今回のリニューアルにともない、
1/27以前に投稿された質問が一定期間すべて締切済にされてしまったので、
マイページの機能を使って、それまでに投稿された私の質問への回答の中からベストアンサーを選びました。
その後、何時間か経過したら、「教えて!goo」登録者の質問は回答できるような状態に復活したじゃありませんか。
これでは、ネムネコさんが可哀想じゃないですか(アニメ『ログホライズン》のミノリの真似)。
ということで、
質問「ドイツ音楽、オーストリア音楽の違いとは?」
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8894274.html
の第2弾です、Part 2です。
前回の質問に寄せられた回答の数が増えるにしたがい、
ドイツ、オーストリアの民族、宗教、風土、文化、近隣諸国との地理的関係などなどの違いと諸要素が複雑に絡み合い、
その結果、
ドイツ、オーストリアの音楽に顕著な違いが生まれたことがあきらかになったように思います。
この2ヶ国の音楽性の違いは、単に音楽という一分野で考えるべきでも、論ずるべきものではないのでしょう。
ということで、
前回の質問の続きです。
1 ドイツ音楽とオーストリア音楽の違いとは?
2 この違いは、なぜ、生まれたのか?
3 これぞドイツ音楽の真骨頂、オーストリア音楽の精髄の一曲(これを聞けば両者の特徴の違いがすぐわかる曲)
などについて質問させていただきます。
前回の質問の回答番号12をご覧になられればすぐにお気づきになられると思いますが、
youtubeなどの動画サイトのリンク先を一つだけ回答に張り付けますと、
これまでとは異なり、リンク先ではなく、動画が回答に埋め込まれます。
───何かスゲェ~と思うのは私だけか(ポリポリ)───
リニューアルによって新たに加わったこの新機能を是非とも使ってみたいという方は、
動画のリンク先を一つだけ貼り付けてください。
2個以上になると、この新しい機能を回答に取り込むことができないようですので♪
ドイツ音楽礼賛であろうが、
「ドイツの音楽は辛気臭くていけない。音楽の都はウィーンだし、オーストリア音楽こそ世界最高!!」、
「何を言っているんですか、イタリア音楽こそ最高。イタリアのオペラに勝るものはない♪」
といった回答もお待ちしております。
できましたら、
この根拠になる曲を挙げて欲しいと思います。
何曲でも構わないのですが、
一曲、しかも、youtubeなどの動画のリンク先を貼り付けますと、
回答に動画が埋め込まれ、見栄えのよい回答になるようです。
皆さんの回答を心よりお待ちしております。
よろしくお願いします(ペコリ)。
No.26ベストアンサー
- 回答日時:
6
もうお分かりだと思いますが、ウィーン古典派の成立には、やはりオーストリア人の音楽性と伝統、フランスやイタリアの要素を巧みに受け入れる能力が必要だったのだと思います。だから「ウィーン古典派」でいいんですよ。フルトヴェングラーは、「音と言葉」の中で、やはり、バッハ、ヘンデル、ベートーヴェン、ブラームスをゲルマン的な作曲家と呼んでいます。日本ではごっちゃになったままですが、やはりゲルマン的なものとオーストリア的なもの、プロテスタント的なものとカトリック的なもの、という系統はあるということで、ねこさんの感じていたことに帰り着いたわけです。
ただ、さっきもお話ししたように、モーツァルトまでのオーストリア的なものと、シューベルト以降のオーストリア的なものは、若干意味が違うように思います。グラウトの「西洋音楽史」に書かれていたように、18世紀は世界主義的な時代だったと思いますが、ウィーン古典派はベートーヴェンでいったん終結して、そのあとはまた国ごとに多様化していったと思います。モーツァルトにおいては、オーストリア的なものが、国際的な視野の中で生かされていましたが、シューベルトになると、むしろ、ローカルな意味でのオーストリアが浮かび上がってきます。
フルトヴェングラーがベートーヴェンやブラームスについて言った「即物主義」という考え方も、ドイツではさらに発展して、ヒンデミットやヴァイルなどの作曲家が出たことはもうお話しした通りです。ドイツの作曲家は、色彩などよりも形式にこだわりました。ドイツの音楽が重厚でオーストリアの音楽が清澄だという印象は、必ずしもいつも言えることではないと思いますが、ブラームスの重厚さは、やはり北ドイツ的なものだと思います。でも、ブラームスはイタリアに旅行していますし、南国的といえる性格の曲もちらほらみられます。
