dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

会社法36条3項についての質問です。

第1項の規定による通知を受けた発起人は、同項に規定する期日までに出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利を失う。

上記の文章ですが、
《当該出資の履行をすることにより》
ここの部分の意味がよくわかりません。
もしも、ここの部分がなく、
《第1項の規定による通知を受けた発起人は、同項に規定する期日までに出資の履行をしないときは、設立時発行株式の株主となる権利を失う。》
これならば意味がわかるのですが。
出資の履行をしないから権利を失うのであれば、出資を履行することで権利を失うというのは矛盾している気がします。
ここの部分の解説をお願い致します。

A 回答 (1件)

「当該出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利」がひとまとまりです。


ですから、
出資の履行をすることで株主となる権利が失われることはありません。

設立時発行株式を引き受けた発起人は、「(その引受契約で定まった)出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利」を取得します。
それで、払込期日までに、その引受契約で定まった出資の履行をしないときは、催告後(36条1・2項)、失権(36条3項)する。失権の範囲を法文は、「出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利」と書いた。

ご質問のように、
「当該出資の履行をすることにより」の文言がなくても意味が通りそうですが、
ここは、50条1項の
「発起人は、株式会社の成立の時に、出資の履行をした設立時発行株式の株主となる」との
規定に表現を合わせたものと考えられます。

つまり、
36条3項の失権は、50条1項の効果が生じないことと同義であり、
50条1項にいう「出資の履行をした設立時発行株式の株主となる」を
出資の履行前の状態として表現すると、
「出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる」
であることから、36条では、こういう文言になっていると思われます。

まあ、内閣法制局・法務省の立案担当官の日本語はよくわからないところがありますが...
    • good
    • 2
この回答へのお礼

とてもわかりやすく説明して頂きありがとうございます!
《当該出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利》までで一塊だったんですね。言われてみて気づきました。
また、50条1項との関連も参考になりました。
ありがとうございました。

お礼日時:2020/03/24 19:30

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!