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「本を読んでもいいし見るだけでも良い」の「でも」は辞書の下の意味ですか?

( 連語 )
〔接続助詞「て」に係助詞「も」の付いたもの。上に来る語によっては「でも」となる〕
(「…てもいい」「…てもかまわない」など、許容を表す言い方に多く用いられて)「て」を強める意を表す。 「白身の魚なら食べ-いいですよ」 「明晩なら来-かまいません」 「このような本なら読んでも結構です」 〔古語では、許容を表す言い方以外にもかなり自由に用いられる〕

「読んでも理解できないし...」の「でも」は辞書の下の意味の2(逆接の既定条件を表す)ですか?

( 接助 )
〔接続助詞「て」に係助詞「も」が付いたものから。中古以降の語。撥音便・ガ行イ音便の語および「ない」の下では「でも」となる〕
動詞・形容詞およびそれらと同じ活用形式の助動詞の連用形に接続する。形容詞型活用に接続する場合には促音を伴い、「っても」の形でも用いられる。
①ある事柄を仮定条件として示し、それと内容上対立する後件に結びつける。逆接の仮定条件を表す。たとえ…しようとも。 「たとえ成功し-、被害が大きいのではないか」 「どんな人に逢っ-、気を許してはいけませんよ」 「死んでも手から離すものか」
②既定の事柄を条件として示し、それと内容上対立する後件に結びつける。逆接の既定条件を表す。「いくら…ても」の形をとることが多い。…したけれども。 「いくら言い聞かせ-、わからない」 「眼をとじ-、まぶたに浮かぶ」 〔 (1) ① は「どうしても」「なんといっても」などの慣用的な言い方としても用いられる。「どうし-、うまくいきそうもない」「なんといっ-、宇宙開発が今後の問題だ」 (2) ② は「それにしても」「…といっても」などの慣用的な言い方としても用いられる。「それにし-、困った事だね」「すぐにできるといっ-、二、三年先の話だ」〕


「本を読んでもいいし見るだけでも良い」の「でも」と「読んでも理解できないし...」の「でも」はどんな違いがあるのですか?同じ接続助詞の「でも」なのですか?

A 回答 (3件)

>「本を読んでもいいし見るだけでも良い」の「でも」と「読んでも理解できないし...」の「でも」はどんな違いがあるのですか?同じ接続助詞の「でも」なのですか?



前者は連語で許容の意味、後者は接続助詞ですね。「たとえ読んでも、理解できない」意味でしょうから、
逆接の仮定条件を表す。ということでしょう。
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1.


>「本を読んでもいいし見るだけでも良い」の「でも」は辞書の下の意味ですか?

そのとおりです。
許容を表す連語です。

2.
>「読んでも理解できないし...」の「でも」は辞書の下の意味の2(逆接の既定条件を表す)ですか?

シチュエーション次第で異なります。

(ア)君から借りた本を読むのはもう止めた。(何度)読んでも理解できないし...。
⇒「読む」という動作は過去のことなので「既定の逆接条件」

(イ)その本を読むのは止めておくよ。(たとえ)読んでも理解できないし...。
⇒「読む」という動作は未来のことなので「仮定の逆接条件」

3.
>「本を読んでもいいし見るだけでも良い」の「でも」と「読んでも理解できないし...」の「でも」はどんな違いがあるのですか?同じ接続助詞の「でも」なのですか?

「ても(でも)」には逆接用法と許容用法とがありますが、下記にお示しするように、ネット辞書の見解は統一されていないようです。
品詞名などには、あまりこだわらないほうが得策かもしれません。
一応、ネット辞書を総合した傾向だけ述べると以下のようになるかと。

a.
【 逆接用法 】 
品詞名=「接続助詞」
構造=接続助詞「て」+係助詞(または副助詞)「も」
としている辞書がほとんど。

b.
【 許容用法 】に関しては、項目を設けていない辞書がほとんど。
設けているのは大辞林と明鏡国語辞典のみで、内容は以下で統一されている。
【 許容用法 】
品詞(相当)名=「連語」
構造=接続助詞「て」+副助詞「も」

c.
【 許容用法 】に関して項目の無い辞書がほとんど、という実態については、明鏡国語辞典がご参考になるかもしれません。
明鏡では、【 逆接用法 】は【 許容用法 】から派生したものだとしたうえで、次のような注釈を付けくわえている。
『(逆接用法は)一歩引き下がる気持ちで仮定を展開することから、〈譲歩〉とも(言える)』

つまり、
「読んでも理解できないし...」という【 逆接用法 】の場合も、
「せっかくあなたが勧めてくれるので、一歩譲って読んでもいい。でも、読んだとしても理解できないし...」のように【 許容用法 】の要素が含まれている。
と言っているわけです。
『どんな違いがあるのですか?』という質問者さんの疑問は、まさに正鵠を得たものと言えるかもしれません。

《ネット辞書の記載一覧》
●広辞苑
【 逆接用法 】
品詞名=「助詞」
接続助詞「て」+係助詞「も」
【 許容用法 】
項目なし

●大辞林
【 逆接用法 】 
品詞名=「接続助詞」
構造=接続助詞「て」+係助詞「も」
【 許容用法 】
品詞(相当)名=「連語」
構造=接続助詞「て」+係助詞「も」

●大辞泉
【 逆接用法 】
品詞名=「接続助詞」
構造=接続助詞「て」+係助詞「も」
【 許容用法 】
項目なし

●日本国語大辞典
【 逆接用法 】 
品詞名=記載なし
構造=接続助詞「て」+係助詞「も」
【 許容用法 】
項目なし

●学研国語大辞典
【 逆接用法 】
品詞名=「接続助詞」
構造=接続助詞「て」+係助詞「も」
【 許容用法 】
項目なし

●明鏡国語大辞典
【 逆接用法 】 
品詞名=接続助詞
構造=接続助詞「て」+副助詞「も」
【 許容用法 】
品詞(相当)名=「連語」
構造=接続助詞「て」+副助詞「も」

●新明解国語辞典
【 逆接用法 】
品詞名=接続助詞
構造=記載なし
【 許容用法 】
項目なし
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「でも」には二種類あり、「みるだけでも」の「でも」は②の方、「読んでも」の「でも」は①の方です。

①は本来「ても」なのです。「読んでも」の「でも」がそうです。

①[接助]《接続助詞「ても」が、ガ・ナ・バ・マ行の五段活用動詞に付く場合の形》「ても」に同じ。「死ん―死にきれない」「いくら呼ん―返事がない」

②[係助]《断定の助動詞「だ」の連用形+係助詞「も」から》名詞または名詞に準じる語、助詞に付く。(「誰でも出来る」の「でも」)

参考
デジタル大辞泉
「でも」
一、[接助]《接続助詞「ても」が、ガ・ナ・バ・マ行の五段活用動詞に付く場合の形》「ても」に同じ。「死ん―死にきれない」「いくら呼ん―返事がない」
二、[係助]《断定の助動詞「だ」の連用形+係助詞「も」から》名詞または名詞に準じる語、助詞に付く。
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