さて、こんなところでどうでしょう。まだ書き残したこともあるように思いますが、参考文献を見ていると、いろいろな見方もありますし、バッハとハイドンの間の時代の作曲家がかなり未知なこともわかりました。本来、大論文にふさわしいテーマで、これ以上、中途半端な調査で書き続けるよりも、もっと知りたいことがたくさん出てきました。ねこさんも、私と一緒に、また更にいろいろなものを聴いたり読んだりして、考察を深めてください。
あとはコメントをいただいて、補足が必要ならします。
☆やはりゲルマン的なものとオーストリア的なもの、…という系統はあるということで
◇音楽史全般を通じたこうした系統の違いの話を聞いたことがありませんでしたから、
まったく知りませんでした。
ハイドン以前に、既にウィーン的といえる音楽が存在していたということも知りませんでした(^^ゞ
質問してみるもんだ。
☆シューベルトになると、むしろ、ローカルな意味でのオーストリアが浮かび上がってきます。
◇これは単に音楽史の範疇としてのみではなく、
フランス革命、ナポレオンの出現といった世界史的な視野まで含めて考えないといけないんでしょうね。
☆フルトヴェングラーがベートーヴェンやブラームスについて言った「即物主義」という考え方も、
◇フルトヴェングラーがこういうことを言うと、ちょっと突っ込みを入れたくなってしまう♪
ここまで拡がる話題だと予想だにしていませんでした。
No.33
- 回答日時:
ふたたびみたび、こんにちは。
おまけ回答で締めくくるつもりだったのですが、順番が逆になってしまったので、もう一つ書き忘れていたことを書きます。
昨年も書きましたし、今回も書きましたが、一つの美学を基準に、別の美学で書かれた音楽を評価してはいけません。夕べ、そろそろぶらげろさんのスレッドの準備を始めようかと思い、ハンス・ヨアヒム・モーザーの「音楽美学」を開いたら、私の言っていることと同じことが書かれていました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
実用音楽美学の多くの失敗と誤謬は、ある民族、時代、芸術作品群、個々の名作に認められた原則と尺度を、本質的に違った制約の下に成立した他の多くの場合に写しもちいることによって起こるのであって、それらには、それぞれに適した独自な法則が見出されるべきであろう。
それだから、たとえばシューベルトの大作は久しくベートーヴェン美学から一方的にゆがめて評価され、シューマンの作品はメンデルスゾーンの規則によって測られ、ブルックナーの交響曲はブラームスの尺度から誤解された。結局すべての作曲家、そればかりでなくすべての個々の作品は別種の独特な音楽美学に従属している。――ワーグナーの“ニュルンベルクの名歌手”の言葉に従えば“人々は規則を作っては、その後それに縛られる”と。R.シューマンの言葉も同趣旨で、“しょせん原作者ほど作品を知るものはいない”と(ただしこの言葉は条件付き)。
(ハンス・ヨアヒム・モーザー 音楽美学 橋本清司訳 音楽之友社 7ページ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ですから、シューベルトは交響曲作家ではない、という場合は、シューベルトの美学にのっとって判断していないのです。同じように、Part1でのように、世界史的視点をそのまま音楽史に持ち込んで、ドイツとオーストリアに違いはない、としてしまうのも、方法論的には間違いではないかと考えています。ドイツとオーストリアの音楽の違い、という問いに際しては、それぞれの国の作曲家の実際の音楽作品を詳細に比較検討して論証しないと、正しい判断はできないのではないでしょうか。今回は、そのごく一部しかできませんでしたが、クラウディオ・マグリスの著書で、文学に関する事情も参考にし、両国民の気質の違いも比較して、多少でも明らかになったなら、それでよかったと思います(私の現地滞在は、半端な年数ではないので、いっしょくたにされるのはちょっとね・・・)。
