プロが教えるわが家の防犯対策術!

エステルの合成で、氷酢酸とエタノールに濃硫酸を加え、上層が油っぽい層、下層が水っぽい層になりました。このとき下層は水と未反応物質の混合物とあります。すると上層はエステルだと分かるわけですが、ここで質問です。
下層が水になるのは分かります。しかし、資料には水と未反応物質の混合物とあります。
ということは、縮合と加水分解のように可逆反応が起こる化学反応式では、必ずしも全て反応するとは限らない、だから未反応物質もしかり、ということなのでしょうか。
また、可逆反応で全て反応する訳ではないということならば、それはMolを計算するときにも影響しますよね?そういうときはどうしたら良いのでしょうか。
初めて質問します。よろしくおねがいします。

A 回答 (1件)

下層は水とエタノールと酢酸と硫酸の混合物ですね。



>可逆反応が起こる化学反応式では、必ずしも全て反応するとは限らない

この部分からは化学の熱力学的な議論が必要になってきます。この場合、以下の可逆反応が起こっています。

CH3COOH + CH3CH2OH ⇔ CH3COOCH2CH3 + H2O

可逆反応の場合、反応が左から右へとある程度進行すると、あるところで原料物質(基質)と生成物の量が一定に落ち着き、この状態を平衡状態と言います。
右向きの反応と左向きの反応が同時に起こっていて釣り合っていて、見かけ上、基質と生成物の量が変化せず、化学平衡(状態)とも言います。
上の反応でもあるところで平衡状態に達して、見かけ上反応が止まったようになります。

>Molを計算するときにも影響しますよね
平衡定数というものが熱力学的に導出されていて、可逆反応が平衡状態にあるときの生成物や基質の物質量を計算することが可能です。

ここらあたりの事は、高校の化学で化学平衡や平衡定数は簡単に習うのですが、
熱力学は高校の科学では習わないので本来の導出の仕方や厳密な議論は理系の大学の基礎課程で習うことになります。

化学平衡に関するWikiのリンクです↓。平衡定数についても記述があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%96%E5%AD%A6 …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

あなたに会えてよかった

なるほど!!!化学平衡については来年度習うことになっています。回答を拝見してとてもスッキリしました!!ありがとうございます。
知らないことを知っている人が教える…そういう営みが日本全体に増え、ひとりひとりがお互いに作用し合って成長していける。福沢諭吉さんの学問のすすめのような考えを沢山の日本人が持てるといいですね。
初めて質問したのですが、とても良いシステムだなぁと感じました。
改めて回答ありがとうございました。

お礼日時:2016/11/20 13:34

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!