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マルクスの資本論において、

使用価値と交換価値の違いは理解できるのですが、

価値と交換価値に違いはありますか?

価値と交換価値の違いはなんでしょうか?

A 回答 (2件)

まず、『資本論』で「価値」というのは、その商品を再生産するのに直接・間接に必要な労働時間のこと、すなわち「労働価値」を指していると思います。


「交換価値」というのは、商品Aと商品Bの交換が行われた場合には両者に等しい大きさの(価値)が認められたからであり、その(価値)はそれぞれの商品の持つ具体的な有用性である「使用価値」とは違うよね、というくだりはOKだと思います。その(価値)は交換当事者が合意するところの、両商品に共通の「社会的なねうち」の大きさを指しているのでしょうが、これが「労働価値」でないとけない必要はないとは思いますが、スミス、リカード、マルクスは「労働価値」として考えたのだろうと思います。こう考えれば、違いはないことになります。
けれども、商品の交換が社会の中で繰り返されていくためには、その交換の比率はその社会の商品の再生産の仕組みと整合的でないといけませんから、これは「再生産価格」、つまり、その社会の生産技術と分配条件と整合的な交換比率でないとまずいです。再生産価格が示す商品の交換比率とと労働価値の比率は、商品によって、労働投入時間と、労働以外の原料の労働価値との比率が違っていたら(有機的構成が違っていたら)異なってしまうので、同じものとはなりません。この問題を考慮するための含みを持たせたいならば、価値と交換価値は区別しておくべきだと思います。
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資本論は、《第一巻 資本の生産過程>第一篇 商品と貨幣>第一章 商品>第一節 商品の要素は二つ。

使用価値と価値(価値の実体と価値の大きさ)》から始まります。
この資本論の第一巻・第一篇・第一章・第一節で取り上げられている"価値"は、"商品の商品としての価値"のことです。 ある意味、抽象的な意味での価値で、具体性をもった使用価値、有用性、具体的な等価交換での価値ではないということです。
で、その商品価値について考察すると、その生産に要する労働時間が変わる、新しい生産方法や機械生産を導入して生産性が向上するなどでも価値が変わるなどの点を踏まえ、価値の大きさは生産性などが関わっているといってます。また、有用性がないものに多大の労働を投入して生産しても価値がないとか、生産労働をしなくい空気や処女地、自然の牧場には使用価値や有用性はあっても"価値はない"・"商品にならないものは価値がない"とも言ってます。
で、(価値=商品の価値)の実体は、(社会的な労働が生み出すもので、かつ 社会的に必要とされるもの)であって、(個々の人やある人々の趣味や欲求に限定されている価値)や(特定の芸術家などが創出する産物の価値)ではないものということだと、この第一節で定義していると思います。 商品には交換価値がありますが、そうした交換価値ではない、"社会的に商品として生産流通利用消費される価値"のことを、"価値"と定義して、その価値や生産、剰余価値、労働、貨幣、資本などの検討に入っていっているのでしょう。
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