
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>曲げを生じさせるのは結局のところせん断力で・・・
そうではなくて、問題となっているのは、曲げによって発生する溶接面の上側と下側のわずかな変形の違いで、それを求めていくと、最後はせん断力に行き着く。という話です。
>微視的に見れば、これらは縦せん断応力と横せん断応力で釣り合っているという感じですかね?
常に縦せん断応力は横せん断応力に等しくなります。
>とある基準書を見ていると
どの基準書ですか?
正しいような、今回の場合は適用できないような・・・よくわからないのですが。
>ここで力はやはりせん断力なのですが、例えば片持ち梁の作用荷重に相当・・・
あ、そんな面倒なことを考える必要はありません。
梁のウェブのせん断応力度は、絶対に梁の鋼材の許容せん断応力度を超えることはないので(超えたら、溶接以前に梁が壊れてしまう)、
私の説明を使う場合は、溶接の長さあたりの強度は
鋼材の許容せん断応力度×ウェブの厚さ
以上あればよいことになります。鋼材と同等の強度の溶接であれば、隅肉溶接の左右のど厚の合計がウェブ厚さ以上であればよいことになります。
お礼に書かれている式で検討する場合も、
>τ=Q・F/(I・Σa)
>F:せん断力
F=鋼材の許容せん断応力度×ウェブの断面積
で計算すればよいですが・・・なんだか、大半の係数が消えてしまうような気がする・・・
ありがとうございます。まだ理解不足のところもある気がしますが、以前よりは色々理解が深まりました。毎回ご丁寧な回答ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
>梁には・・・と曲げ応力が発生しますが、
曲げ応力は、やや複雑です。
梁などの材料を線材に置き換えて考えた場合に想定する応力です。実際には梁には引張り、圧縮(それと、ずれ)の力しか作用しません。線材として考える場合は曲げ応力を想定したほうが解析しやすいため仮定したものです。
>このせん断応力が、ご教授頂いた前半の話ということでよろしいでしょうか?
曲げ応力とペアで考えるときのせん断応力ではありません。(同じといえば、同じなんですが・・・)
>曲げ応力に対する隅肉の検討はどう考えればよいのでしょうか?
曲げは考える必要がありません。。。というか、せん断を考えていれば、結果的に曲げも考えたことになります。
>何か私にひどく基礎的な知識が欠落している気もしますが、
基礎でなく、かなり高度な知識になりますが、
まず、「ラーメン構造を解く」などの骨組解析時の「応力」と、「溶接の強度を考える」などの断面算定時の「応力」は区別して(互いに関連はありますが)考えてください。
骨組解析時の応力を断面係数なり、有効断面積なりで割ったものが断面算定用の応力になります。
解析用の応力は全体をマクロに考えたもの、断面用の応力は断面の部分をミクロに考えたものです。
つぎに、溶接部に働く力ですが、組立H形鋼の場合は、フランジとウェブの変形量の違いが溶接部に働く力になります。H形鋼をまっすぐ軸方向に引っ張った場合は、フランジとウェブは同じように変形して、接合部に力は働きません。極端に考えれば、フランジとウェブがくっついてなくても、かまいません。
マクロで曲げ変形が起きた場合は、ミクロではフランジとウェブにわずかな変形差が生まれます。これには溶接などの接合がかかせませんが、このときの縦長さあたりの横変形量差の大きさは、曲げ変形を縦長さ方向に微分した(割った)大きさになります。
これを応力で考えると曲げの微分、すなわち、せん断力になるのです。
縦せん断応力=横せん断応力なので、縦横はどちらで考えてもかまいません。
(はしょった説明ですが、分かりますか? 私も初めは丸1日考え込みました。)
懇切丁寧にありがとうございます。
ざっくりの理解だと、曲げを生じさせるのは結局のところせん断力で、微視的に見れば、これらは縦せん断応力と横せん断応力で釣り合っているという感じですかね?
とある基準書を見ていると下記のような式がありました。
フランジとウェブとの継手における応力度
τ=Q・F/(I・Σa)
I:桁断面の中立軸まわりの断面二次モーメント
Q:溶接線外にあるフランジ断面の中立軸まわりの断面一次モーメント
F:せん断力
ここで力はやはりせん断力なのですが、例えば片持ち梁の作用荷重に相当するような荷重と考えてよいものか悩んでます。この式の解説もまだ見つけることができてません。。
No.2
- 回答日時:
>梁に作用するせん断応力度というのは、単純にせん断力を
>ウェブ断面積で割った応力ということでしょうか?
それでよいです。
ただし、溶接部にかかる、溶接長さあたりのせん断力を求めないといけないので、その応力にウェブの厚さをかけたものを使い、溶接の長さあたりせん断強さがそれ以上であることを確認します。
>フルペネと違いはないということでしょうか?
「フルペネ」が分かる人は少ないでしょうね。「完全溶け込み溶接」のことですが。
完全溶け込み溶接が隅肉溶接より強いと思い込んでいる人が多いみたいですが、完全溶け込み溶接が強いのはH形鋼のフランジの溶接に使ったときぐらいです。まっすぐに板の長さ方向(溶接と直角の方向)に引っ張られる場合に限って強いと思ってください。それ以外では、十分に脚長をとった(板厚の0.8倍以上)隅肉溶接のほうが強いことが多いです。
組立H形鋼においても、ウエブとフランジの接合は、隅肉溶接にした方が強くできます。
またまた早々にありがとうございます。
前半の話ですが、私のイメージするせん断力はH鋼を強軸中心に曲げようとする力なのですが、同じ認識でしたでしょうか?
例えば単純支持梁の中心に力を作用させた場合、梁には反力によるせん断応力と曲げ応力が発生しますが、このせん断応力が、ご教授頂いた前半の話ということでよろしいでしょうか?もしそうであれば、曲げ応力に対する隅肉の検討はどう考えればよいのでしょうか?何か私にひどく基礎的な知識が欠落している気もしますが、今しばらくお付き合い頂けると幸いです。後半の話は大変よく分かりました。
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