結局、型にはめて理解しようとしちゃうんですよね。
これが一番楽だから(^^ゞ
で、
「ウェリントンの勝利みたいは曲は、ベートーヴェンらしくない」
という話になったり、
これを逸脱ととらえ、例外扱いしてしまう。
この質問のPart1を書くにあたって、
「ベートーヴェンは、ドイツ的なのか、ウィーン的なのか」
で結構、悩んだ。
さらにウェーバーの扱いに困った(>_<)
だから、ウェーバーの名を出さなかった(^^ゞ
この質問は、
ドイツ・オーストリア音楽という分類の仕方はおかしいのではないか
というのと同時に、
この二つの型に無理やり当て嵌めよう
としているので、矛盾しているんです。
この矛盾は質問をする前に本人が気付いており、それでなお、敢えて質問をしたのであった。
結局、
ベートーヴェンはベートーヴェン以外の何者でもなく、
シューベルトもシューベルト以外の何者でもないのでしょうね♪
No.32
- 回答日時:
こんにちは。
おまけ回答、その1。(を先に送ったはずなのに、出ていません。システムがおかしいのか?)
以前、ベートーヴェンも、結構バカ話が好きだったと書いたように思いますが、ベートーヴェンのジョークもまんざらではないんですよ。ゲーテの詩に作曲した「メフィストの蚤の歌」では、曲の最後のピアノパートに、連続して早く弾く音符に、わざわざ1111と指使いを書き込んで、親指だけで弾くように指定しています。画像を送ります。これが、蚤を押しつぶすしぐさになるという仕組み。下の動画で、曲の最後の部分の指使いが見られます。フィッシャー・ディースカウとジェラルド・ムーアの黄金コンビ。
「失われた小銭への怒り」と呼ばれる曲もありますが、このタイトルは、ベートーヴェン本人によるものではなく、おそらく、ベートーヴェンの秘書で伝記作者の、アントン・シントラーによるものと考えられています。原題は「ハンガリー風奇想曲」。でも、ユーモラスな曲ですよ。ブレンデルの演奏で。
https://www.youtube.com/watch?v=PYSR2XoiYlQ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
で、ねこ協奏曲も御存じだったのですか?
ベートヴェンにはこんな↓のもあるじゃないですか。
https://www.youtube.com/watch?v=ZPX7RT9uFUU
後世に作られた《楽聖》というイメージを植えつけられているので、この曲はベートーヴェン最大の駄作なんてことが言われちゃけれど、
こういうお茶目で悪戯好きな面があったんじゃないですか。
☆ねこ協奏曲も御存じだったのですか?
◇今日、知りました。
で、
聞いて、名曲じゃないかと思いました♪
No.31
- 回答日時:
おまけ回答、その2。
オーストリアの画家、モーリッツ・フォン・シュヴィント(1804~71)に、Katzensymphonie(ねこ交響曲)という作品があります。画像を送ります。
これを演奏したものはないので、代わりに、ロッシーニの「猫の二重唱」。
https://www.youtube.com/watch?v=i08Zsaldocc
https://www.youtube.com/watch?v=kbgfPqRp_3I
https://www.youtube.com/watch?v=7x4f4BoPY80
質問とは関係なくなりましたが、最後にもう一度笑っていただきます。
CATcerto ねこ協奏曲
https://www.youtube.com/watch?v=zeoT66v4EHg
ロッシーニの「ネコの二重唱」は、高校時代から知っている。
NHK-FMで、たぶんザルツブルク音楽祭かなにかの放送録音で聞いた♪
その頃の私のクラシックに対するイメージはブラームスに代表される堅苦しいものだったので、
「クラシック音楽にもこんな曲があるのか」
と驚いたんですよ。
高校から大学時代にはブラームスが好きだったので、「ふん、モーツアルトなんて」とモーツアルトを見下していた。
「モーツアルトが好きなんて輩は、クラシックのビギナーの域を脱しいない」
とバカにしていた♪
まして、ロッシーニになると…。
若気の至りですな~。
「複雑で難しく聞こえるもの、深刻そうに聞こえるものこそ芸術的」と信じて疑っていなかった。
にしても、
