初めて自分の家と他人の家が違う、と意識した時

よく、弁護士のホームページや法律の文章の中で、「国民の社会生活上の医師」という言葉を見かけます。

これは比喩だと思いますが、具体的にはどのような意味なのでしょうか?どのような法曹のことを指すのでしょうか?
いつも疑問に思っていたので、具体例を挙げて分かりやすく教えていただけると嬉しいです。

A 回答 (2件)

「国民の社会生活上の医師」と言いだしたのは、平成13年設置の司法制度改革推進本部ですね(すでに解散しています)。

この組織は小泉内閣で司法制度の改革のため動きましたが、会議の中で、首相が「司法を国民の手の届くところに置かなければならない。そのために、人材を育成し、法曹人口を増やすとともに、全国どの町に住む人にも法律サービスを活用できる制度を構築する必要がある。」と方針を示しました。

その後、首相は「改革でまず必要なのは、司法を国民の手の届くところに置くことである。全国に3,300余りある市区町村の85%には、弁護士が1人もいないという説明を聞いた。例えば、私の地元で言えば、横須賀市には23名の弁護士がいる一方で、三浦市には1人もいないとのことである。
 司法改革は、人材を育成し、法曹人口を増やすことを柱の一つとしている。その意味するところは、全国どのまちに住む人にも法律サービスを活用できる社会を実現することであるから、その具体的な方策を講じていく必要がある。」などと発言しました。

この推進本部は平成16年に解散しましたが、平成14年7月5日に 「国民一人ひとりが輝く透明で開かれた社会を目指して」という報告書を出しました。

その中で、

― 国民にとって身近でわかりやすい司法:
いま全国の8割以上の市町村では弁護士のサービスを身近に受けることができません。地方裁判所の本庁・支部の管轄地域内で、弁護士がゼロか4人以下の地域が、253地域中119地域と半数近くに上っています。
また、法の精神が国民の生活に浸透せず、弁護士に相談するにも経済的・心理的負担が大きいという指摘があります。
― これから法曹人口を大幅に増大させ、人間味にあふれた信頼できる法曹が身近に存在し、「国民の社会生活上の医師」として、わかりやすい言葉で国民一人ひとりの社会生活や健全な経済活動をサポートするようにします。

と述べました。

つまり、弁護士などを、「国民の社会生活上の医師」として、例えば、地域のかかりつけ医師などのように身近な存在となるように、数も増やして行きたいということでした。
官僚の説明は、必ずしも国民にとって分かり易くならないのはいつものことですが、意味合いや背景は以上のようなことです。

これ以降、このキャッチフレーズが独り歩きしているのです。現実には、弁護士の数が増えすぎて仕事の奪い合いになるとか問題視されていますね。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございます。
そのような背景があったのですね、全く知りませんでした。その事情からでしたら、国民の社会生活上の医師という言葉がよくわかりました。
これから法曹を目指す人には、ぜひこの言葉の本来の意味を意識していただきたいですね。
ありがとうございました。

お礼日時:2014/09/19 08:27

「国民の社会生活上の医師」というのがそのまま例えでしょう。


医者は病気になれば相談したり治療したりする人で
弁護士は社会生活で日常のさまざまな法律問題に関して
相談したり対処する人という意味でしょう。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。
言葉の意味がよくわかりました。

お礼日時:2014/09/19 08:30

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