太平洋戦争末期に日本の戦闘機による特攻が、主にアメリカの艦隊に対してなされたことは有名ですが、アメリカの艦隊にその多くが打ち落とされてあまり効果がなかったともよく言われます。
でも、当時最新鋭の戦艦である武蔵や大和でさえ、向かってくる戦闘機を打ち落とすのは容易ではなかったわけですから、アメリカの艦隊も日本の戦闘機を打ち落とすことは同様に困難であり、効果が高かったと考えるのが普通ではないでしょうか。何より、カミカゼという言葉がアメリカで広く知られているという事実が、当時のアメリカ軍に恐怖を与えたことを示しています。
ただ、戦争末期のことであり、戦争の大勢が決まった後のことなので効果があっても勝敗には影響しないものではありましたが、例えるなら大坂夏の陣における真田軍の奮闘のように最後の一矢を報いるくらいの一撃ではあったのではないでしょうか。
No.3
- 回答日時:
あまり知られていませんし、なぜか強調もされませんが、米国が最も恐れたのが「風船爆弾」でした。
安物ですが非常に科学的でしかも「安い」
米国太平洋側諸州政府はパニックに陥りました、米国太平洋側は地中海性気候で、毎年莫大な面積が山火事で失われる。少なくとも十数発は山火事を起こしています、各州政府が恐れたのはパニックでした、日本と違い米国は過剰な程の民主制、太平洋沿岸の各州は教育程度が高くパニックや暴動は少ない、それでも州政府の信用が低下したら次の選挙は惨敗確実。もちろん爆弾(実際には米国が東京大空襲に用いたのと同じ焼夷弾)は多少の不良品を除き作動し、通常は起きない場所で山火事が起き人命も失われた。
新聞が自由の誇りである米国では新聞を押さえるのに州政府、州議会は非常に苦労さられれた。
南米は日独敗戦後ナチ高官が大量に逃げ込んだ様に、嫌米勢力が力をもち特にドイツ系住民は必死に情報を集めた、南米諸国は表向き米国にしたがっている、政治警察もある、その中でドイツ系住民は命を賭けて自分の戦争を闘った、しかし日本の参謀本部はその情報を「完全に無視した」敗戦後南米のドイツ系の国民は脱力してしまった。その情報の中に風船爆弾で太平洋岸諸州は大きな痛手を受けた事実も含まれていた。
日本の参謀本部は「見てくれ」ばかり重視し「貴重な情報」を無視した。
風船爆弾は「ボディーブロー」だったのに、参謀本部は「みっともない」と云ってやめてしまった。
敗戦後情報将校達は自分達の愚かさ加減に愕然としたが、負ける戦争にはそれなりの要因がある。
No.4
- 回答日時:
>いくらアメリカとはいえ、戦闘機を簡単に撃ち落とせる軍艦は当時あったのでしょうか?
VT信管という物を実用化してますね。時限信管ではなくて近接信管です。
遠距離は5in砲、中距離は40mm機銃、近距離は20mm機銃で対応していました。
この点、日本海軍より遥かに効率的です。
(日本にはVT信管はなかったし、中距離を担当する武器がない)
神風が効果的であったかどうかに関しては、人道的な点を無視すれば効果的です。
戦艦や正規空母を沈没させることはできませんでしたが、終戦まで修理で
ドック入りさせるなど戦力として使えなくすることができました。
戦争末期になると防空担当の駆逐艦などに撃墜されることが多かったです。
御存知でしょうが、艦隊の主力は空母、それを護衛する戦艦、それを取り巻く
防空巡洋艦、さらに外側の駆逐艦となりますので特攻機は空母までたどり着くことが
難しくなってきました。
No.5
- 回答日時:
1.日本軍の暗号は1942年ころに既に解析されており、攻撃命令等が筒抜けだった。
2.アメリカの艦船にはレーダーが備えられており、特攻機が接近する数十分前から特攻編隊をとらえられていた。
3.特攻機がアメリカ艦隊に接近する以前に発進したF6Fヘルキャットの餌食となった。
特に3.は大人4人が乗った軽四をスポーツカーで追い回す様なものだから、昭和20年に入ると10機で特攻に出てもアメリカ艦隊までたどり着けるのはせいぜい1~2機、実際に体当たりできたのは、ほぼゼロだったようです。
No.6
- 回答日時:
特攻が成功しての被害より、操縦者が100パーセント戦死すると判って突撃してくることへの恐怖を与えたという効果はあったでしょう。
物量の豊かなアメリカにとっては、貴重なベテランパイロットを犠牲にする作戦は理解できないものだったのでは。
特攻で与える戦果より、パイロットが爆弾を投下後、帰還して再出撃の繰り返しなら、もっと大きな戦果だったと思いませんか。
No.7
- 回答日時:
No.6さんに補足。
日本軍は対艦攻撃として有効な反跳爆撃(スキップボミング)ができませんでしたので