ネコの曲って結構あるんだな。
ちょっと驚き♪
No.30
- 回答日時:
こんばんは。
少し、訂正と補足です。
モンが、ソナタ形式に第2主題と展開部を導入したと書きましたが、これは、ウィキペディアの日本語版に出ていたものです。ドイツ語版にも出ていたので、大丈夫だと思ったのですが、あとでドイツ語版をもう一度よく読んでみたら、
モンは、ゲオルク・クリストフ・ヴァーゲンザイル、レオポルト・モーツァルト、ヨーゼフ・シュタルツァーとともに、
1 一方では、バッハやフックスの対位法を応用し、
2 他方では、厳格で重ったるい後期バロック様式から、自由で優雅なギャラント様式への移行を達成した、
オーストリアの作曲家を代表する。最初の二人(ヴァーゲンザイルとL.モーツァルトと思われます)は、第2主題と展開部を構築し、ソナタ形式を刷新した。のちに、ミヒャエル・ハイドンと、特にヨーゼフ・ハイドンが、この点に手腕を発揮した。
とありました。日本語版のウィキにはいつも用心しているのですが、油断できません。ただ、ドイツ語版の方も、百パーセント信頼できるものではなく、モンが第2主題の導入に関係がなかったわけではないようです。ドイツの音楽百科事典、「音楽の歴史と現在」の「古典派」の項目には、「しばしば古典的なソナタ楽章の基本とみなされる二主題性は、ベートーヴェン以前には決して一般に認められた決まりとはならなかった」、とあり、ハイドンやモーツァルトの初期の作品では、まだ主題が一つだったり、逆にもっとたくさんあったりした、とあります。そして、二主題性は、やはり少しずつ形成されたもののようで、この事典の方には、フランチェスコ・バルトロメーオ・コンティ、フランチェスコ・マリーア・ヴェラチーニ、ジョバンニ・ベネデット・プラッティ、ペルゴレージ、C.P.E.バッハの初期のソナタ、シュターミッツ、モンなどに時々見られる、とあります。多主題性も同じくらい現れ、これらすべてから二主題による楽曲構成が徐々に育っていった、とのことです。そして、主題労作の父、したがって展開部の父は、疑いなくヨーゼフ・ハイドンである、と書かれていました(この項目は、「西洋音楽史3 古典派の音楽」として、白水Uブックスに訳出されています)。したがって、モンも、二主題性を試みたウィーンの作曲家のうちの一人であることは間違いないようで、展開の技法を開拓したのがハイドン、二主題性を完全に確立したのはベートーヴェン、ということになりそうです。「音楽の歴史と現在」では、この辺の成立については、まだ研究が待たれると書いてありました。私の持っているのは旧版なので、その後、どのくらい研究が進んだのかは知りません。
映画音楽については、やはり、初期にハリウッドへ行ったドイツ人作曲家もいることはいるようですが、スタイナーやコルンゴルトほど有名ではありません。現代のハリウッドで活躍するドイツ人作曲家には、ハンス・ジマー(ツィンマー)というスター作曲家がいます。ただ、十代でイギリスに移住し、そこで教育を受けたので、本当の意味でドイツの作曲家とはいえないですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%B3% …
そういえば、フレデリック・ディーリアスというイギリスの作曲家も、両親はドイツ人ですが、イギリスで生まれ育ったので、完全にイギリス的な作曲家です。
春を告げるかっこうを聴いて
オーストリアの音楽の流れの中で、ウィーン古典派音楽の基礎となるソナタ形式が生まれ、発展した。
どの時点でソナタ形式が完成したのか、これはソナタ形式の定義に関わる問題であり、誰が創始者であるのかというのは瑣末な問題なのかもしれません。
モンという作曲家の存在、曲を知っただけでも、
私にとっては大収穫です。
そして、
私はモンのファンになってしまった♪
回答、ありがとうございました。
No.29
- 回答日時:
うっかり大事なことを書き落としました。
オーストリアの作曲家が音楽的であることのいい例証の一つは映画音楽ではないですか。ハリウッド映画の音楽の基礎を作った作曲家の中に、マックス・スタイナーやエーリヒ・コルンゴルトがいます。マックス・スタイナー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%83% …
