
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
相続できるのは相続人だけです。
「法定相続人ではないAさんに『相続』させる方法」なんてあるわけないじゃないですか。あなたが質問本文に書いているとおり、『遺贈で承継』させるしかありません。なんてツッコミはおいといて質問本文の問題について。
被相続人に相続人がいる場合といない場合(質問からは読み取れません)とで結論が異なります(でも主たる目的部分については貴見のとおりです)。
まず、被相続人に相続人がいる場合、「特定遺贈で価値のある資産をAさんに指定して、その他の価値のない遺産は何も指定しなければ最後は国が引き取ってくれる(実際にはAさんでなければ誰でもいいのだけれど)と考えていいでしょうか」は、前者(主たる目的)は合っていますが、国庫帰属の点が誤りです。その他の財産は、その相続人が相続することになります。
その結果、「Aさんには価値のない資産の管理責任やその他の負担はかからないと思って間違いないでしょうか」についてはそのとおりで、管理責任や負担は相続人が負うことになります。
被相続人に相続人がいない場合、「特定遺贈で価値のある資産をAさんに指定して、その他の価値のない遺産は何も指定しなければ最後は国が引き取ってくれる(実際にはAさんでなければ誰でもいいのだけれど)と考えていいでしょうか」は、正確ではありませんがほぼ合っています。
結果、「Aさんには価値のない資産の管理責任やその他の負担はかからないと思って間違いないでしょうか」については、とりあえずそのとおりではあるものの、Aさんにまったく負担がないということにもならないのではないかと思います。
ただ、遺贈による登記(受遺者の第三者対抗要件です。これをしないと、Aさんはその不動産が自分のものだと主張できません)をするには、相続人の全員(遺言執行者がいない場合。1人でも欠けてはダメ)または遺言執行者の協力が必要です(相続のような単独申請ではありません)。
遺贈の登記の利便を考えて、遺言でAさんを遺言執行者に指定しておけばいいのですが、遺言の書きようによっては、Aさんがその他財産の管理義務をも負うことになるかもしれません(民法1014条、1012条)。もしそうなってしまった場合、その責任を免れるには、Aさんは必要な遺言執行をすべて終わらせて、相続人がいる場合は相続人に財産を相続させ、相続人がいない場合にはそれを理由に家庭裁判所に相続財産管理人の選任申立て(民法952条)をして管理を引き継がねばならないことになり、引継ぎまでの間は、Aさんが遺言執行者として管理義務を負うことになってしまうはずです(そのための費用は、相続財産の中から支弁することができますけど)。
遺言執行者が遺言で指定されていない場合には、そのままでは遺贈による登記ができないので、この場合にはAさんが遺言執行者の選任申立てをせざるをえません(そのための手間とか費用は申立人であるAさんの負担になるでしょう)。
遺言の書き方に工夫をしなければ、Aさんにはそれなりの負担を強いることになるということで、Aさんからしてみると、被相続人には誰かしらの相続人がいたほうが楽だということです。
とはいえ、価値ある財産のみを特定遺贈し、そうでない財産のみを残した場合、遺贈の結果が相続人の遺留分を侵害すると、その遺贈は遺留分減殺請求の対象になります(相続人がいなければそういうことにはなりませんが、相続財産管理人が選任されて相続人の捜索を終えない限りは完全な安心は得られませんので、その意味ではAさんが、被相続人の相続財産について相続財産管理人選任の申立てをしたほうがいいということにもなります)。
相続開始時の財産をある程度コントロールできないと難しいということですね。
この回答へのお礼
お礼日時:2019/05/05 09:08
ご回答ありがとうございます
なるほど、
被相続人に相続人がいない場合
Aさんにとって一番ベストなのは
遺言執行者(弁護士や司法書士)をあらかじめ遺言書に明記しておく(それにかかる費用は遺産で十分に確保しておく)
価値ある資産をAさんに指定して、その他の資産については何も記載しない
ということですね。
No.2
- 回答日時:
最後は国が引き取ってくれる(実際にはAさんでなければ誰でもいいのだけれど)
と考えていいでしょうか。
↑
そう考えるのは間違いです。
現金などであれば、そうした問題は起こりませんが
不動産では良くある話です。
役に立たない不動産など、国は引き取りません。
この場合、Aさんには価値のない資産の管理責任や
その他の負担はかからないと思って間違いないでしょうか
↑
残念ですがかかります。
Aさんは、自己の物と同じ程度の注意義務を
もって管理をする責任を負担します。
その負担を免れたければ、裁判所に財産管理人を
任命してもらうなどの手続きが必要で
百万程度の費用がかかります。
(民法940条)
1.相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が
相続財産の管理を始めることができるまで、
自己の財産におけるのと同一の注意をもって、
その財産の管理を継続しなければならない。
この回答へのお礼
お礼日時:2019/05/01 07:28
ご回答ありがとうございます
Aさんは相続を放棄してはいません
そもそも法定相続人ではないのですが
それでも管理責任があるのでしょうか?
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別の言い方をしましょう
価値のある資産だけを法定相続人ではないAさんに相続させる方法を教えてください
価値のない不動産はどうでもいいです