
日本の学校英語では、「お座りください」と教えていますが、最近の英会話教材などでは、ちょっと上から目線とか、「座ったままでいなさい」という意味、とか指摘されています。
このニュアンスの違いについて質問です。
映画「オリエント急行殺人事件」で、金持ちアメリカ人が、探偵ポワロに話かけ、「Please sit down.」と言いました。
ポワロは有名人で、アメリカ人は他の人から「あの人はポワロさん」と聞き、話しかけました。
2人は、オリエント急行の一等車に乗り合わせた乗客同士で、ほぼ同世代、初対面です。
食堂車でアメリカ人の方から話しかけ、椅子をすすめて、「Please sit down.」
「Please sit down.」が上から目線、あるいは「座ったままで」ならば、この状況ではあまり適切ではないと思えます。(2人ともこれから座って話をする場面です)
別のシーンでは、ポワロが乗客たちに「・・・have a seat.」と言っていました。(pleaseがついていたかもしれませんが、聞き取れませんでした)
それで、教えていただきたいのは、
「Please sit down.」は、やはり、上から目線のニュアンスがあるのか?
したがって、ネィティブは、このアメリカ人の「Please sit down.」というセリフで、
「礼儀知らずの、傲慢な成り上がりアメリカ人」という人物設定を見て取るのか?
礼儀正しい人間、良識ある人間と思われるためには、やはり「Please have a seat.」を使うべきなのか?
それとも、アメリカ英語とイギリス英語の違いによるものなのか?
(ポワロはデンマーク人、という設定ですが、作者のアガサ・クリスティはイギリス人なので)
最近の英語教材や英会話指南などで、「日本人の有り勝ちミステーク」とか「日本人のヘンな英語、失礼な英語」と言われる表現が結構ありますが、
そういう表現を、映画の中で使っていることがあるので、「ホントのところはどうなの?」と混乱してしまいます。
よろしくお願いします。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
多くの日本人が誤解しているのですが「英語にも敬語はあります」ということです。
敬語というと誤解を招きやすいのですが、敬語の本質は「行動や意見を強制しない」ということです。
たとえば日本語でも「食べろ・食べてください・お召し上がりください」と順に敬語のレベルが上がりますが、食べてくださいは直接的に「食べろ」という単語をつかっていて行動を強制しているのに対して、召し上がるは食べるという行動を強要していない分より丁寧な敬語になるといえます。
英語での敬語はこのようなメカニズムが特に強い(日本語のように御をつければ丁寧ということはない)言語です。
Please sit down.とPlease have a seat.
この単語だけみればPlease have a seat.のほうが、単純に丁寧であるとはいえます。sit:座れという行動を強要していない分丁寧なわけです。
ただ、他の方が contextが大切、と言っておられるように状況によって異なります。
たとえばこのオリエント急行のシーンで、アメリカ人が座っているテーブル席の椅子をポアロに勧めたのならPlease sit down.で何ら問題ありません。そこには「(このテーブルは私が使っているので、この椅子に)Please sit down.」という隠れたcontext」があるからですここでPlease have a seat.と言ってしまうと、ポアロはその他の椅子(アメリカ人が使っているテーブル席以外の椅子)を探すことになり、アメリカ人に「どうぞ座ってください」と言われていないのに、アメリカ人が使っているテーブルに座ることはむしろ失礼になりかねないのです。
ちなみに、こういう隠れたcontextを読むのがイギリス人であって、読まないのがアメリカ人というプロトタイプもありますので、イギリス人であればsitを使わない表現(たとえばplease take a your seatなど)をしたかもしれません。このあたりはアガサ・クリスティが、アメリカ人をどれほど無遠慮な人間に書きたいかという全体に関わる表現なのかもしれません。