風と共に去りぬ
カサブランカ
https://www.youtube.com/watch?v=JsjPVNJlk_I
キングコング
https://www.youtube.com/watch?v=eB8X8CH3m7Y
エーリヒ・コルンゴルト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%BC% …
ロビン・フッドの冒険
https://www.youtube.com/watch?v=PDyjPB_AEBU
シーホーク
https://www.youtube.com/watch?v=VxbYAOoXyPE
嵐の青春(ロナルド・レーガンが出演した最良の作品。テーマが、「スターウォーズ」にちょっと似ている)
https://www.youtube.com/watch?v=cGcpLm989-U
風雲児アドヴァース(こういう曲をかける人がいなくなりました)
https://www.youtube.com/watch?v=ZeMPJ6daFeM
永遠の処女
https://www.youtube.com/watch?v=w7RjwXJg0-U
シーウルフ
https://www.youtube.com/watch?v=fHzOHQB-2bw
海賊ブラッド
https://www.youtube.com/watch?v=gMJBFXvCkvc
王子と乞食
https://www.youtube.com/watch?v=v86IrGT0ugk
コルンゴルトは好きですよ、この人がいなかったら、今のハリウッド音楽はない。
私は、映画音楽からクラシックを聞くようになったんですよ。
それ以前からクラシックは聞いてはいましたけれども(何故かこの頃はブラームスが好きだった)、私の音楽的源泉はオーストリア音楽にあったワケか。
なるほどね~♪
私が好きなアニメ音楽も考えてみれば、
オーストリア音楽の系譜に連なっているわけだわな~♪
アニソンはメロディアスで口ずさみやすいし、シューベルトを祖先に持っているにちがいない(笑)。
回答、ありがとうございました。
No.28
- 回答日時:
>モンという作曲家の名前を聞いたことがありませんし、
実は、質問part2を投稿する少し前まで
「ソナタ形式を作ったのはハイドンだ」と思っていたんですよ。
実は、私もこの辺のことはあいまいなままにしていました。モンの名前は知っていましたし、ソナタ形式がハイドンの発明ではなく、イタリアの教会ソナタや、マンハイム楽派を経て発展してきたことは把握していたのですが、今回、それを確認するいい機会になりました。
モンの曲は面白いですよね。ジャクリーヌ・デュ・プレも、モンのチェロ協奏曲を弾いています。先ほど紹介したものよりはもっとバロック的で、おとなしいですが。
https://www.youtube.com/watch?v=l7ynL-ucYKs
https://www.youtube.com/watch?v=PZEldIMtzeQ
それと、あのシェーンベルクが、モンのチェンバロ協奏曲を、チェロ協奏曲として現代風に編曲しています(あまり感心しませんが)。
https://www.youtube.com/watch?v=Ws6Gwtupxmk
(上の動画のタイトルに、in G minorと書いてありますが、まちがいです。D major、ニ長調です。演奏も今一つのようです。)
チェロ協奏曲の第3楽章が予想に反してドラマティックなので、驚いてしまいました。
可愛らしい曲調のままに終わると思っていたので。
シェーンベルクの方は、う~んちょっと。
私の音楽的感性に合わない。
聞いていてイライラしました。
聞き進めれば聞き進むほどこのイライラ感が募り、
聞き通すのに本当骨が折れました。
レーガーはすんなり聞きとおせたのに(^^ゞ
No.27
- 回答日時:
補足
回答が分断したので、ちょっとわかりにくくなったかもしれませんが、18世紀の北ドイツの作曲家が、ひとつの楽章の中に複数のテーマを入れることを頑として拒んだのに対し、オーストリア人のモンが、第2主題を導入することに成功し、展開部を作った、というところがミソです。これが「大ヒット」して、それから世界中の作曲家がこの形式を使うようになったのです。絶対音楽とか何とかいう人が多いですが、ソナタ形式のこの構成は、音楽をより豊かに、楽しく、という、オーストリアの音楽的感性のたまものです。
