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それとも以前は老人は現実に、広島以外の地方でもああいう言葉で喋っていたのでしょうか?
現在、私の身の回りの老人は90歳前後でも、戦後生まれと同じ言葉で喋っていますが……

A 回答 (1件)

とくに「じゃ」の話でしょうかね。


「じゃ」は「であ(る)」が変化したもので、室町末期ごろから、主として京都を中心とする地方で用いられ始めたようです。

『日本国語大辞典』によれば、
・室町末期ごろまでは連体形に「ぢゃる」という形もあり、過去の表現として「ぢゃける」の形がみられる。
・近世、特に後期の上方語では、過去の推量に「ぢゃあった」「ぢゃあらう」などが多くあらわれる。
・現代の方言では、「じゃ」は富山、岐阜、愛知各県以西の地方で行なわれ、それ以東で「だ」が専用されるとともに、日本全土を二分している。この西半部では、地域によって「じゃ」が「だ」と併存し、また「や」の形をとるところがある。

さらに次の用例が挙がっています。
*虎明本狂言・茫々頭〔室町末〜近世初〕「げにもさやうじゃ、さらばいなかの男にうたをよふでかけうと云て」

*歌舞伎・姫蔵大黒柱〔1695〕二「買物に行(い)たと聞いたが何を買ひにぢゃ」

*雑俳・軽口頓作〔1709〕「そさう也・ばばを姉さんどこへじゃゑ」

*浪花聞書〔1819頃〕「何じゃあろと 何であろうとなり」

*当世書生気質〔1885〜86〕〈坪内逍遙〉二「あれらがまア。磊落(らいらく)な奇人ぢゃらうなア」


では、なぜ西日本の方言が老人、特に偉い博士の言葉遣い(「どうじゃ、すごいじゃろう、わしの発明は」みたいな)になったのか。
これには「役割語」という名前も付いており、盛んに研究されていますが、面倒なので、ここをご覧下さい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%B9%E5%89%B2 …
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