別のシーンでポアロが have a seat.と言っているのはたぶん謎解きのシーンなどでしょう。食堂車かサロン車だったと思いますが、この場合ポアロはこれらの車両の主ではありませんので「(みなさんどうぞそれぞれお好きなところに)Please have a seat.」と言っているのでしょう。
これがポアロのコンパートメント(ポアロが占有している列車内の1室)やポアロが借りているホテルの部屋などであれば、みんなに対して「(どうぞ私の部屋の椅子などに)Please sit down.」と言っても失礼には当たらないでしょう。
英語の丁寧な表現と見なされるのは、どれだけ直接的な動詞を使わないか、にかかっています。しかし、動詞の意味合いはその会話や状況などのcontextによっても変化するので、それを踏まえないとsit downであっても丁寧ではない、とはいいきれません。
英語というか欧米では「責任」というのもかなり大きなcontextであり、部屋に招いた相手に対してhave a seatというのは無責任になります。だって部屋のすべては招いた主人の所有ですから、相手がhaveしようとしてもその場合は所有者に承諾を得る必要がでてくるからです。これでは失礼です。
ですからこの場合sitを使いたくないならplease take a your seat(どうぞ、あなたのために(私が)用意した椅子にお座りください)のように言う必要があり、それなら相手も「(私のために用意してくれて)Thank you」と躊躇なく座れます。
元々イギリス英語は皮肉や言い換えのオンパレードで、時代背景や文化的な側面を知らないと、英語そのものの意味が理解できない場合もけっこうあります。現代でもハリーポッターなどイギリス版とアメリカ版の二つがあるぐらいですから、アガサ・クリスティの時代なんてものすごいことになっているでしょう。
うーーんやっぱりPlease sit down.は「ぶしつけなアメリカ人(直接的話法の好きなアメリカ人)」というイメージのためのセリフのような気がします。そしてそれを聞いたイギリス人などのヨーロッパ人は「やっぱりアメリカ人だ(作法がなってない、あのポアロ先生になんてぶしつけな!」と眉をひそめさせる意図があったような気がします。
あ、アメリカならPlease sit down.で普通はOKです。ダメなのは自分より明らかに位の高い社長などの上司とか、議員などの格のある人ぐらいですね。
回答ありがとうございます。
オリエント急行のシーン、記憶が定かではありませんが、2人とも立っていて、アメリカ人が椅子を指さして「Please sit down.」と言ったと記憶しています。
その後のポアロの「Please have a seat.」はご指摘のとおりの場面です。
(直接的話法の好きなアメリカ人)というイメージがあるわけですね。
外国映画が好きなんですが、そういう微妙なニュアンスまでは感じ取ることができないので、「私には表面的な面白さしか解っていないんだろうな」と残念に思うことが結構あります。
今回もイギリス人的感覚が解っていれば、「Please sit down.」の一言で、ポアロの苦々しい気持ちを解ることが出来たでしょうね。
詳細な解説をありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
日本語でも、「ヤバい」「○○っすね」といった若者言葉はビジネスシーンにおいてふさわしくありませんよね。
英語も同様に、失礼にあたる表現があるのでは?そこで、英語界のコンシェルジュとして活躍する、オフィス・グレース代表の荒井弥栄さんに詳しく教えていただきました。
●「Sit down」はNG!
――相手に座ってもらうときには、「Sit down」というと学校で教わりました。しかし、じつは失礼にあたると聞いたのですが……。
荒井さん「このフレーズをネイティブが聞くと、『座りなさい』と捉えられてしまいます。ニュアンスとしては、先生が生徒に対して『着席』というときに近いですね。家族ならまだしも、取引先には絶対に使いません」
――「please」をつければ丁寧になりませんか?