ドイツ的と言えば、やはりメンデルスゾーンやシューマンは地味ですよね。そして、最もドイツ的な怪物は、マックス・レーガーかもしれません。ブラームスをより複雑にしたように分厚く、バッハ風の対位法を復活させた擬古典的なその作風は晦渋で、なかなか聞く気になりません。
レーガー ピアノ協奏曲
モンという作曲家の名前を聞いたことがありませんし、
実は、質問part2を投稿する少し前まで
「ソナタ形式を作ったのはハイドンだ」と思っていたんですよ。
part2を書く前に確認のためにちょっとネットで調べたら、これが私の勘違いであることに気付き驚いたんですよ。
「では、誰が作ったんだろう?」と疑問に思っていたんです。
なるほど、モンね。
「ウィーン古典派」はウィーンで起こるべくして起こったというわけですね。
では、
マックス・レーガーの難曲をば。
バッハの『マタイ受難曲』のような曲でないことを祈りつつ、
―――私の集中力では『マタイ受難曲』第一部すら、ぶっ通しで聞くことができない(^^ゞ 演奏会場でならともかく、あんな難解な曲を一気に聞き通せるものか!!―――
これから試聴します♪
No.25
- 回答日時:
5
では、この時期ウィーンはどうなっていたか。まず重要なのは、ゲオルク・マティアス・モン。この人がソナタ形式に第2主題や展開部を考えだしました。「音楽の歴史と現在」という、ドイツの権威ある音楽百科辞典には、モンについて、「オーストリアの高度な音楽伝統を背負って」、というように書いてあります。やはりギャラント様式の影響を受けつつ、後期バロックの重苦しさから抜け出した作曲家で、先ほどのマンハイム楽派の作曲家の曲と比べると、はるかに自由で楽しく、直接モーツァルトやハイドンにつながることがよくわかります。やはり、このあたりでオーストリア的なものがはっきりしてくるのですね。
ゲオルク・マティアス・モン シンフォニア 変ロ長調
同 シンフォニア ト長調
https://www.youtube.com/watch?v=Oc0ShE0_vT4
モーツァルトもそうですが、それ以前からイタリアの影響があったことも忘れてはいけません。フロリアン・レオポルト・ガスマンは、チェコ生まれのオーストリアの作曲家ですが、イタリアで学び、あのサリエリをウィーンへ連れてきた人です。
フロリアン・レオポルト・ガスマン 序曲「哲学と愛」
https://www.youtube.com/watch?v=nkq7pzeCvHE&list …
同 オペラ・セリアの例二つ。モーツァルトのオペラを髣髴させる楽しさです。
https://www.youtube.com/watch?v=IuCeCdZj4VM&list …
https://www.youtube.com/watch?v=SQbe9_ePeqI&list …
ハイドンの弟、ミヒャエル・ハイドンも、普段聞く機会がありませんが、のびやかで楽しい。
ミヒャエル・ハイドン 交響曲第18番 ハ長調
https://www.youtube.com/watch?v=pYEc-HFKm94
同 交響曲第25番 ト長調
https://www.youtube.com/watch?v=LMz4Il6Y7k8
Part1の質問で、ハイドンはなぜこんなに人気がないのかと聞かれました。あまりにも曲数が多いので、今回はもう省略しますが、第1番にしてすでにこの出来です。ここまでに挙げた、モンやミヒャエル・ハイドンももっと知られるべきです。まあ、あまりにも数が多いのと、すでに出来上がったブランドイメージがあって、結局聴衆は同じものしか聞こうとしないんですよ。演奏家がやりたくても、興行者はやりたがらないだろうと思いますし。
ヨーゼフ・ハイドン 交響曲第1番 ニ長調
https://www.youtube.com/watch?v=fI8sFARtcTY&list …
モン、名前すら聞いたことがない。
何ですか、この人、
もう、いきなり、ウィーン的じゃないですか♪
何とも優雅で、音一つ一つが宝石のように美しく愉悦感に満ちている。
こんな素晴らしい曲があるのに、何故、演奏しないんだろう。
オープニングの一曲として、やれよ、N響!!
