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抵抗制御、界磁添加励磁制御、チョッパ制御、タップ制御、サイリスタ位相制御、VVVF制御のメリットとデメリットを教えて下さい。

A 回答 (3件)

こんばんは。


電車運転士をしております。

制御方法より、前提として電動機が、

○直流電動機
シンプルでトルクを引き出しやすい長所がある反面、常にコアの部分はブラシが触れている関係で、ブラシの定期的な交換や清掃が必要。
これを怠ると、フラッシュオーバーなど故障に繋がる。

○交流電動機
ブラシレスで、直流電動機と違いメンテナンスが容易。過負荷でも故障しにくい長所がある反面、トルクを引き出しにくい。
半導体技術の進化で、電圧を周波数を管理することが出来るようになった為( VVVF制御)、実現した仕組み。

これを理解していないと、制御方法の説明を受けても理解できないと思います。
つまり、交流電動機を実用化する技術が、VVVF制御となります。

○抵抗制御
[長所]構造がシンプル。機械の構造体なので修理がしやすい。
[短所]加速するにせよ減速するにせよ、制御するに抵抗器を使う(熱エネルギーに転換して大気に棄てている)ので、エネルギー効率が悪い。直流電動機を使っているので、故障リスクが高い。

○界磁添加励磁制御
電動機の界磁側の電気の流れを、MG・SIVなど別電源でコントロールし、意図的に流れる電気の量を強めることで回生ブレーキを使えるようにした方式。基本的に抵抗制御と変わらない。
[長所]回生ブレーキが使える。
[短所]やはり、あくまでも抵抗制御なので、エネルギー効率が良くない。回生ブレーキが使えるという点でしかメリットがない。

○チョッパ制御
半導体を使って、超高速で電気を入り切り(チョッピング)する事で制御する方式。

大きく分けて、抵抗制御の弱め界磁領域だけをチョッピングする「界磁チョッパ制御」、全体的にチョッピングする「電機子チョッパ制御」とあります。

「界磁チョッパ制御」
[長所]弱め界磁領域でのチョッピングなので、高速域での加速の伸びが良い。回生ブレーキが使える。
[短所]弱め界磁領域にたどり着く迄は、ただの抵抗制御。効率が悪い。

「電機子チョッパ制御」
[長所]全領域でチョッピングするのでエネルギー効率が良い。
[短所]半導体を使っている関係で、制御器の寿命が短い。制御機器が高価。寿命の関係でどこの鉄道会社も交換時期に差し掛かっていますが、どうせ半導体を使うのなら、わざわざ直流電動機で動かすより交流電動機で動かした方が故障リスクを回避できるので、VVVF制御に置き換えてしまうのが一般的に。中途半端さが一番の欠点。

○タップ制御
○サイリスタ位相制御
交流電車の制御方ですね。
交流の電気を使い、抵抗器で回路を切り替えながらではないのでトルク変動が少なく空転しにくいメリットがある(交流電気機関車が動輪4軸のD型が多いのも、ここから来ています。)のですが、直流電動機を使っている関係上、もう今さら感がある制御方法。

○VVVF制御
いま、殆どの新造車はこの方式です。
[長所]交流電動機を使うために、チョッパ制御を応用して出来た制御方法。フラッシュオーバーのリスクがなく、過負荷使用でも耐えられる。小型で高出力。
[欠点]制御機器が高価で、ソフトウェア化が進んでいるので、壊れるとアッセンブリー交換となる。町工場レベルでは直せない。
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この回答へのお礼

わかりやすかったです。ありがとうございます。

お礼日時:2020/06/11 13:47

タップ制御、サイリスタ位相制御は、交流専用です。

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そう云う事は自分で調べよう。



界磁添加励磁制御は、抵抗制御で回生ブレーキが使える技術。
デットセクション内で、発電した電気を消費してくれる電車がないと、回生ブレーキは失効するので、高密度運転区間でしか使えません。

新製車輛の主流は、VVVF制御。
インバータを用いて任意の周波数と電圧を発生させる事で、必要な回転数とトルクを得る制御方式。
モーターは、メンテライフが長い、かご形三相誘導電動機を用います。
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