
https://www.iec.co.jp/kojijyukugo/vo04.htm
自らの身を正しくして清廉潔白なのは、よいことには違いないが、あまり度がすぎると、他人のあらを見つけてはとがめだてするようになり、しまいには友人を失い、孤立してしまうようになる恐れがあります。
出典の「漢書」「宋名臣言行録」によれば、「水至って清ければ、則ち魚なし。人至って察なれば則ち徒なし」となっています。つまりあまりきれいな水には魚が住めないし、潔白すぎて、他人をとがめだてするような人は、仲間がなくなると述べています。
また、「後漢書」には次のようなストーリーが語られています。「西域の総督の班超はなかなかの人物で、人情の機微に明るい人でもあったが、後任の任尚が、統治の心得をたずねたところ、『君はあまり潔癖すぎるから何ごとももう少し大まかな態度を取る方がよい』と教えました。しかし、任尚はこの教えに従わず厳しい方針で臨んだため辺境の平和を失うことになった」とのことです。このとき、「水清ければ大魚なし」と言いました。こちらの方は、官僚の統治上の政策論、方法論上の教訓になっています。
いずれにしても、人間社会では、許される範囲での寛容さが必要であるということです。
人生航路を円滑化するための秘訣として、よく「大人になる」ということがいわれます。そのくせ子供の教育の徳目には、「正直であれ」とか「真面目で清く正しく」などがあります。この教えが、実社会に入ったとたんに、「清濁あわせ飲む」とか「長いものには巻かれろ」とかいうような処世訓に変わってしまうのですから、学生生活を終えたばかりの人が戸惑うのは無理のないことです。
「いつまでたっても学生気分が、抜けないね」とか「もう少しは世間ずれしないとやっていけないよ」などと先輩からのアドバイスがあっても、なかなか頭の切り替えができないのが実情だと思います。だからといって実社会に入ってからも、子供の論理から抜け切れず、「書生論義」を振りまわすと、「とかくこの世は住みにくい」ということになりかねないのです。
「大人になる」ということは、現実の世界に生きていくための知恵を身に付けるということで、理論を学ぶということではないということを知りましょう。
このような現実論は一応は分かっていても、いざ実地にのぞんでみるとなかなか判断がつかないことに遭遇します。
また、格言のなかには「類は友を呼ぶ」とか「朱に交われば赤くなる」というものがあります。倫理観の乏しい企業の一員となって、長年働いていれば、「倫理上価値判断ができなくなる」ように、悪い仲間と交際すると自分もスポイルされ、悪い集団の一員となることを警告しています。
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水清ければ魚棲まず この解説どう思いますか?
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
人の心を「色やトーン」で表すといろいろな色やトーンが混在しています。
その中に「白」もあれば「黒」もあるということです
白とは聖なる心
黒は悪的心
となります。
清廉潔白生き方をする為に「黒い心」を捨てようよするとどうなるのか?と言うと「黒い心」も「自分の心」であることには変わりが無いことから「黒い心」を捨てるとはつまり「自分の心」を捨てる事でありそれは「自己否定」となるのです
だからこそ「黒い心」であってもそれを捨てようとすると「心がそれに贖おうとするのです」
「黒い心」を捨てようとすればするほど「心はそれに贖い続ける」のです
その「矛盾」を続け「心の限界」を突破してしまうと心が壊れてしい精神が病んでしまうのです。
それを防ぐ為には「黒い心」であってもそれを捨てるような事をしてはならないのです
「心の安定」を求めるならば「白い心」だけでは無く「黒い心」も認めなければならないのです
これは他人の心についても同じなのです
人が作り出した社会にも「色やトーン」が有ります
清廉潔白な社会を作るために「黒」を捨てるとバランスが崩れます。それを続けると人と同様に社会もまた病んでしまうのです。
これは昨今日本社会に蔓延っている「潔癖症」です
行き過ぎとも思える「日本社会の潔癖症化」で日本社会が病んでしまっているのです
