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エーレンフェストの定理
1) d<x>/dt = <p>/m
2) d<p>/dt=-<dV(x)/dx>
ポテンシャルVの下にある質量mの粒子Aの状態が、
波動関数φであらわされているものとする。この粒粒子A
の運動量pを測定した場合に得られる『運動量の期待値』
には(2)式が成立する。エーレンフェストの定理。
1) の導出
位置xの期待値は
〈x〉 = ∫φ*xφdx、 ただし∫φ*φdx = 1 (1)
これを時間で微分する
d〈x〉/dt = d/dt*∫φ*xφdx
=∫(∂φ*/∂t・xφ+φ・x∂φ/∂t)dx (2)
シュレーディンガー方程式とその複素共役を取ったもので
iℏ∂φ/∂t = Hφ、 (3)
-iℏ∂φ*/∂t = Hφ*
ここにHamiltonian Hは、次式で与えられる。
H = -ℏ^2/(2m)* ∂^2/∂x^2 + V (4)
これらを使うと(2)式は
d〈x〉/dt = ∫{Hφ*/(-iℏ)*xφ+φ*xHφ/(iℏ)}dx
=1/(iℏ)・∫{-Hφ*xφ+φ*xHφ}dx (5)
=1/(-iℏ)∫{(ℏ^2/(2m)* ∂^2/∂x^2 – V) φ*xφ
+φ*(-ℏ^2/(2m)* ∂^2/∂x^2 + V )xφ}
= iℏ/(2m)・∫{∂^2φ*/∂x^2・xφ
-φ*x・∂^2φ/∂x^2 }dx (6)
(以降の中間の計算は次のHPを参照
http://eman-physics.net/quantum/expectation.html)
= ℏ/(mi)∫φ*(∂/∂x)φ・dx
= ∫φ*(-iℏ)(∂/∂x)φ・dx/m (7)
積分内は運動量の演算子の定義であるから
https://ja.wikipedia.org/wiki/運動量演算子
d〈x〉/dt = <p>/m
2) の導出
(1) 式、<p> = m d〈x〉/dt、から出発する。
d〈p〉/dt = d/dt∫φ*(-iℏ)(∂/∂x)φ・dx
= ∫{∂φ*/∂t・(-iℏ)(∂/∂x)φ
+ φ*(-iℏ)(∂/∂x) ∂φ/∂t}dx (2-1)
これに、まず(3)式を代入し、次いでそれにハミルトニアンの
具体式(4)式を代入して整理すると(計算は前期HPを参照)。
=∫{(∂^2φ*/∂x^2・xφ ‐φ*x∂^2φ/∂x^2 }dx
+∫{Vφ*(∂φ/∂x) – φ*∂(Vφ)/∂x}dx (2-2)
最初の項は相殺してゼロに成る。(計算は前期HPを参照。)
従って第二項のみを考える
∫{Vφ*(∂φ/∂x) – φ*∂(Vφ)/∂x}dx (2-3)
=∫{Vφ*(∂φ/∂x) – φ*∂V /∂x・φ-φ*V(∂φ/∂x) dx
= - ∫φ*∂V /∂x・φdx (2-4)
= - 〈dV/dx〉 (2-5)
よって
d<p>/dt=-<dV(x)/dx>
解釈に付いては、引用HPをよく読んでください。
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