公共放送のオケとして、その責があるはずだ。
モーツアルトのオペラも突然変異的にある日突然生まれたわけじゃないんですね。ウィーンの伝統的な音楽土壌の中で生まれるべくして生まれたというわけですか。
知らなかった(^^ゞ
ハイドン弟のは長いので、あとでじっくり聞くことにします(^^ゞ
私も先を急ごう!!
No.24
- 回答日時:
4
モーツァルトやハイドンが影響を受けたもう一つの様式はマンハイム楽派で、これは、ドイツで発展した器楽の様式、他楽章形式の交響曲や、オーケストラの楽器編成および強弱法です。これは、当時非常に人気を呼びました。有名な作曲家は、ヨハン・シュターミッツとカール・シュターミッツの親子や、クリスティアン・カンナビッヒという人たちです。シュターミッツはボヘミア出身でした。これが、ウィーンの作曲家たちに引き継がれ、オーストリア特有の優雅さ、娯楽性を獲得して、今日知られるウィーン古典派に発展するわけです。本家のマンハイム楽派の方は、だんだんマンネリ化していきました。あまり聞く機会もないと思うので、ちょっと聞いてみてください。
ヨハン・シュターミッツ 交響曲 変ホ長調
クリスティアン・カンナビッヒ 交響曲第64番 ヘ長調
https://www.youtube.com/watch?v=nRHA_9vK54A
カール・シュターミッツ 交響曲 ニ長調「狩」
https://www.youtube.com/watch?v=fhtIIuzdFVA
それなりにわかりやすく、モーツァルトを思わせるところもあると思いますが、あとで比較すればわかるように、やはり硬さがあります。マンハイム楽派とは別に、ベルリンや北ドイツにも交響曲作家がいましたが、北ドイツ人は保守的で、三楽章形式に固執し、楽章内に対立的な主題を持ち込みませんでした。その代り、有機的な統一、重厚で劇的な技巧、対位法の書法を発展させました(これは、どこかブラームスを連想させることだと思いますが)。一人だけ紹介します。
ヨハン・ゴットリープ・グラウン シンフォニア・グロッソ ニ長調
https://www.youtube.com/watch?v=y0Dv4J6LJ9g
☆モーツァルトやハイドンが影響を受けたもう一つの様式はマンハイム楽派で
◇そう言えば、
大昔、大学で受講した「西洋音楽史」の講義でマンハイム楽派は習ったな~♪
先生が「これがマンハイム楽派の音楽です」と曲を数分かけてくれたなような気が…。
☆モーツァルトを思わせるところもあると思いますが
◇バロック臭が色濃く漂っていますけれど、似ていますね。変ホの終楽章はちょっとロッシーニなんかも髣髴させるような気がします。
―――「そんな筈はありません」と叱られるか♪―――
ヘ長調は、モーツアルトの協奏曲に似ているような気がします。
これにピアノや管楽器の独奏が加わると、私はモーツアルトと勘違いするかもしれない♪
「狩」だからホルンを多用するのね♪
全般的に随分とイタリアっぽいですね。
上の三曲と比較すると、
グラウンのはえらく古臭いな~♪
バロックとどう違うのだろう?
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近いのに遠い存在… みたいな感...
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タイトルに動物がつく曲
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400字じゃ何も書けない!!
