
74HC14の出力と74HC14の入力の間に、CRによるディレー回路を構築しました。
しかし設計値に対して実測値は小さくなります。
抵抗・コンデンサの誤差を考えても実測値は小さくなっています。
抵抗 47kΩ~100kΩ ±5% コンデンサ(タンタル) 1~10μF ±20%
抵抗 コンデンサ 計算値 実測値
ーーーーーーーーー+ーーーーーーーー+ーーーーーーーー+ーーーーーーーー
470kΩ 3.3μF 1.55s 1.4s
100kΩ 3.3μF 330ms 200ms
47kΩ 1μF 100ms 92ms
時定数は、63.2%に到達する時間で定義するので、Vcc=5V だと 3.16Vです。
HC14の入力は、VT+ :1.55V~3.15Vの偏差が影響しているのでしょうか。
対策として ① 74HC04を入力抵抗100Ω程度を入れて使う
他に±10%程度の精度にする案を教えてください。
コンデンサの精度を±10%にはできますが、完全な対策にはならないと思います。
念のため1.55Vのときの時間の計算方法を教えて頂ければありがたいです。
お願いいたします。

No.3ベストアンサー
- 回答日時:
時定数の定義している到達電圧3.16V(Vcc=5V時)は74HC14の入力positive-going threshold voltage VT+(1.7V~3.15V(こちら(
http://www.nxp.com/documents/data_sheet/74HC_HCT …)のページ 8 of 21 を参照)と一致しませんので当然時間が異なります。インバータ出力の反転する入力電圧閾値VT+は幅で 3.15V-1.7V=1.45V(at Vcc=4.5V) もバラツキます。量産設計の場合はこの閾値電圧のバラツキだけでディレイ時間は大きくバラツキ∓10%には到底収まりません。
ヒステリシス・インバータ 74HC14 を一般的なインバータ 74HC04 に変更しても74HC04の入力電圧閾値も 3.15Vmin 2.4Vtyp (at Vcc=4.5V) と幅で0.75Vと半減はしますがそれでも ディレイ時間は大きくバラツキ∓10%に収めるのは難しいです。
ちなみに、CR時定数回路の受けのインバータの入力閾値電圧をVT、電源電圧をVcc、CR時定数をτとした時のディレイ時間Tdは
Td=-τ*ln(1-VT/Vcc) (1)
で計算できます。例えばCR時定数τ=1.55sec、Vcc=5V、VT=1.55Vの場合のディレイ時間Tdは上の式(1)を使って、
Td=ー1.55*ln(1-1.55/5)=0.575sec
と計算できます。
ディレイ時間の精度を∓10%に収めるためにはCMOSインバータでは精度が出ませんのでアナログコンパレータを使う必要があります。さらに抵抗は∓5%以下の精度のものを、そしてコンデンサはフィルムコンデンサのようなものを使って精度を∓5%以下のものを使うということで何とか実現可能かと思います。例えばアナログコンパレータにNJM2903(こちらで入手可能:http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-06654/)を使った場合の回路ずを添付図に示しておきます。図でV2の電圧Vrefをツェナーダイオードと抵抗で2.5Vに設定すればよいと思います。

お礼が遅くなりすいません。
詳細な回答いただきありがあとうございます。
ちなみに VTは、メーカーにより1.55V~2.3Vまでバラツキがあるようです。
回路数が多いのと、既に基板化されているので、改版時に対応策を考えます。
ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
コンデンサの精度はそれほど高いものはむつ難しいので、通常は抵抗側を固定抵抗と可変抵抗器で構成し、合わせ込みます。
http://www.kairo-nyumon.com/rc_circuit.html
下記のサイトで計算してくれるようです。MinとMaxの平均で、質問者さんの計算値と同じになります。
http://keisan.casio.jp/exec/user/1420901832 ← 抵抗とコンデンサの精度を入れて計算されます。
可変範囲を狭くして調整時に微調整が利くようにしたい場合は、小さめの可変抵抗器を使います。調整のし易さと安定度が高くなります。
450KΩ固定抵抗器+50KΩ可変抵抗器 = 450~300KΩ → 1.49~1.65sec
調整時の範囲も広くしたい場合は、大きい可変抵抗器を使います。ズレが大きい場合にも調整は可能ですが、同時に前記よりは安定度が悪くなります。
350KΩ固定抵抗器+200KΩ可変抵抗器 = 350~550KΩ → 1.16~1.82sec
調整が終わったらペイントロックして、調整位置を固定します。しばらくエージングしてからの方がよいでしょう。可変抵抗器を使うとどうしても安定度は悪くなりますが、こうしないとなかなか合わせ込みは上手く行きません。また、コンデンサの精度の問題もありますので、抵抗器の精度も含めて中々計算通りには行かないと思います。
計算値と実測値の違いは、測定環境によるものではないかと思います。74HC12はシュミットトリガ・インバータ なので、Highで出力が反転すると思います。デバイス込みではその動作に影響を受けるので、誤差が出る可能性があります。この場合、可変抵抗器で調整するほかないと思います。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/FITDESIGN/manu1.htm
計算自体は、前述のサイトで計算できますが、Excel等で表を作成すれば、好きな値をとることができるでしょう。
"念のため1.55Vのときの時間の計算方法を教えて頂ければありがたいです。お願いいたします。"
→ これがどこの出圧なのかが判りません。ブロックダイアグラムで、測定環境などを示していただけないでしょうか。
お礼が遅くなりすいません。
『"念のため1.55Vのときの時間の計算方法を教えて頂ければありがたいです。お願いいたします。"
→ これがどこの出圧なのかが判りません。ブロックダイアグラムで、測定環境などを示していただけないでしょうか。』
⇒ 3番目の方に回答頂けましたように、 Vsig(信号電圧)が 0V → 5V に
立ち上がる時の、0→1.55Vまでの時間です。
細かく説明頂いて大変参考になりました。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
CR回路に対する要求が多少厳しいような……
お気付きのとおり入力がON/OFFする電圧のしきい値が63%きっかりでないからです。
したがってCR積分回路がある電圧になるタイミングを正確に取り出したければ
対策② 可変抵抗やトリマコンデンサを使って時間が目標範囲に入るよう追い込む。
対策③ LM399でもなんでもいいんだけどコンパレータを使う。
対策④ いっそのこと遅延や全部マイコンの中でやってしまう。(デジタル入力にチャタリング防止機能がなければ2度読み等で対応)
あと、コンデンサはちゃんと温度補償用の物を使うとか……
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