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ある県立高校入試問題の模範解答(県発表のもの)に、「直径に対する円周角」という表現が使われています。数学事典などで見かけることもあります。私は、円周角は弧に対するものと認識していますので、
その表現はふさわしくないと考えます。ただ、自分でも、例えば、「半円の弧に対する円周角」などと考えてはみますが、自信なしです。「直径に対する円周角」でよいのでしょうか、どなたかお教えください。

A 回答 (7件)

教科書などに載っていた円周角の定義が、なぜ「弦」に対しての角でなくて、「弧」に対しての角か、という点について、思ったことを書きます。



1つの「弦」に対しては、2つの「弧」が対応しています。つまり、円周がその1つの「弦」によって、2つの円弧に分割されているわけです。大きい方(弧の長さの長い方)を「優弧」、小さい方(弧の長さの短い方)を「劣弧」というようですが、優弧に対する円周角は、いつでも鈍角となり、劣弧に対する円周角は、鋭角になります。この2種類の円周角は、その「弦」が直径でない限り、一致はしません。

ですから一般的には、1つの「弦」に対しては、その「両側」に2種類の円周角(鋭角と鈍角のもの)があるので、「弦」だけの指定では、どちらの円周角を指しているのかを、特定することが出来ません。また、1つの「弦」に対して、「円周角は、すべて互いに等しい。」という定理を主張しようとしたら、「円周角は、それぞれの側(優弧側と劣弧側)で互いに等しい。」というように、表現を直さないといけないのではないでしょうか。

つまり、円周角はやはり、元々は「弧」に対しての角と捉える方がいいのではないでしょうか? ただ、その「弧」がたまたま「半円周」のときは、「優弧」も「劣弧」も共に「半円周」となって一致し、もちろんどちらの側の円周角も「直角」となって一致しますから、今問題になっている「直径に対する円周角」という表現の場合は、半円周という「弧」でも、直径という「弦」でも問題ない、ということなのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。先ず、丁寧で分りやすいご説明に対して敬意を表します。命題「等しい弧に対する弦は等しい」は真ですが、その逆が成り立たないのは、おっしゃるように「1つの弦に対する弧は2つある」からですよね。また、「直径に対する円周角」という表現でも実質的な不都合は起こらない、というお考えにも同意します。先に、その表現でも「誤解の余地は微塵もない」というNo.2氏に同意したとおりです。ただ、私が問題にしていますのは、「直径に対する円周角」という表現を認めることは、「弦○○に対する円周角」という表現を認めることと同値であり、定義に違反しないか、ということなのです。長文となるのをお許し下さい。小平邦彦氏の「幾何への誘い」から引用します。「点Aが弧BCの共役弧の上にあるとき、下の図の∠BACを弧BCに対する円周角といい、弧BCを円周角∠BACに対する弧といいます。(記号⌒と図は省略)」中学の教科書の定義も「共役弧」という言葉を使っていないだけで同内容です。また初等数学体系の整合性の問題もあると思います。円周角は中心角の1/2という定理に当てはめると、「直径に対する円周角の大きさは一定であり、直径に対する中心角の半分である」となります。「直径に対する中心角」て、いかがでしょうか。

お礼日時:2004/10/06 12:16

「証明問題では問題ない」というのは、


受験生がもしそう書いたとしても×にはならないだろう、という意味です。
ただ、その模範解答は配慮不足です。許せない気持ちはわかります。
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この回答へのお礼

補足のご説明ありがとうございます。了解いたしました。共感して頂けたことを感謝します。

お礼日時:2004/10/07 10:51

中学生のための模範解答としては、


指導要領による定義に合わせ、「半円の弧に対する円周角」とすべきではあります。
中学指導要領では、あくまで「弧」から定義されています。
ただ、証明問題などであれば、「直径に対する円周角」でも問題ないと思います。