これは昨今問題となった「自粛警察」に露骨に現れました。
ですから社会においても白だけでは無く黒も認めるべきなのです
これが「寛容性」なのです。
その意味において人においても社会においても「清濁」をどちらも認めることが安定に繋がります
的確な回答ありがとうございます。
そうですね。日本の潔癖症は異常ですよね。
ネットでは私刑すらあります。
これでは心が疲弊します。
私もその1人ですが、人間は完璧ではないし神様でもありません。
どこかで許容する心が無いと、自滅への道を歩んでしまうと感じます。

No.7
- 回答日時:
水清ければ魚棲まず。
これは真理と云っても良いのではないでしょうか。
生物とはそういうものでしょう。
“不純”な環境があったから、生物は誕生したのだと思います。
そして生命は、自身の生命維持の為に、水が高きから低きへと流れるように、弱肉強食という“流れ”を作り出しました。
濁、の世界です。
生命は生の喜びを得ると共に、生の苦も受けています。
弱肉強食故に。
このように考えれば、生の喜びは他者の苦に依存していると云えます。
だから、
釈尊は、
この世を否定、したのです。
生命を否定したのです。
釈尊は、この生の喜ぶ姿さえも、苦と見たのです。
ありがとうございます。
釈尊で少しググってみました。
この世の否定ですか。
確かに我々は喜びだけでなく同時に苦も経験しますよね。
生まれた時から最期まで、ずっと順風満帆な人なんて稀有だと思います。
そして人の心の動き(細かい心の揺らぎ)は他人には絶対にわからない。
自殺をしてしまう人達は、この世に絶望しか感じないものなのかもしれません。
No.6
- 回答日時:
「正直であれ」とか「真面目で清く正しく」
↑
こんなモノは、百%実行するのは、人間には
不可能です。
しかし、子供の頃から、現実にそくして適当にやれ、なんて
やっていたら大人になって、不真面目極まりない
人間になりかねません。
だから、子供の時は理想論を教えるぐらいで
ちょうど良いのです。
理想論を教えることにより、10ある悪が7に
減るのです。
水清ければ魚棲まず この解説どう思いますか?
↑
どんなに素晴らしい考え方であっても、
現実の社会に適合出来なければ、かえって
害悪を発生することになるのです。
社会主義がそうでした。
思想は素晴らしいのですが、現実にもたらしたモノは
独裁と貧困と自国民の大逆殺でした。
常に、現実の人間を踏まえろ、という
意味で、肯定出来る考え方だと
思います。
ありがとうございます。
人生ソロソロ半世紀ほど生きましたが、この人間関係こそが一番面倒で大変なことであるのですが、
一方で人間関係こそ良好であれば、人生はバラ色なのかな?とも感じてます。
もちろん、人生はそれだけではないのですが、人は一人では生きていけない以上
最低限のコミュニケーション能力は身に着けておきたいものです。

No.4
- 回答日時:
清潔感は本能的に人間が求めるもので、もし清潔でなければ病気になる可能性が高くなってしまいます。
一方で、では全くの無菌が良いのか?と言うとそうではなく、多種多様な菌と共存しなければむしろ免疫力は下がります。
従って望ましいのは、人は察であって、しかも心が広いと言う事なのでしょう。
広い湖の中に、清くて栄養素に乏しく透明度の高い場所と、豊かで栄養豊富な濁った場所がある、その両方を備えているのが、望ましい人間の心の有様と言う事になると思います。
ありがとうございます。
まさに仰る通りだと思います。
そうです。TVのCMでも頻繁に無臭・無菌をうたうものが多々流れるように、特に日本人は無臭・無菌を求める傾向が強いですよね。
一方で私は過去に何度かイチゴ狩りやブドウ狩りなどへ行ったことがありますが、水で洗うこともなくそのまま生で食べました。
それでも病気にならないのは、ある程度、抵抗力があるからでしょうね。
>広い湖の中に、清くて栄養素に乏しく透明度の高い場所と、豊かで栄養豊富な濁った場所がある、その両方を備えているのが、望ましい人間の心の有様と言う事になると思います。
なかなか難しいですね^^
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