No.2ベストアンサー
- 回答日時:
フランス語に関しては横濱佛蘭西語傳習所と呼ばれる翻訳官や通訳の養成所が1865年4月1日(元治2年3月6日)に横浜に設けられていました。
幕末に江戸幕府は、当時ナポレオン軍の歴史を引くフランス陸軍の制度を導入しようとしていました。
軍隊を新たに作りますから、当然教官であるフランス軍将校の言葉を理解する必要があることから設けられていました。
同様の動機で各藩でも藩校の中に英語やフランス語を学ぶ講座を設けてイギリス人やフランス人を招聘していました。
古くは御承知の通り長崎にはオランダ語を学ぶ私塾は沢山ありました。
外科手術を主体とした蘭方医を養成していました。
幕末には頻繁にオランダ以外の国の船舶が来航していましたので、長崎では早くからオランダ語以外の言葉が学ばれていました。
ということで、必要に応じて最低限の通訳は手当てができていました。
富岡製糸所のみならず、明治初期に来日した外国人は、むしろ日本語を勉強して何とか自分の技術や知識を伝えようと努力してくれました。
生徒である日本人も貪欲に言葉を学び、技術や知識を吸収していきました。
(そうは言っても実際には、相当いい加減な金目当ての山師のような連中もいたようではあります)
まぁ~当然スタートはお互いに片言で身振り手振りではあったでしょう。
言葉というのは、その場で必要に迫られれば意外に短時間でマスターできます。
ただし、受験程度の切迫感ではダメです。生きるか死ぬかの瀬戸際まで追い込まれなければダメです。
尚、江戸時代は全く聾桟敷であった訳ではなく、漂流や難破で海外生活を余儀なくされた人達が沢山いて外国語をマスターして帰ってきていました。
有名な大黒屋光太夫はロシア語を完璧にマスターして帰ってきています。
ジョン万次郎は英語をマスターして帰ってきています。
幕府は必要に応じてこれらの人達を使っていました。
ただし、制度化されたのは幕末ギリギリで直ちに明治時代に突入してしまいました。
>現金は円で払ったのですか?それともまさかのフランですか?
記録上は円で記録されていますが、本人がどうしたのかは実際のところは良く分かっていません。
そもそも明治政府は外貨を持っていません。
おそらく有史以来の国際通貨である金銀に両替されていた可能性が一番高いかと思います。
これを交易で日本へきていた商人を経由して自国通貨に変えていたのではないのかと推定されます。
国内にいる間は両替の必要は全くなかったことに注意して下さい。
蛇足
日本の通貨は計数通貨でしたが国際的には金銀の秤量通貨でした。
結果として、日本の銀貨である丁銀や小粒は、海外へ持ち出せば日本国内で小判に変えるよりも多い重量の金が手に入りました。
これで一儲けしたのがタウンゼント・ハリス」です。
外交官というよりも政商としての才能に長けていた男のようです。
詳細説明頂きありがとうございました。明治時代にどの様に外国語を学んだのか非常に興味がありました。でも、よく周りを見ても外国人相撲取りや日本に数年しか住んでいない外国人も完璧に日本語を操る人たちがいますので、日本人と接して、何とか生きて行くんだと思えば出来るのでしょうね。明治時代に語学で金儲けは今日とは比べられない活力だったような気がします。
No.3
- 回答日時:
#2さんほど詳しくありませんが、日本人で外国語ができる人も、外国人で日本語ができる人も、両方いたみたいです。
以下、貼り付けばかりで申し訳ありませんが。
江戸時代には幕府の通訳者を「通詞(つうじ)」と呼んでいました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%9A%E8%A9%9E
リンクにある森山栄之助という人は江戸時代末期の優秀な通詞で、けっこう有名です。
この頃から通訳がいたわけです。でももっと古くから遣唐使やら遣隋使やら、朝鮮通信使とかもあったし、昔から何かしら外国語の翻訳・通訳はしてたんでしょうけど。漢文とか。
「明治政府 通訳」で検索した中からですが、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%B2%BB% …
たとえば19世紀のメルメ・カションさん。
<(1858年、フランス) - 神父。上記グロ男爵の通訳として訪日。横浜仏語伝習所の実質的初代校長。>
これは#2さんが挙げてらっしゃる学校ですね。この方はすごく日本語が達者だったそうです。宣教師として当時の琉球王国(沖縄)に来た時に日本語を習得したらしい(琉球語じゃなかったんでしょうかね?)。
明治時代には政府や軍から外国へ留学生が派遣されたりもしました。のちに作家になる夏目漱石や、森鴎外もこうした留学生でした。
富岡製糸工場に関わったのはポール・ブリューナさんだそうで、この方が日本語ができたのかどうか知りませんが、お給金はウィキペディアですと円で書かれています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC% …
「ブリューナには月給600円に加えて賄金が毎年1,800円、合計9,000円の年俸が支払われており、お雇い外国人のフランス人としては横須賀製鉄所のレオンス・ヴェルニーが受け取っていた年俸10,000円に次ぐ金額であった。一般的な日本人職工の年俸74円などに比べて非常に高額なことから後に問題となり、1874年(明治7年)7月8日には大久保利通が、同年8月には伊藤博文が三条実美に契約の中途解約を進言している。」
ありがとうございます。その時代に録音できていたなら彼ら通訳がどのレベルで通訳していたのか聞いてみたいです。何かロマンが広がります。
No.1
- 回答日時:
幕末の段階でのフランス人技術者
日本側の人物が
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%A0%97% …
小栗で
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%AA%E6%B5%9C% …
※ 現代の日本史においては基本的に幕府役人への評価は低いが、明治政府の主要なテクノクラートは幕臣だったりする。西南諸藩よりも教育に金をかけていましたので
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