高校入試問題の模範解答は、細かい配慮不足がけっこうあります。

私は、ふだん生徒には証明問題で、
「円周角が等しいので、弧が等しい」は使っていいが、
「円周角が等しいので、弦が等しい」は、正しいが定理にはなっていないので使わないように、
と指導しています。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。「直径に対する円周角」を認めるか否かでは、意見は分かれますが、「中学生のための模範解答としては(その条件で結構です)~とすべき」のところでは、意見の一致をみてうれしく思います。しかし、なぜ証明問題ならよいのでしょう。ある旧版の教科書では、例えば接弦定理の証明のところでも「弧○○に対する円周角」という表現が使われています。当然です。ご存知のとおり教科書では、「~に対する円周角」という箇所で、「弧[弧○○]に対する円周角」となっていないところは1箇所もないのです。そして旧版であれば、「半円の弧に対する中心角は180°」「半円の弧に対する弦は直径」という記述が見られます(いま初めて気づきました
)。となると、定義から出発し、「半円の弧に対する円周角」という表現はごく自然に演繹されます。教科書の記述は筋が通っていると思います。私が指摘している模範解答も証明問題のものですが、だからといって、なぜ認められるのでしょう。むしろ逆ではないですか。証明問題の解答は同じ証明の仕方でも解答者によって若干の記述の差異がうまれます。受験生にとって模範解答は絶対のものです。すべての受験生が模範解答に沿うように記述の仕方を修正するはずです。それだけの影響力をもつ模範解答が、教科書で真剣に勉強している中学生に対し、少しでも疑念を抱かせるものならば、私には許せないということなのです。

お礼日時:2004/10/06 16:59

円周角は弦の両端から円周を結ぶ角を言うのは皆さんがおっしゃている事で既に納得されている事と思いますが、直径も弦ですからこれもいいわけですね。

ところが直径がつくる円周角は特に90度と決まっているので、あえて直径に対する円周角といっているわけです。換言すれば円周角が90度とわかればその弦は直径だと理解するわけです。弦である直径は特別です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。実は、冒頭にあります「円周角は弦の両端から円周を結ぶ角を言う」という表現に違和感を覚えてしまうのです。なぜ「弧の両端から」とならないのでしょうか。定義を重視するならば、「直径に対する円周角」と言う前に、何らかの言い方はなかったのかなというのが、私の疑問でした。でも、専門家の方でもお使いになる表現なのだということはわかりました。

お礼日時:2004/10/05 15:34

円周角とは、「円周上の一点から引いた二つの弦が作る角。

」(goo国語辞典より)とあります。つまり、「直径に対する円周角」というのは、「円周上のある点と直径の両端を結ぶ2本の弦が作る角」という解釈になるのかなあ。
円周角は、「弦に対する」でも「弧に対する」でもいいように思います。
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この回答へのお礼

調べて下さってのご回答、ありがとうございます。私自身、ささいな事にこだわってという気が、しないでもありませんが、もう少しこだわらせて下さい。

お礼日時:2004/10/05 11:13

> 円周角は弧に対するものと…


>
それは、例えば30°の角は330°の角にも見えるからだと思います。逆に言えば、角度に興味がないときは、「直径に対する円周"角"」でも誤解の余地は微塵もないという気がします。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。私も一般に「直径に対する円周角」でも誤解の余地は微塵もないと思います。ただ、中学の教科書における円周角の定義を考えますと、疑問の余地が残ってしまうのです。

お礼日時:2004/10/05 10:52

私は「直径に対する円周角」でも違和感無しです.



「円周角は弧に対するもの」ですか?
「弦」に対するものではないですか?
「弦=直径」なら直径に対する円周角」と捉えることができると思います.
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。「弦」に対するものであるのなら、おっしゃるとおり私も何の問題もないと思います。ただ中学校の教科書には「~∠APBを弧ABに対する円周角という」と書かれているものですから・・・

お礼日時:2004/10/05 10:20

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