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古典落語を楽しんでいます。
ところで、鮑熨斗や死神、火炎太鼓などを聞いていますと、哀れな亭主が出てきます。彼の稼ぎが少なくて、かみさんにぼろくそに言われ、彼は金策のため、外に出て苦労をします。(もちろん、厩火事のような髪結の亭主もいますが)
主に男が外に出て金を稼ぎ、主に女が家に居てそれを使う、というのは、古今東西、普遍的なこととは思います。
しかし、今の時代では、亭主の稼ぎが不足すれば、かみさんがパートなどに出たりして、少ないとはいいながらも、不足分を何とか補おう、としている、と思います。
質問は、江戸時代の町人は、亭主だけが稼ぐ、というのが標準だったのですか? 落語の世界だけのことですか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
見逃せないのは現代に近づくまで、女性の仕事とは風俗産業しか
なかったということです。江戸時代の風呂屋にしろ茶屋にしろ娘が
働く場所は同時に売春業を営んでいますから、普通の感覚の亭主は
妻や娘をそういう場所で働かせたくはないでしょう。
ただ当時の男たちは女という「物」は夫や父親の財産という感覚
が強いので生活に困れば売ったりなどはわりと平気だと思います。
早速のご回答ありがとうございました。
1、女性の働く場所がないのですね。今のOLが活躍できるような、職業がないのですね。
2、<当時の男たちは女という「物」は夫や父親の財産>
と思っていたのですね。落語の亭主も、自分が稼いで、かみさんをちゃんと養うのが当然、と考えていたのですね。
No.5
- 回答日時:
こんにちは。
お読みいただきありがとうございました。
あなたは落語が好きとのことですので、雑学を一つ二つ・・・。
私も落語は好きです。
落語で良く出てくる「クマさん」「八っあん」がお馬鹿の代表のように語られていますが、
ところがどっこい、長屋を借りるにしても大家の厳格な審査があり、
例えば、大工などでは棟梁(親方)などの身元保証人が居ないと借りられませんでした。
また、独身で入居して、さて嫁でももらうか・・・
となると、またまた大家の許可を得なくては同じ長屋に住むことはできませんでした。
勝手に女を連れて来て「今日からは、俺の女房だ」などと簡単にはいかなかったのです。
大家と店子は「親も同然」「子も同然」という言葉はここから生まれました。
すでにご存じかとは思いますが、
江戸は100万人の当時としては世界一の人口を誇っていましたが、
男60%、女40%位の非常に女性の少ない都市でした。
これにはもちろん、女性が田舎などから出て来ても働く場所が無かったことも大きな要因の一つでした。
従って、一生涯を独身で過ごした男たちがゴロゴロしていたのです。
庶民が嫁をもらう、と言うことは非常にラッキーなことだったのです。
そうした独身の男たちを慰めるために、吉原などの遊郭が公認されていたのです。
遊郭の遊女も「太夫」(後の花魁)「格子」「散茶」(さんちゃ)「梅茶」「五寸局」(ごすんつぼね)「三寸局」「なみ局」「次」などの階級があり、「太夫」や「格子」は、良く言われるように一晩で30両などと言われ、お大尽しか遊べませんでしたが、庶民などの安賃金の男は、「散茶」以下の安い遊女と夜を共にしました。
ちなみに、酒食の接待を除いては、
「散茶」あたりで・・・一晩20,000円位
「「梅茶」・・・・・・・・・15,000円位
「五寸局」・・・・・・・・10,000円位
「三寸局」・・・・・・・・7,000円位
「なみ茶」・・・・・・・・5,000円位
「次」・・・・・・・・・・・・3,000円位
従って、遊女たちも客に酒食を頼ませてバックマージンが、いわゆる、自分の小遣いになったのです。
楼主もそのことを承知の上でしたので、朝飯などは茶碗に半分くらいで、おかずも一品くらいしか食べさせなかったので、遊女はいつも腹を空かせていたのです。
話が横道に逸れてしまいましたが、「よもやま話」です。
再度のご回答ありがとうございました。
1.大家は、今の時代の貸主とはかんがえられず、強い権限を持っていたのですね。「親も同然」「子も同然」とについて、私は今まで誤解していました。
2・遊女も生活は大変だったのですね。勿論、庶民の男たちも同じくらい苦労しているのでしょうが。落語では、花魁と若旦那の優雅なストーリーがありますが、それとは全く別な、お直しなどもありますね。