通常の爆撃では効率的ではありませんでした。
反跳爆撃
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E8%B7%B3 …
No.8
- 回答日時:
1944年10月から沖縄戦まで(期間をキチンと区切らないと、この手の話は意味がありません)、約1300機出撃(護衛含まず)。
対する戦果は撃沈に至ったもの34隻、損傷を与えたもの288隻です。命中率だけ考えるのなら18パーセントで、これは日本軍のいかなる兵器・戦術の中でも群を抜いています。ただし撃沈した艦艇は、小型の護衛空母2隻が最大の戦果で、あとは駆逐艦以下の艦艇でしかありません。
駆逐艦以下の艦艇が多かったのは、特攻戦術に対応してこれらの小型艦を艦隊の外縁部にレーダー・ピケットとして配備するカミカゼ対応策を米軍がとったためで、このピケット任務艦に突っ込んだ特攻機が非常に多かったからです。戦果が多いか少ないかはご自身で判断してください。
例外はあります。正規空母でもフランクリン、バンカー・ヒルのように2機命中して大損害をだした船もあります。戦艦にも突っ込んでいます。米軍の兵士にとって特攻は常軌を逸した戦術であり、戦闘疲労症にかかる兵士が続出したのも事実です。
もっとも、島を攻略する陸軍と兵器・物資をのせているのはリバティー船のような輸送船であり、これを目標にせず、防御の固い正規海軍戦闘艦の攻撃にこだわった時点で、日本側は戦略的判断ミスを犯していることになります。
まあ、アメリカ側は非常に驚愕したが、対策をとり、とくに戦略的不都合が出るような結果はまねかなかった、というのが正解ではないでしょうか。真田丸のように、徳川方が撤去を要求するほどの実際の効力はなかったのではないでしょうか。
VT信管の話がでていますが、これは標的の15メートル付近を通ると反応して爆発する近接信管で、たしかに特攻ではない対空戦闘に効果を発揮しましたが(撃ち落とさなくても爆撃等を失敗させちゃえばいいので)、自分に突っ込んでくる(回避行動をしない)特攻機の確実なる撃墜に本当に効果があったのは、マーク51射撃統制装置に制御された普通のボフォース機関砲です。
>戦闘機を簡単に撃ち落とせる軍艦は当時あったのでしょうか?
と、いうわけで、簡単ではなくてもアメリカは防空戦闘を日本側よりはるかに効果的に実施していたわけですね。VT信管、対空指揮レーダー、それと連動した対空火器、かつ優秀な光学対空射撃統制装置と、それに連動した対空火器を装備していたのですから。どれも日本が遅れている分野でありました。
真珠湾でやられた旧式戦艦をサルベージし、これらの装備をし、有効な対空砲台にして使いつぶした(もちろん艦砲射撃もできるし、敵艦と戦うこともできます)アメリカの身も蓋もない合理主義は、日本相手には有効だったようです。
蛇足
VT信管というのはぢつは、陸上で使うと強烈な効果を発揮します。適度に調停し地面から適度な高さで砲弾が破裂するようにしてつかうと、特に暴露している歩兵、非装甲目標には効果絶大で、あのナチス・ドイツが、VT信管つかった砲弾は、非人道兵器のジュネーブ条約違反だと言ったほどでした。現代でもポピュラーに使われていますよ。
No.9
- 回答日時:
戦術的には間違いなく効果はあったと思いますよ。
実際の戦果(撃沈、撃破など)も少なからずありますが、
そもそも、マリアナ沖海戦(1944年6月)以降、日本の海軍は、海軍としての能力(海戦をする能力)をほぼ完全に失っています。
それ以降、アメリカ海軍は、極論すれば取るに足らない数の特攻機を防ぐために膨大な艦船や飛行機を出撃させることを強制されていたわけです。
そのために必要な準備や兵站等を考えれば、もし、日本が特攻を全くしていなければ、3ヶ月あるいは半年程度は早く終戦を迎えていた可能性が高いと思います。
ある意味(こういう言い方はしたくないですが)、遅滞戦術として考えればかなりの効果をあげたと言ってよいでしょう。
特攻という非常識な戦術(まともな感覚の戦術家であれば考えても実行することはプライドが許さない)を取ってまで稼いだ半年という時間で、
日本が戦略的に、あるいはもっと大きく国益として何を得たのか、というのは議論のあるところだと思いますが。
No.10ベストアンサー
- 回答日時:
>武蔵や大和は戦闘機を撃ち落とせなかったから沈んだのですよ。
確かにそうですが、アレは護衛艦をつけなかったからでもあります。
>いくらアメリカとはいえ、戦闘機を簡単に撃ち落とせる軍艦は当時あったのでしょうか?
