については,日本化学会編「実験化学講座」を参考にされるとよろしいと思います(なにせ日本語で詳しく書いてありますから)。


 ご質問のDMFの精製方法は第4版でしたら,1巻,基本操作pp.238に詳しく記してあります。窒素(又はアルゴン)気流下(DMFの場合,酸素が存在する中で加熱すると分解します)での減圧蒸留法も同巻pp.220-221に記してありますので参考にされたらよいと思います。
 ただ,化学合成は初心者の方とか,何度か失敗されないと合成はうまくならないとおもいます。一度でうまく行くと考えずに,何度か挑戦してみて下さい。

また,私は,一度使ったモレキュラーシーブスは,300℃程度で,クーゲル蒸留装置を用い,減圧で2時間ほど乾燥させてから再利用してました。(減圧しなくて電気炉中でも良いと思います。)

 
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この回答へのお礼

御返答ありがとうございます。
この本を参考にしたいと思います。

お礼日時:2001/06/13 10:57

rei00 です。



MiJun さんの回答を拝見して考えた事がありますので追加しておきます。

MiJun さんがお書きの様な「UV・可視スペクトル測定溶媒」等に使われるのでしょうか。私は有機合成を念頭において回答しましたが,その他の目的で少量使用されるのであれば,御自分で精製されるよりも市販の高純度試薬を買われた方が良いと思います。

使用したモレキュラーシーブですが,大量に使う場合は乾燥器で乾燥して再使用していました。ただ,完全には再生されませんので,再使用時に新品と使い分ける必要がありますが。

で少量の場合は,・・・・やっぱり廃棄してました。プラスチック等の不燃物としてゴミに出したり,カラムで使用した廃シリカゲルに混ぜて処分したりです。

いづれにしても,使用目的が分からないと適切な回答は困難です。
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>モレキュラシーブスのみの精製で充分なのでしょうか?



私以前の回答者の方同様に、他人がこの質問に答えるのは
非常に難しいです。やってみなければ分かりませんから。

水素化物や金属ナトリウムなどを用いる危険を伴う反応である。
試薬or原料が高価or合成にステップが必要である

これらの要素がなくて、失敗が許される実験ならば、
一度、精製をせずに合成をされてみてはいかがでしょうか?
その結果次第で溶媒精製を考え直すとか。

> DMFの簡単な精製法
K2CO3(炭酸カリウム)や
CuSO4(硫酸銅)を用いる方法もあるようですが、
試したことはありません。

参考:有機化学実験のてびき1/化学同人 
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大分以前DMFの減圧蒸留を良くしてました。


rei00さんのご紹介の「常圧」は経験がありませんが。

UV・可視スペクトル測定溶媒に使用してましたが、
モレキュラーシーブ→減圧蒸留→即使用

減圧調整がまずいのではないでしょうか・・?
その辺りもrei00さんの言われるように、研究室の先輩等の指導を・・・?

使用したモレキュラーシーブは廃棄してましたが・・・?

使用目的を補足お願いします。
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まず精製の目的をお聞きしたいのですが。


市販の試薬特級相当品を購入すれば
純度は、ガスクロマトグラフィーによって99.5%以上、
水分は 0.2%以下です。
もし、それを更に精製したいとしたら減圧蒸留も
慣れていらっしゃらないようですから心配になりました。
せっかくモレキュラシーブで脱水しても操作中に
吸湿させてしまいそうに感じました。
沸点は常圧で約153℃ですから、ある程度の減圧にできれば
充分蒸留可能なはずです。
精製前後の違いを分析されてみてはいかがでしょうか。
JIS K 8500は参考になりましょう。
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どの程度精製するかは目的によって変わりますが,一般的な有機合成用の溶媒として回答いたします。



最近の DMF であれば,有機合成上で問題となる不純物は,水と DMF の分解で生じるアミンと酸です。

水を除くにはモレキュラ-シ-ブによる乾燥だけでも良いかも知れませんが,他の不純物はこれでは除けません。したがって,蒸留が必ず必要です。

一方,分解で生じるアミンがさほど問題でなければ,反応の種類にもよりますが,常圧で蒸留するだけでも使えます。DMF の沸点は水よりも高いですから,初留を多めにとれば水はかなり除けます。なお,この時にも分解してアミンが極く少量できますので,アミンの影響のある場合は使えません。

私は通常この方法を使いましたが,もっと無水の溶媒が必要な場合には,カルシウムハイドライド(CaH2)を加えた後,減圧蒸留しました。

ところで,溶媒の精製に関しては,各研究室でスタンダ-ドな方法があると思います。まづ,先輩なり指導教官に聞きましょう。

なお,溶媒精製に関しては次の成書があります。ただ,これにのっている方法は,かなり厳密な方法ですので有機合成に使うのであればそこまで必要ない事が多いですが。

「Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification」
J. A. Riddick, W. B. Bunger, T. K. Sakano
John Wiley & Sons, New York, 1986
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