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『この間に書かば一巻の書をも成すべき押問答あり。』

「書かば」はどういう意味がありますか。「この間に書かば」は「一巻の書をも成すべき押問答あり」の部分にどの関係がありますか。

全文:

編輯者 其処を特に頼みたいのですが。

 この間かんに書かば一巻の書をも成すべき押問答あり。

作家 ――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承して下さい。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/3758 …

質問者からの補足コメント

  • つらい・・・

    「押問答あり」は何を指していますか。「押問答」は「――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承して下さい。」を始める会話ですか。

    なぜ、「書かば」が出るかわかりません。二人が話している時に、「作家」が紙とかに二人の言っていることを全部書き始めるという状態ですか。それとも、「書かば」は「押問答」に含まれているのですか。

    No.2の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2018/09/13 11:08

A 回答 (4件)

>「押問答あり」は何を指していますか。



押し問答というのは、互いに自分の言いたいことを言うだけで、決して相手に合わせない言い争いです。
ここでは、
編輯者:書いてください。
作 家:書きません。
編輯者:書いてください。
作 家:書きません。
編輯者:お願いですから、書いてください。
作 家:いやです、書きません。
編輯者:書いてもらわないと困ります。書いてください。
作 家:こちらにも事情があります。書けません。
編輯者:書いてください。
作 家:書きません。
という繰り返しが押し問答です。




>「押問答」は「――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承して下さい。」を始める会話ですか。

違います。
この場面では、
「――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承して下さい。」
で終わる会話です。




>「書かば」が出るかわかりません。

「もし書いたら」という意味です。
実際には書いていません。
もし書いたら、一冊の本になるくらい長いのだが、ここでは省略したということです。
実際には書いていないけど、「もし書いたら」を昔の言い方にすると、「書かば」となります。



>二人が話している時に、「作家」が紙とかに二人の言っていることを全部書き始めるという状態ですか。

違います。
二人が話した内容が押し問答です。
その押し問答の内容を書いたら、一冊の本になるくらい、非常に長くなる、ということです。



>「書かば」は「押問答」に含まれているのですか。

違います。
押し問答の内容を書いたら、という意味です。




まとめると、
編輯者の「其処を特に頼みたいのですが」と、作家の「と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承して下さい。」の間には、長い長い会話があった。編輯者の言葉と作家の言葉を全部書いたら、一冊の本になる。そのくらい長い押し問答だった。
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「編輯者 其処そこを特に頼みたいのですが。

」という発言に対して、すぐに、
「作家 ――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承ふしようして下さい。」と返事をしたわけではありません。
たとえば実際には、

『編輯者 其処そこを特に頼みたいのですが。』
●「作家 無理を言わないでください。」
●「編輯者 無理のない範囲で、少しだけで結構ですから、ぜひお願いします。」
●「作家 今の体の状況では、どんなに頼まれても無理です。」
●「編輯者 先生が書いてくださらないと、わたしが社長に怒られます。なんとかお願いできませんか」
●「作家 絶対に無理、無理。」
●「編集者 ・・・・・・」
●「作家 ・・・・・・」
●「編集者 ・・・・・・」
●「作家 ・・・・・・」
●「編集者 ・・・・・・」
●「作家 ・・・・・・」
『(作家)――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承ふしようして下さい。』

といった会話があったと想定できます。
この例の場合、●印の部分の会話があったことは事実ですが、「売文問答」というこの作品には書かれていません。
なぜかというと、とても長くなってしまうからです。それで、

実際にあったその会話を [ この間に ] すべて書けば(=書かば)一冊の本ができるほどの押問答があった。

と注釈だけしているわけです。
「この間」とは、
「編輯者 其処そこを特に頼みたいのですが。」という記述と、
「作家 ――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承ふしようして下さい。」という記述の間、という意味。
「押し問答」は、「編集者:書いてください」「作家:書きません」という同じ意味の応答を何度も繰り返すこと。
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編輯者 其処を特に頼みたいのですが。


作 家 ――と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承して下さい。


この間に:
上の編輯者と作家の会話には時間の間隔がある。
この「間隔」が「この間」ということ。
つまり、編輯者の台詞と作家の台詞の間に、

書かば:
「書いたら」の古い言い方。


一巻の書をも:
一冊の本をも

成すべき:
作れる

押問答あり。
「お願いします」「お断りします」のやりとり。


まとめると、
編輯者の「其処を特に頼みたいのですが」と、作家の「と云ふやうな次第ですから、今度だけは不承して下さい。」の間には、一冊の本になるような、長い押し問答があった。
この回答への補足あり
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平易に現代口語に書き直すなら


全部書いたとしたら本の一冊にもなるくらいの押し問答があったよ
みたいな感じになると思います。

何か依頼してきた編集者とそれを断りたいこの文の作者との、「書いてください」「○○だからできない」というやりとりの繰り返しが非常に長く続いた、という事ですね。
それを全部書くわけにいかないから
>この間に書かば
と省略したわけです。
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