「簡単」に落とせるなら、そもそもVT信管など開発しないと思います。
それに相手が防御の弱い零戦でしたし。
頑丈な米軍機だったらもっと難しいと思います。
銃座をものすごく増やせば可能かもしれませんが、それで他の武装や人員(艦砲や魚雷)が減れば本末転倒です。
対地・対艦能力のない対空能力だけの船など、何の役にも立ちません。
他の船を守れるわけでもないと思います。(戦闘中に船同士がそこまで接近したらかえって危険ですし、味方撃ちもあり得ます。)
>戦闘機を撃ち落とせる軍艦なんて、現代でもイージス艦くらいではないですか?
何でもイージス出せば済むと思っていませんか。
「何」で撃ち落とすのか不明ですが、「戦闘機(空戦が主)」はイージス艦には近づかないと思います。(地上・海上攻撃は「攻撃機」)
それに、現在のお互いの攻撃はミサイル(今時魚雷とかないわー)なので、機銃の射程には入ってこないと思います。(イージスの機銃も主に対ミサイル用です。)
それに、いまの軍用艦は、それらの航空機の機銃程度でどうにかできるものではありません。(A-10ならわかりませんが)
イージス艦については誤解されている方が多いようですが なんでもできるすごいおふね ではありません。
その任務は他艦との連携時の情報処理がメインであり、単艦では行動しません。
「イージス(盾)」と言う名前は、その任務からきています。
防衛や攻撃は他の艦の仕事になります。
>例えるなら大坂夏の陣における真田軍の奮闘のように最後の一矢を報いるくらいの一撃ではあったのではないでしょうか。
特攻の効果については諸説あるようですが、最近の研究ではそれどころではなかったようです。
戦後の特攻の効果の否定やGHQのWGIPによる自虐史観教育は特攻への恐怖もあったのかもしれません。
(1:20 ダグラス・マッカーサー陸軍元帥
「沖縄では、大部分が特攻機から成る日本軍の攻撃で、米側は、艦船の沈没36隻、破壊368隻、飛行機の喪失800機の損害をだした。」
これらの数字は、南太平洋艦隊がメルボルンから東京までの間に出した米側の損害の総計を越えているものである
2:10 海上では戦死行方不明4907名、戦傷4827名であった
5:25 また、神風の特攻があったため、多数の米速空母がハリツケになったことも、大きな戦果のひとつである。
もしも神風攻撃がなかったら、これらの空母は、自由に日本本土の基地や工場を破壊することできたはずである。」
7:40 ぐっすり眠る。これが誰もの憧れとなり、夢となった。頭は照準器の上にいつしか垂れ、神経はすり切れ、誰もが怒りっぽくなっていた。艦長たちの目は真っ赤となり、恐ろしいほど面やつれした。
8:25 そしてアメリカ兵が“カミカゼ”を恐れ、怖がったことは否定できない。実際、パニックが起こりかけていた。)
そして、「戦果」は敵の損害だけだはないとも思います。
【神風特攻隊は何のために戦ったのか その答えは「知覧」にある 沖縄と特攻隊】(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=AsnJsF6a8ng
(沖縄戦を生き残った女子学生の証言です。当時、女子高生であったというその女性は、「特攻隊の突入のおかげで救われました」という。
鉄の暴風と称われた米軍の間断ない艦砲射撃も、特攻突入のその時だけは、砲撃はすべて特攻機に向けられる。
女学生は、その隙を狙って洞窟から飛び出し、いのちの水を汲みに走った。)
6:00 「特攻隊」指揮した大西中将です。
―中略―
6:55 「特攻は統率の外道である」「死ぬときはできるだけ苦しんで死ぬ」
この言葉どおり、(終戦の翌日)介錯なしの割腹自殺を遂げ15時間余り苦しんで死亡した。)
特攻隊を他国のテロと混同する意見があるようです。
しかし、私は「戦争行為として軍人のみを対象とした特攻」と「民間人を標的にしたテロ」を同一視できる方の知能と国籍を疑います。
外国の方(≠特亜)も↓のように理解しています・
神風:チャオズ餃子の自爆
テロ:サイバイマンの自爆
>アメリカの艦隊にその多くが打ち落とされてあまり効果がなかったともよく言われます。
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