荒井さん「たとえ『please』をつけても、命令文には変わりませんよね。せめて友だちレベルでしか使わない、カジュアルな表現です。ビジネスにはふさわしくありません。
この場合は、『(Please) Take a seat.』『Have your seat.』というべきです」
――学校で教わったからといって、どのシーンでも使えるわけではないのですね。
荒井さん「そういうケースは少なくないので、過去に習ったフレーズでも、単語の意味や構文などを再度見直したほうがいいでしょう。
英語を話すときには、会話する状況を把握することが大事。どのような場所で発するかによって、使うフレーズも異なります。たとえば日本でも、同僚にはカジュアルな表現を使うこともあるでしょう。TPOに合った会話表現があるのは、英語も日本語も同じですね」
●ビジネスで使ってはいけない英語集
「日本語の意味をそのまま英語にすると、失礼になることも多いですよ」と荒井さん。そこで、ビジネスにはふさわしくない表現を教えていただきました。
1.お客さまを新しい社内にご案内するとき
× I'll lead you around our new office. 新しい社内を連れまわしましょう
○ I'll show you around our new office. 新しい社内をご案内しましょう
解説:「lead」には「導く」「連れていく」という意味がありますが、「lead+人+around」の場合は犬を連れまわすようなニュアンスで伝わってしまうことも。ビジネスでは使わない表現です。
2.上司に日曜出勤を打診されたとき
× I'm willing to work on Sunday. (交換条件付きなら)日曜日に働いてもいいですよ
○ I don't mind working on Sunday. 日曜日に働くのはかまいませんよ
解説:「be willing to」を「喜んで~する」と教わった人も多いかもしれませんが、じつは「断る理由がないので引き受ける」「条件付きなら引き受ける」というニュアンスになってしまいます。
3.「明日までにそれを終わらせることができません」と言いたいとき
× I won't finish it by tomorrow. 明日までにそれを終わらせるつもりはありません
○ I'm afraid (that) I won't be able to finish it by tomorrow. 申し訳ないのですが、明日までにそれを終わらせることはできません
解説:「I won't」には「~する気はない」という強い主張のイメージがあります。
4.「提案を再考したほうがいいでしょう」といいたいとき
× Why don't you reconsider your proposal? 提案を再考したらいいんじゃな~い?
○ Perhaps you should reconsider your proposal. 提案を再考したほうがいいでしょう
解説:「Why don't you~?」は「~したらどう?」という軽いニュアンスがあります。ビジネスシーンではふさわしくない表現です。
●英語が話せる=ビジネスで使えるとは限らない
――ビジネスシーンで使える英語を学ぶには、どのようにしたらいいでしょうか?
荒井さん「以前もお話ししましたが、ビジネスの現場を知っている人に教わることが一番。外資系企業など、日本で仕事をしている外国人から教われるといいですね。
ただ、英語を話せるからといって教えることが上手とは限りませんので、ビジネス英語に対応したスクールや教材を選ぶ必要があります。テキストを選ぶときにも、著者の現場経験の有無をチェックするといいですね」
――帰国子女の場合はいかがでしょうか?
荒井さん「帰国子女の方たちは、ネイティブの発音が身についていることが多いです。しかし、日常会話のようにカジュアルな表現を使うことが多く、意外とビジネスシーンに対応した英語を知らないこともあります。英語が話せるからといって採用しても、商談では失礼な表現を使ってしまうことも少なくありません。
どのような場面でも、その状況に適した表現というものがあります。英語力に自信があるという人も、ビジネスシーンで本当に『使える』英語かどうか、チェックしてみるといいですね」
http://news.mynavi.jp/news/2014/01/09/027/
No.5
- 回答日時:
have a seat.は、sit downの丁寧な言い方です。
ですので、have a seatにはpleaseを付ける必要はないでしょう。
sit downの類義語には、take a seatがありますが、こちらも命令調な言い方です。
No.3
- 回答日時:
にネイティブの詳しい議論があります。結論から言うとどの言い方が丁寧で良いかということよりもずっと重要なのは言い方 (tone and context) だということです。
回答ありがとうございます。
ご紹介サイトの投稿者はネイティブのようですが、ネイティブの間でもこれだけの論争があるのですね。驚きました。
No.2
- 回答日時:
過去に類似の質問があります。
ご参照ください。⇔こちらにお座りくださいなどは丁寧な言葉ではPleasehaveaseat.ですがPleasesitdown... http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question … #知恵袋_
つまり、ディナーパーティーなどで、立っておられる方に、気を使って、ホストやホステスが、どうぞ、椅子をお使いください(おかけください)の時には、「Please have a seat.」や「Have a seat, please」と丁寧に声掛けをするのに対して、「Please sit down.」と言っても、動作の命令口調にとられやすいのかもしれませんね。
日本語でも、もし宜しければ、お使いくださいとか、これ、如何ですかとやんわりと申し上げ、座ってください!とか、ご着席下さい!と、動作を具体的に指示すると、より強制的になりますよね。
また、トイレの利用もそうです。
フランスでは、お花を摘みにと言っていた時代もあるそうです。(外で済ませていた時代)
その他、洗面はどこですか? レストルームはどちらですか?等ともいうのと同じですね。
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