A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
連鎖は,独立の法則に当てはまらない遺伝現象です。
胚でも胚乳でも同様に当てはまらないのです。トウモロコシの胚乳に限った現象ではありません。(4)は,トウモロコシの胚乳に限定しているので間違いなのだと思います。(5)に関しては間違っていませんから(5)を正解とするのがよいのではないでしょうか。No.4
- 回答日時:
#3の方が詳しく書いておられますが,少し補足します。
日本の高校の教科書には優性・分離・独立の3つの法則が(今でも)紹介されています。
1998年に日本動物学会・日本植物学会が編集した生物教育用語集にもメンデルの法則は上記の3つが列記されています。
ただ,欧米で広く使われているテキスト(らしい)クローの遺伝学概説(原書7版)には,第1法則(分離の法則)と第2法則(独立の法則)が法則として記述され,第1法則がメンデルの基本法則であると書かれています。優性の法則は「優性という現象」と書かれています。
実験1の結果から,たとえばAAbbとaaBBの交雑で生じたF1・AaBbの自家受精で生じたaabbが[白・しわ]と仮定すると,その頻度から組換え価=2%を求めることは可能です。でもそれは仮説に過ぎません。AABb,AaBB,AABBはAaBbと同じ表現型。aaBbはaaBBと,AabbはAAbbとそれぞれ同じ表現形になるので,組換え個体が隠れています。実験1を見るだけでは突然変異の可能性も捨て切れません。
<ここでは胚乳の遺伝子型を胚と同じ方法で書きました。つまりAAA→AA,AAaとAaa→Aa,aaa→aa。重複受精やキセニアについては省略します>
実験2のように,検定交雑によって確かに組換えであることが確認できたわけですから,最も適当なものをひとつ選ぶなら,答えは(5)になります。
教科書でメンデルの法則を学びますが,優性の法則や独立の法則に例外がたくさんあるからメンデルの法則は現実にあてはまらない法則とはいいませんね。
やはり一番重要なのは分離の法則だと思います。
この回答への補足
TTOSさんが、「重複受精」や「キセニア」について軽く触れられているので、私なりに作問者の意図を思いついたのですが。。
トウモロコシなど主に他家受精を行う被子植物の胚乳の形質について、以前はそれが雌親の形質だと思われていたため、胚乳に花粉の影響が直接現れる現象はメンデルの法則に従っていないとされ「キセニア」と名付けられました。
その後、重複受精の事実が発見され、胚乳は両親の遺伝子に影響を受ける子の形質であり、「キセニア」もメンデルの法則に従っていることが分かりました。
もしかすると、作問者はこの歴史的経緯を考慮して(4)のような選択肢を設定したのでしょうか。
以上はあくまでも想像ですが、それでもこれを理由に(4)を不正解にするのは問題文中に不適切な箇所があるので納得いきませんが。。
(少ししつこいですかね(笑))
ご回答、ありがとうございます。
TTOSさんがおっしゃるように、メンデルの法則の中で真に法則と呼べるものは「分離の法則」ですよね。
「優性の法則」「独立の法則」は遺伝現象の一部に過ぎず、法則とは呼べない代物です。(もちろん、その事実を発見したメンデルは偉大ですが)
ただし、現在の高校の教科書ではメンデルの法則として「分離」「優性」「独立」をあげています。
だからセンター試験の作問者も、それを考慮した上で作問するべきです。
(数年前にも本試験の「発生」の問題で正答が複数存在することが指摘され、訂正を発表しています)
詳細はNo.3のsuiren2さんへのお礼に書きましたが、実験1で得られた分離比は連鎖を示唆するものであり、独立の法則には該当しない遺伝現象だと言えます。
[白しわ]個体が組換えによるものか突然変異によるものかが不明なことは別の問題だと思います。
選択肢(5)を正答とすることには一応の理解を示すことはできます(とは言っても(5)の「交雑の組合せによっては、組換え個体を見出すことが困難となる」という文中の「困難」という非常に曖昧な表現も気になりますが)。
しかし、選択肢(4)を不正解とするには、やはり作問に難があると思います。
No.3
- 回答日時:
胚乳の遺伝は,雑種第一代の種子の胚乳の形質は雑種第二代と同じです。
また,胚嚢は減数分裂後に細胞分裂して出来ますから皆同じ遺伝子を持ちます。一般的に雑種第一代の胚乳形質は以下のようになります。ここで極核は前述の理由でAaが出来ない点に注意してください。
F1 Aa×Aa→極核(AA・aa)×精核(A・a)=F1の種子 AAA・Aaa・AAa・aaa
つまり,表現型では[A] :[a]=3 :1になります。
メンデルの法則で一番重要なものは,このF2が3 :1になることです。独立の法則はあまりメンデルの法則で重要なものではありません。(メンデルの独立の法則は別々な染色体に遺伝子が存在しているから…以下略。これは嘘で,現在では否定されています。独立の法則は高校では触れ無くなったはずですが…)
実験1から
色に関して 青 :白=5067+2520 :2412+1=3 :1
形に関して 丸 :しわ=5067+2412 :2520+1=3 :1
いずれもメンデルの法則に合っています。
実験2から
