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①物質と空気の吸収線量の比はそれぞれの物質阻止能の比に等しい。
② 物質と空気の吸収線量の比はそれぞれの質量阻止能の積に等しい。
上の2つの文は同意ですか?
間違ってるとしたらどこが間違ってますか?
教えてくださいよろしくお願いします。

A 回答 (1件)

何に関しての表現ですか? 「放射線」ですか?



「放射線」であれば、各々の用語・概念の定義から判断してください。

(1) 吸収線量:放射線の照射によって単位質量あたりの物質が吸収するエネルギー量
  D = dQ/dm
(この Q は物質のエネルギー)

(2) 物質阻止能:物質中における単位行程あたりのエネルギー減少
  S = -dE/dx
(この E は放射線のエネルギー)
物質といっても気体や固体でいろいろなので「密度」で割った「質量阻止能」が使われることもあります。
  M = S/ρ = -(1/ρ)dE/dx

(1) と (2) は、「受渡しするエネルギー」ですから、「基準」を統一すれば関係が明確になります。
考える「断面積」を A、物質の密度を ρ とすれば
 dm = ρ*A*dx
です。

物質の吸収線量:Ds = dQs/dms = dQs/(ρs*A*dx) = [1/(ρs*A)]dQs/dx
空気の吸収線量:Da = dQa/dma = dQa/(ρa*A*dx) = [1/(ρa*A)]dQa/dx

物質の物質阻止能:Ss = -dEs/dx
空気の物質阻止能:Sa = -dEa/dx

従って、物質と空気の吸収線量の比は
 Ds/Da = (ρa/ρs)(dQs/dQa)     ③

それぞれの物質阻止能の比は
 Ss/Sa = dEs/dEa         ④

受渡しのエネルギーが等しいと考えれば
 dQs = dEs, dQa = dEa
なので、③④より
 Ds/Da = (ρa/ρs)(dEs/dEa)    ⑤

密度の比「ρa/ρs」がかかっているので、物質と空気の吸収線量の比はそれぞれの物質阻止能の比に等しくはありません。
従って①は正しくありません。
「物質と空気の吸収線量の比は、それぞれの物質阻止能の比とそれぞれの密度の逆比との積に等しい」
ということでしょうか。

また、「質量阻止能」の定義より
 Ms = Ss/ρs = -(1/ρs)dEs/dx
 Ma = Sa/ρa = -(1/ρa)dEa/dx
ですから
 Ms/Ma = (ρa/ρs)(dEs/dEa)
なので、⑤より
 Ds/Da = Ms/Ma
従って、物質と空気の吸収線量の比はそれ質量物質阻止能の比に等しくなります。

②の「それぞれの質量阻止能の積」が何を意味するのか分かりませんので、これについては何ともいえません。
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