私は今まで漠然と、日本の米の生産性は高い、と思っていました。
ところで、石谷孝佑編の「米の辞典」を読んで認識を変えねばならなくなりました。
この本のグラフから見ると、米の収穫量(2008年の1ヘクタール当たり)は、アメリカが5.4トン、中国が4.9トン、日本が4.6トンでした。
日本は、人手を掛けきめ細かく耕作しているから、収穫は多いであろうし、アメリカは、大規模な耕作であるから、それほど収穫は多くはないであろう、と思っていました。
しかし、日本の単位面積あたりの生産性は、アメリカより低いのでした。
私なりに考えると、アメリカは長粒種を多く栽培しているが、日本では中・短粒種である。日本の収穫が低いのは、米の種類が異なる、からかなと考え始めました。
教えて頂きたいことは、なぜ、日本の米の生産性は、低いのですか?
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
>しかし、日本の単位面積あたりの生産性は、アメリカより低いのでした。
>アメリカが5.4トン、中国が4.9トン、日本が4.6トンでした。
なるほどと頷けるものがりますね。
50年ほど昔 農家のせがれでよく手伝いさせられていました。
3チャン農業「じいちゃん、ばあちゃん、かあちゃん」と、いわれ始めた頃のお話ですので天皇陛下が終戦70年を期してミクロネシアを訪問されたと聞くに及んで 随分昔の話になります。
その頃でも 10aあたり8俵のお米が収穫されていました。1俵は60Kですので480kg・・・
1町歩(約1ヘクタール)に換算しても4.8トンです。
牛馬もいました 堆肥も結構たくさん土に施していました。結構肥えた土壌ではなかったかと思います。
そして現在でも10aあたり10俵の米を作る能力も品種もありません。
以前は栽培期間の長い晩稲(おくて)の稲作が収穫量が多かったことは確かです。
今、生産性の向上は求められていません。
「いかに美味い米を 台風などにあっても倒れない丈の短い」生産効率の良い品種へと改良がされています。
これが質問者様の現実を見られる違い(差)ではないかと感じたのですが・・・。
日本の「コメあまり」はこれから先も続きます。
美味しい需要のあるコメ作りの道を選んだ 日本の政策は正しいと思います。
ただ 残念なことは アメリカでも 中国でも 「こしひかり」が栽培されていることです。
生産コストで言えばケタ外れの海外のコメ作りに勝てることは不可能だけに・・・
農家へのしわ寄せはもっと拡大しそうです。
TPPしかり・・・
早速のご回答ありがとうございました。
コメあまりを背景に、3チャン農業が言われ始めたころと比較して、日本の生産性は上がっていない、いや上げていないのですね。
<「いかに美味い米を 台風などにあっても倒れない丈の短い」生産効率の良い品種へと改良がされています。>
なのですね。そのうえ、生産コストに面でも、海外との競争は厳しいのですね。
No.10
- 回答日時:
米に限った話ではなく、農業全般に収量は低いです。
広大で均質な土壌がないという点もありますが
収量を上げるための技術革新の取り入れに
消極的であることも原因です。
No.8
- 回答日時:
面白そうなので回答させて下さい。
各地の農業法人で勤めていた経験があります。
皆さんが書かれていることですが
まとめます。(笑)
1,日本は平地が少なく小規模農地が多い
耕作できない畔や土手までのうちに含まれますので、これだけでも大きな差が出ます。極端な例ですが、棚田を想像して下さい。いかに耕作できない面積が多いか。1〜2割が土手という土地も珍しくはありません。
2,日本人は味重視
米に限らずですが、日本人は食味を優先します。戦後は多収品種が重要視されましたが、時代とともに、食味重視の品種に変わってきました。コシヒカリなどの品種は、決して収量が伸びない訳ではありません。しかしそれには技術が必要です。参考までに、私の知人には、コシヒカリで1haあたり6.5トン以上収穫します。
3,技術の問題
日本人は感覚的な農業を好みます。要するに、経験と勘を重要視する傾向があります。これでは収量が伸びません。はっきり言って日本の農業は遅れています。参考までにですが、日本のリンゴの反収は2トンですが、イタリアは10トンです。トマトに関しても、日本は反収15トン程度が良いとこですが、オランダは40トン収穫します。これは極端な例ですが、収量という点での技術力は基本的に日本人は海外に劣ります。
4,水の違い
日本の水と海外の水ではミネラル含量が全く違います。そして水温も違います。小さく短い日本の川の水は水温が低いため、やはり栽培には向きません。
ご回答ありがとうございました。
今までの回答者様とは違った視点から、教えて頂きました。
1.平地が少ない。畔道分が多い、にもに繋がるのですね。
2.味重視
3.<経験と勘を重要視する>
のですね。私は漠然と、逆だと思っていました。
4、ミネラル含量と水温。島国ですが、山国でもあるのですね。
No.7
- 回答日時:
#5です。
投稿して お風呂に入って当時のことを思い出しました。
当時の品種で 恐ろしい程の収穫量を誇ったものがあります。
私の知る限りでは10aあたり600kgの収穫量があったと記憶しています。
「金南風(きんまぜ)」と読みます。
http://www.pref.ehime.jp/h35118/1707/siteas/docu …
これらのお米が何故衰退したのか詳しく記載されています。
しかし・・・原因は味です。
農家の私ですら食べられないと思いました。
当然 #6さんが記載されたような2等3等米が続出したのです。
「金南風」と品種を表示しただけで・・・値段がぐんと下がれば・・・栽培する価値もないわけです。
今の中国がそうであるかもわかりません。
アメリカにしてみれば意外とご飯の米として栽培されていないお米
例えば製菓用も入っている可能性もあります。
美味しいおコメを求めた日本の収穫量が少ないのは 技術の差でも何でもないわけです。
お酒を造る酒米も 収穫量はぐんと落ちます。
需要にあったお米を作っているのですから・・・。
もし、
(味)X(トン数)で表すことができれば日本が100であれば 他の国は50にも満たないのではないでしょうか・・・。
再度のご回答ありがとうございました。
風呂に浸かると、リラックスして思考が豊かになりますね。(アルキメデスの比重の話を思い出しました)
日本人好みの
<需要にあったお米を作っているのですから・・・。>
<日本の収穫量が少ないのは>
あり得ることなのですね。紹介して頂いたように、時代背景をもとに、銘柄の栄枯盛衰にも興味が惹かれました。
No.6
- 回答日時:
日本で米なんか作っていませんよ。
日本で作っているのは、コシヒカリであり、あきたこまちであり、ひとめぼれであり、ユメピリカですよ。
一部、寒冷地や高冷地で米を作っているかな。
質問主様の見た文献に他国での生産している品種、ブランドが書いてありましたか?
