
先日『Uボート 最後の決断』(監督トニー・ギグリオ)という映画を観て、
疑問に思ったことがありました。それは、Uボートの乗組員である
ドイツ兵たちの服装についてなのですが、セーターにチノパンのような
パンツをはいていたりと、ほとんどの乗組員たちが軍服(もしくは制服?)らしきものを
着ていませんでした。(確か、『U-571』という映画でも
Uボートの艦長がそんなような格好をしていた気がするんですが…。)
だから、潜水艦の乗組員は軍服は着ないものなのだと勝手に解釈していたら、
その『Uボート~』に登場するアメリカの潜水艦の乗組員たちはみんな軍服を着ていたのです。
個人的には兵士というと軍服を着てるのが当たり前というイメージがありまして。
実際、当時のUボートの乗組員のドイツ兵たちはこのような格好をしてたのでしょうか?
それとも、Uボートの乗組員は兵士ではないんでしょうか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
第二次大戦当時の潜水艦の場合、「出撃から帰還まで、洗濯も入浴もできない」のが普通です。
艦長から水兵まで同じです。日本海軍の潜水艦は、太平洋戦争中は赤道付近の海域で多く行動しました。冷房などありませんし潜航中は換気もできませんから、潜水艦内の高温多湿は凄まじいものになります。士官でもパンツ一丁でいたそうです。機械の油、汗、垢で皆凄まじく不潔な状態だったでしょう。
Uボートの場合、主要作戦海域は、北大西洋など寒冷地域です。暑さはさほどではないかもしれませんが、艦橋での見張り時に時化で全身ずぶぬれになっても乾かすこともできず、これまた大変だったでしょう。作戦期間中は入浴も洗濯もできず、汚れ放題なのは同じです。
というような劣悪な生活環境ですので、どこの海軍でも、潜水艦乗りは
* 士官と下士官兵の区別が少ない
* 服装にはこだわらない(こだわれない)。むしろ、汚いことを誇りにするようになる。
傾向があります。Uボート乗員のドイツ海軍将兵も、普通の軍人よりはくだけた格好をしていてもおかしくありません。有名な映画「Uボート」で、Uボート乗員はいろんな服装をしていましたが、違和感は感じませんでした。
質問への回答ですが、
「Uボートの乗組員は兵士ではないんでしょうか?」
ドイツ海軍の士官と下士官兵です。
「Uボートの乗組員のドイツ兵たちはこのような格好をしてたのでしょうか?」
寒冷海域で行動するUボート乗組員は、羊革で作った緑色の服を着ていたと聞いています。
「その『Uボート~』に登場するアメリカの潜水艦の乗組員たちはみんな軍服を着ていたのです。」
一般的に考えて、アメリカ海軍の方が生活環境は良く、出撃期間も短かったはずです。なので、ドイツや日本の潜水艦乗員より服装に気を配る余裕があったことは考えられます。ただ、その映画の米国潜水艦乗組員の服装が、どのくらい厳密な考証に基づいていたか分かりません。ドイツ潜水艦との対比を強調する演出かもしれませんよ。
詳しく解説していただき、ありがとうございました。
確かに陸地と海にいるのとでは、融通の利かなさに
かなりの違いがでてきますよね。。
おっしゃる通り、ほんと、そのような環境にいたんなら、
服装なんか気にしてる場合じゃないですね。。。
あと、そうですね。これは映画ですもんね。。。
ご指摘いただかなかったら、真に受けちゃいそうでした。
No.3
- 回答日時:
一般的に、ドイツの潜水艦は日米に比べ小型で、艦内に余裕がありません。
いちおう1つしかないトイレがシャワー室を兼ねていますが、貴重な真水を浪費するので使いません。食料庫のスペースも足りないので、天井から食べ物がぶら下がり、次第にカビていくという有様。このため、他のドイツ軍に比べ服装規定が緩いのも当然でしょう。映画「Uボート」でよく再現されています。余談ですが、占領下のフランスの基地に帰還したUボートの乗員を提督が閲兵することになった時、綺麗な軍服が全く無かったので、急遽捕獲してあったイギリス歩兵の戦闘服(バトルドレス)の記章を取り替えて着用して対処しましたが、この服がなかなか実用的で評判が良かったため、同じ形の服をUボート乗員用に新たに生産することになり、大戦中期以降はこれが標準になりました。
参考URL:http://www.u-96.net/index.html
回答ありがとうございました。
しかもトリビアまで。。
いや~、もうなんだか当時の潜水艦内は想像を絶する
ような状態だったんでしょうね……。
それにしても“Uボート”関連の映画って、いろいろあるんですね。
リンクで紹介していただいたサイトを見せていただいたのですが、
この映画は未見でした。。。
解説していただいたことを念頭に、
新たにこの映画を観てみようと思います。
ご回答いただきました皆様、本当にありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
第一次大戦で潜水艦戦術で実績を挙げたのは世界でドイツだけでした、敵国イギリスをほとんど降伏するまでに追い詰めました
第二次大戦開始に当って前大戦の実績を検討した結果、長期の航海でストレスを貯めないようにするには乗員に好き勝手な服装をさせるのがベストとの医学者の意見を取り入れた結果です
回答ありがとうございました。
そのような理由もあったのですか。。。
密閉された空間に何日(いや、何週間かな?)も
閉じ込められて、いつ自分は死ぬかわからない
状態で、ストレスが溜まらないわけがないですよね…。
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