No.4
- 回答日時:
表向きは、男がしっかり稼いで、となっていたようですが、
実際のところ江戸でいえば様々な現在言うところの「隙間産業」がありまして、
女の人は経済的に自由になる金を持っていたのではないかと言われ始めています。
商家などの通いや住み込みの女中、行商、洗い張り、縫い物、子守りなど案外日銭の稼げる商売があったようです。
基本的に江戸は「かかあ大明神」で女が強い社会でしたから、自分もそこそこ稼ぐ分だけ「しっかり働け」となったのかもしれませんね。
早速のご回答ありがとうございました。
<「隙間産業」>
があり、女性も
<そこそこ稼>
いでいたのですね。そして、江戸は、女性が少ないから
<「かかあ大明神」>なのですね。
No.3
- 回答日時:
こんにちは。
私は、自称「歴史作家」です。
基本的には亭主が稼ぐ、女房は家にいる。・・・で、正しいです。
まずは、現代と違って女性の職場というものが非常に少なかったため、限られていました。
庶民について言えば、
遊女、芸者、料亭の仲居、大店などへの通いの賄い婦や住み込みの賄い婦など。
江戸時代も中期になると、一杯飲み屋ができてそこでの女中。
さらに、上記の職業に就くにしても、身元保証人が必要でした。
では、亭主が身元保証人になれば・・・という訳にはいきませんでした。
その道には、その道のしっかりとした財力や知名度などがある者しか保証人にはなれませんでした。
ただ、後家になったような場合には「口入屋」に多少の金銭を支払うことで、保証人になってくれましたが、
口入屋にしても、例えば、仲居などに紹介をして保証人となったような場合、女が店の金銭を盗んで逃げてしまったりしては一大事。
従って、それ相応の身元調査がなされました。
<髪結いの亭主>
これは、確かに江戸時代にできた言葉です。
髪結いには店を構える者と通いの二種類がありましたが、店を持てるのは男の髪結いだけでした。
ただし、男の髪結いは女の髪を結ってはいけない、また逆に、女の髪結いが男の髪を結ってはいけない、というお触れが出ていました。
しかし、好色の男にしてみれば、女の髪結いに結ってもらいたい・・・
従って、潜りの通い女髪結いもいました。
また、遊女や芸者は当然女性ですので、女髪結いに結ってもらっていました。もちろん、通いです。
これは、公然と認められていましたし、遊女や芸者になると、毎日の仕事でしたしそれ相応の料金をもらいましたので、こうした女髪結いと一緒になった亭主は、亭主よりも稼いでいましたので、亭主も次第に堕落していったことは事実です。
ちなみに、江戸中期の史料によると、
大工の年収は・・・約120万円
遊女や芸者をお得意さまとする女髪結いの年収は・・・約200~220万円
100万円もの差があり、大工の稼ぎより良い、となれば、亭主は左団扇になるのも頷けるというものです。
早速の回答ありがとうございました。
<女性の職場というものが非常に少なかったため、限られてい>
たのですす。女房の稼ぎを当てにできない、大多数の亭主は、外に出て行かねばならないのですね。しかし、幸運な男もいるのですね。髪結の亭主は(それなりに気を使っているのでしょうが)
<左団扇>
なのですね。
No.2
- 回答日時:
文化人類学?的に、男性が狩猟をし女性が拠点(家)を守りつつ子育てをする、みたいな分業がされていたと考えられています。
そういう意味では落語のその世界も間違いではないのですが、しかしながら女性が家で主婦をやってのんびり過ごすなどというイメージは、戦後の米国からもたらされたと言われていたはずです。
つまり、洗濯や掃除といったものが楽になったのは家電製品が普及したおかげであり、それまでは時間も体力も要る仕事であった、他の家事も似たようなもので、楽して暮らしていたなどという訳ではない。
そもそも週(七曜日)に1日休みを取るという風習は明治以降に西洋からもたらされたもので、江戸以前は年に数度のお祭りと、今日は雨だから大工は休みなどという感じで、休みなしが普通。今風に言う主婦も、家事や内職に大変だったのだと思います。
早速のご回答ありがとうございました。
現代は例外で、昔は、かみさんは
<家事や内職に大変だった>
のですね。彼女は、家事などで精一杯で、外で働くなどという余裕が無かったのですね。
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