お礼を400字におさめるために苦労しました(^^ゞ。
ですから、お礼の書き漏らし部分を補足に。
☆オーストリア人が使うドイツ人の蔑称にPiefke(ピーフケ)というのがあります。
◇現代でも、あの時、プロイセンに味合わされた屈辱が今日にも残っているんですね。
この戦争の敗北がオーストリア人にドイツ人に対する対抗心や敵対意識を喚起させたようですね。
オーストリア人の心の中にドイツとは違うという強い意識が生まれたみたい。
そして、
この時、ドイツとオーストリアは決定的に分かれたみたいですね。
ドイツ統一からオーストリアは消えた。
おそらく、
ベルリンフィルの団員の誇りとウィーンフィルのそれとは異なっているのでしょうね。
ベルリンフィル:どのような指揮者であっても水準以上のことをしなければならない
ウィーンフィル:オラッチは世界一だ。だから、オラッチは自分たちが好きなようにやるんだ
楽曲、聴衆に対する責任感の認識の差も両者の違いとなって現われているのかもしれない(笑)。
この二つのオーケストラの差からのアプローチもあるのかもしれないですね。
ドイツのオーケストラは生真面目な演奏をしますから。
自由さ、楽しさといったものをドイツのオーケストラの演奏から感じることは、ちょっとできませんし…。
ブーレーズの指揮も。
バーンスタインのような大時代的な指揮は、ブルックナーの9番には合っていないような気がするんですよね~。
しかもオーケストラはウィーンフィルだし♪
この曲は後期ロマン派の一曲として演奏するのではなく、
20世紀の新ウィーン学派に移行してゆく音楽史の流れの中でとらえていくべきなんじゃないか。
第2楽章のスケルツォで「音楽は美しくなければならない」という当時の音楽の常識を破壊していますし、
2楽章を聞くと、私なぞは、ついつい、ストラヴィンスキーの『春の祭典』を髣髴してしまいます。
どちらも音楽のもつバーバリズムを前面に出していますから。
で、
たぶん、この曲は音楽的構造を前面に出すよう演奏をしてはいけないんでしょう。
釈迦に説法の真似をしてみました。
beethoven symphony no.3
の1楽章などを聞くと、
「そうそう、このテンポ。このテンポ以外ありえない」
と思っちゃうんですよ。そして、すごく嬉しい気分になってしまう。
「我が意を得たり」と言いますか、ずっと探し求めていた物、正解を見つけたといいますか、
そんな感じで、すごく嬉しいんですよ、楽しい気分になってしまう。
それだけではなく、
なんでベートーヴェンはこんな風に作曲したのだろう、
どうして、ここで、この楽器を選択したのだろう、
というのが分かるような気がしてくる。
この録音を聞いて、こんな風に感じるのは、私だけなのかもしれませんが♪
Tastenkastenさんは、きっと「教科書的で、およそ個性というものが少しも感じられない」とおっしゃるのでしょうが(^^♪
っん、
はモノラルじゃなくステレオ録音か?
音がモノラルっぽく聞こえたのでモノラルだと思いましたが、音が分離していますね。
ステレオ初期の録音なのかな?
何だかよく分からないんですけれど、この曲(・・?
これ、協奏曲じゃなく、ピアノソナタの方がいいんじゃないですか?
2楽章を聞いている途中にそんなことを考え始めました。
絶対、ピアノソナタとして書いた方が良かった(^^ゞ
3楽章は何かワルツっぽい、舞曲っぽいんですけれど、
何か突然曲が終わった感じで、
消化不良といいますか、
「えっ、終わったの。これで終わり?」と狐にでも摘まれたようで気分なんですけれど。
釈然としないものが残っているんですけれど。
何だかよく分からない、この曲♪
Nora、スゴイじゃないですか♪
本当は、オーケストラの伴奏を書いた作曲者さんの腕前がすごいんでしょうけれど♪
そして、
その属性として様々な面を有している。
この属性の中にはあい矛盾するものが存在し、作曲者の中で同居し、矛盾を内包したままの状態で一つの統一体を構成する。
にもかかわらず、
我々はその属性の一部をもって作曲者、曲を理解し、語ろうとする…。
な~んてね。
少し格好好いことを述べてみました♪