上から解るように白・しわは両形質とも劣勢ですし,青・丸はともに優性です。これは検定交雑ですよね。その結果から白・丸と青・しわが連鎖していて,白・しわと青・丸が組換え個体ということが解ります。
ここで実験1の交雑ではどれが組換え個体か明瞭には解りませんよね。白・しわが少ないですから組換え個体と推測できますが突然変異の可能性も否定できません。この問題の題意は検定交雑によって初めて組換え個体が特定できる事を知っているかを問う問題と思います。
回答ありがとうございます。
現在の高校の教科書・資料集等にはまだメンデルの法則の1つとして「独立の法則」が掲載されています。
それによると、独立の法則が成立するのは複数の対立形質に関する遺伝子が別々の染色体上に存在する場合に限定され、いわゆる「連鎖」は独立の法則には当てはまらない、とされています。
suiran2さんは、実験1ではどれが組換え個体か明白ではなく、それは実験2の検定交雑によって明らかになる、とのご指摘ですが、重要なのは実験1において遺伝子の「連鎖」が明らかになっていることです。
実験1の結果を各形質について分けて考えると、suiran2さんのおっしゃるとおり、
(色) 青 :白=3 :1
(形) 丸 :しわ=3 :1
となっています。
これはそれぞれホモ接合体である系統1と系統2の交雑によって得たF1(ヘテロ接合体)どうしを交雑して得られたものなので、この分離比から(色)に関しては青、(形)に関しては丸の方が優性であることがわかります。
また、(ここが重要なのですが)(色)に関する遺伝子と(形)に関する遺伝子が独立している場合には
[白・丸]:[白・しわ]:[青・丸]:[青・しわ]=3:1:9:3
という分離比になるはずですが、実験1の結果を簡単な整数比にすると
[白・丸]:[白・しわ]:[青・丸]:[青・しわ]=1:0:2:1
という分離比であり、これは系統1では(白)遺伝子と(丸)遺伝子が連鎖、系統2では(青)遺伝子と(しわ)遺伝子が連鎖しているということで説明されることを意図しているはずです。
ここで[白しわ]が1個体現れていますが、これはsuiran2さんのご指摘の通り、これが組換えによるものなのか突然変異によるものなのかは不明です。
しかし、どちらにしろ連鎖が起こっていることには間違いないはずです。
また実験2では検定交雑を行っており、その結果から組換え個体が特定されることになりますが、連鎖の事実は実験1ですでに明らかになっています。
題意についてはsuiran2さんの指摘通りかもしれませんが、選択肢の(4)が不正解であるとするには、少し作問の仕方にミスがあると言わざるを得ないと思うのですが。。
No.2
- 回答日時:
問題なしでは回答ができませんね。
教科書にも必ず出てくるように,メンデルの法則のうち優性の法則と独立の法則には多くの例外があります。
メンデルは3つの法則が成り立つことを確認するために実験をしたのでしょうが,実際にはメンデルが選んだ形質の間にも連鎖がありました。
現在メンデルの法則のもっとも重要な部分は分離の法則ですので,そのような趣旨で選択肢がつくられたのではないでしょうか。
参考URL:http://www.keirinkan.com/kori/kori_biology/kori_ …
No.1
- 回答日時:
2004年度の大学センター試験・生物・追試の第4問(遺伝)の問4 といいましても,どんなに優秀なヒトでも問題がわからない限り解けません。
締め切って問題文か参考URLをあげるかしたらいかがですか。
この回答への補足
以下が問題文です。
トウモロコシでは、雄花の集まった穂と雌花の集まった穂(雌穂)を同一の個体に形成する。トウモロコシの受精は、異なる個体の雌花と雄花の間で起こり、一つの雌穂に多数の種子ができる。種子には胚と胚乳が形成され、胚乳の形質は両親から伝わった遺伝子によって決定される。
胚乳の色や形の遺伝を調べるため、トウモロコシの二つの系統(系統1および系統2)を用いて交雑実験を行った。同じ系統の個体間で交雑すると、系統1ではすべて白色で丸い種子をつけ、系統2ではすべて青色でしわの入った種子をつけた。
実験1
系統1と系統2の個体を交雑して雑種第一代(F1)の種子を得た。それらの種子から育てた個体の間で交雑すると、次の表現型をもつ種子が得られた。
[白色・丸] [白色・しわ] [青色・丸] [青色・しわ] 合 計
2,412個 1個 5,067個 2,520個 10,000個
実験2
実験1で得た[白色・しわ]と[青色・丸]の種子から育てた2個体の間で交雑したところ、次の表現型をもつ種子が得られた。
[白色・丸] [白色・しわ] [青色・丸] [青色・しわ] 合 計
499個 11個 8個 482個 1,000個
問4 実験1・2の結果から分かる記述として最も適当なものを、次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 遺伝子はまれに突然変異を起こす。
(2) 遺伝子には多面的に複数の形質に変化を及ぼすものがある。
(3) 重複受精の結果、胚と胚乳は同じ遺伝子型をもつ。
(4) トウモロコシの胚乳では、メンデルの法則に当てはまらない遺伝現象がある。
(5) 交雑の組合せによっては、組換え個体を見出すことが困難となる。
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