たぶん無いかと思います。
国産米と同じように品種ごとに分けて、一等米、二等米とランク付けしたら、外国産米は入って来れずに、非関税障壁だと騒ぐしかなくなりますし、逆に外国産米の基準でランク付けしたら、消費者が買わなくなるでしょう。
こういう比較って、同じ物差しで計らないときちんとしたところは見えてきません。
同時に、研究者は自分の都合良い様にデータを取れますので、自分の研究を正しいと力説します。
今の地球温暖化と同じようです。
研究者の論文は同じデータでも色々解釈できます。
早速のご回答ありがとうございました。
<日本で米なんか作っていませんよ。>
ですね。ひとからげにして、米というわけにいかないのですね。
ただし、(私は正確な実態は知らないのですが)外国産の米も、日本人好みに改良したものが数量的に増えてきている、とかを聞いたことがあります。消費者が、今以上により高級(好みの上で)さを追及していくのか、あるいは外国産で妥協していくのか、関心があります、
No.4
- 回答日時:
食べ物の欧米化によって米消費が減ってきた事もあり米余りになってきた事で国が減反政策を取りましたので、米を作る農家が
減ってきたと言うか半強制的に減らされてきた事と、古い農業政策の為に就労者の高齢化で農業が出来なくなってしまう
耕作放棄地が増えてきた事もあるでしょう。
それに農協と言う組織がまた問題であって、農機具から農薬は農協から買わないとならないとかで高い物を買わされたり、
収穫後は農協へ納めると言う事で米価は国が中心となって決める方式。
その価格制度に関しては良い面も有りますが悪い面が良い面を超えた事も大きく影響しているでしょうね。
米作に企業が参入する事が出来ません。
農家が自ら法人を作って米作りをする事は出来ますが、当然邪魔をする者達が出るでしょう。
その点はあえて書きませんが。
アメリカからも圧力が掛かってきますので、米の輸入もしないと為らない事態では自ずと生産性は下がるでしょうね。
国の農業政策を大転換しないで現状のまま生産率を上げて自給率を高めようとしても飽和状態でしょう。
米の生産性が低い、いや低くなっているのは国の農業政策の結果です。
既得権、許認可権など放したくない人達が居ますからね。
あっ、追加しますが生産者と消費者との間に入っている大きな組織が癌ですから。
早速のご回答ありがとうございました。
私の質問が明快でなかったことをお許し下さい。生産性とは、単位面積当たりのこととして、ご回答を読ませて頂きます。
1、<古い農業政策の為に就労者の高齢化で>
生産性があがらぬ、ということですね。
2、<米作に企業が参入する事が出来ません。>
のため、個人・家族のみの耕作で、生産性の向上がしずらい、ということですね。
No.3
- 回答日時:
1年に1回収穫か、数回収穫の差もあるかも。
亜熱帯地方では、水耕栽培の利点で、収穫後、すぐ田植えの繰り返しが可能でしょう。
日本以外は、小麦がメインですから、稲は生産に適した土地でのみ作ってるでしょう。
米作りに向いていない処でも無理やり作ってる日本より、条件がいいですね。
早速のご回答ありがとうございました。
1.一期作の不利かもしれないのでね。
2.<米作りに向いていない処でも無理やり作ってる>
かもしれませんね。ただし、他の物を作るより、米作りが一番金になる、ということも聞いたことがあります。
No.2
- 回答日時:
品種の差、圃場の差これだけで1haあたり1t前後の開きが出ます。
日本は政策として意図的に品質を上げて収量を落としてきました。米あまりを減反政策だけでは達成できないためです。現状はたくさんとれなくても美味しい米が優勢です。生産性が低い=農業後進国という先入観があるようです。統計データは1つだけが正しいとは限りません。データの取り方でどうにでも都合よく解釈できるのが統計データです。ちなみにWEB上ではこんなデータも見られます。元はFAOという国際機関のようです。
http://www.foodwatch.jp/primary_inds/whatisgood/ …
百姓の回答。
早速のご回答ありがとうございました。
収穫量を落としたのは、
<米あまりを減反政策だけでは達成できないためです>
ですね。また。消費者も味を追求し始めましたね。日本では、米をそのまま食べる(炒めたりせず)ため、直接米の味が左右されるのですね。
紹介して頂いたデータによれば、日本の農家さんも苦労せざるを得ないですね。今後の国際条約に強い関心があるわけですね。
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