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CERNは2012年にLHC加速器を用いてヒッグス粒子を発見したと報告し、二人のノーベル物理学賞受賞者を排出しました。
そこで現代物理学の現在位置を知りたいです。
さて質問ですが、このヒッグス粒子の発見は物理学の世界で正式に受け入れられたのでしょーか?
またこの発見によって標準モデルの正当性は確立されたのでしょーか?

A 回答 (7件)

どうやら質問者様は「標準モデルは完成した理論」と書いたものを「標準モデルは完全な理論」と言う意味で受け取っておられたようですね。

結論から言えば標準モデルは「完成した理論」ではありますが「完全な理論」ではありません。


例えば「AMしか受信できないように作られているラジオ」と言うものがあったとすれば、FMが受信できないと言う意味でラジオとしては「完全なもの」とは言えないと思いますが、それでも当初の設計通りに組み立てられて設計通りに動作しているならそれは「完成したもの」です。同様に標準モデルも「重力を扱っていない」など基礎理論にとしては不完全なものですが、それは言わば「AMしか受信できないラジオ」のようなものであって、理論としては「完成したもの」です。


(cf:「標準モデルは重力を扱っていない」と度々書きましたが、そもそも標準モデルは重力を記述する事は目的としていません)


それから「確立された科学理論は教科書に載せるべき」と言うのは確かに理想ではあるでしょうが、時間的制約などから現実には不可能です。大学の開講科目(≒確立された科学理論)の数がどのくらいあるかを見るだけでも「高校までの教科書に全部載せるのは無理」と言うのが分かると思います。
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この回答へのお礼

AMラジオを例に用いた「完成した理論」と「完全な理論」の違いの説明、気に入りました。
よく分かりました。

標準モデルが重力を除いたうえで完成した理論であることを信じたいですが、ヒッグス機構ってのは信仰に近いものがありますからね。

とりあえず、
現代理論物理学=「標準モデル」 + 「一般相対性理論」
と枠を設け、このスタンスで、これを信じて学んでゆけば悩むことはありませんね。

お礼日時:2020/10/25 16:58

他の回答者の方へのお礼にあった「大学や高校の物理や化学の教科書も標準モデルからスタートすべきではないですか?」と言うのはムチャクチャな暴論です。

これは恐らく「素粒子の基礎理論である標準モデルから全ての法則が導き出される」と言う発想からだと思いますが、それは言ってみれば小学校の算数で「ペアノの公理系を教えてから自然数の四則演算を教えるべき」と主張するようなものです。これがムチャクチャな話である事はさすがにお分かりになると思います。


そもそも「標準モデルから全ての物理法則を導き出す」と言う事は不可能です。標準モデルはあくまでも素粒子の法則であって、標準モデルからニュートンの運動方程式なりマクスウェル方程式なりを導き出す事はできません。化学の法則(化学の教科書の記述)も然りです。そもそも標準モデルは先にも書いたように実験で決めないといけないパラメータがたくさんあるわけですから、標準モデルで全ての物理法則を導き出すのは理論上不可能です。
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>であれば大学や高校の物理や化学の教科書も標準モデルからスタートすべきではないですか?



この発想が理解できません。物理学を学ぶには順番が必要ですね。

・ 古典力学
・ 電磁気学
・ 熱力学

などは基本中の基本で、概念は高校でも学びます。
その後、

・ 解析力学
・ 量子論
・ 特殊相対性理論
・ 一般相対性理論

などに発展します。量子論の概論は、昔は高校でも説明がありましたが、今はそれもなくなっています。

さて、量子論に特殊相対性理論を取り込んだのが

・ 場の量子論で

標準模型は、場の量子論的手法を用いて、強い力の量子色力学で、弱い力と電磁力のワインバーグ=サラム理論、ヒッグス機構による質量獲得などを・・・総称した、素粒子のモデルです。この流れと並行して、必要な数学の知識も必要ですし、その知識のない人に、ブルーバックス的説明したって意味ありませんね。つまり、いきなり、標準模型の説明から始めても、だれも、何も理解できないってことです。

高校では、高校で習う範囲の数学で、将来勉強する物理学の基本を学ぶ。当然のことだと思いますが。
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もちろんですよ。

標準模型は、重力を除く3つの力を伝えるボゾンと、物質を作るフェルミオン、素粒子が質量を獲得するヒッグス機構などにより、ミクロの世界で一応の完成をみた、1素粒子モデルです。

相互作用のパラメータが実験でしかわからない
階層構造や数の必然性が部分的ににしか説明されない
重力を説明できない
ある大きさ以下は、繰り込みで対応する

など、いろいろ課題はあるものの、およそこの世の素粒子の立ち振る舞いを正確に記述してくれます。

超弦理論などは、素粒子を弦の振動に見立てた大きさをもったものとして、重力理論との融合を試みていますね。机上の空論と言う人もいますが、多くの標準模型の現象を矛盾なく説明しているので、有力な新理論ではあるでしょうね。

量子論は発展途上ですし、もっと言えば、物理の理論や法則というのは、その時点でもっとも確からしい仮説群であり、より詳細の説明ができる理論に置き換わる歴史でもあります。一方で、相対性理論が確立され、確かめられたのちも、ある精度、あるスケールにおいて、ニュートン力学は依然として現役なように、あるまとまりとしてつくられた理論体系が、根本から修正されて使われなくなることはありません。標準模型は、場の量子論による素粒子の記述体型として、完成していますね。
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この回答へのお礼

であれば大学や高校の物理や化学の教科書も標準モデルからスタートすべきではないですか?

お礼日時:2020/10/24 21:56

「素粒子論の上に量子力学が乗っかっている」と言うのは恐らく話が逆です。

素粒子論から量子力学が立てられたのではなくて量子力学(&その他の理論)から素粒子論が立てられたわけですから、そう言う意味ではむしろ「量子力学の上に素粒子論が乗っかっている」と言うべきです。


それからここで言う「完成した理論」と言うのは「完成した建物」などと同じく「出来上がった理論」と言う意味であって「完全無欠で非の打ち所がない理論」と言う意味ではありません。早い話標準モデルでは自然界に存在する4つの基本的な力である「強い力」「電磁力」「弱い力」「重力」のうち重力は全く扱っていないので重力を含む理論が当然研究されているわけですが、それはあくまでも「標準モデルを越える理論についての研究」であって「標準モデルを完成させる研究」ではありません。そもそも理論に重力を取り入れたら「標準モデル」とは呼ばなくなるわけですから。
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お礼のコメントについてですが、標準モデル自体は既に完成した理論であって「発展途上」と言ったものではありません。

発展途上なのは素粒子論と言う理論物理学であって、標準モデルはあくまでも「素粒子論の中の一つのモデル」に過ぎません。


標準モデルは「実験で決めなければならないパラメータが多過ぎる」等基礎理論としては不満足なものですが、仮にそれらを克服した新しい理論が出されたとしてもそれは「標準モデルが発展したもの」ではなくて「標準モデルを越える新しい理論」と言います。
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この回答へのお礼

素粒子論が発展途上ならその上にどっぷり乗っかってる量子力学だって発展途上になるでしょ。
なんか論理がおかしい。



>標準モデルは「実験で決めなければならないパラメータが多過ぎる」等基礎理論としては不満足なものですが、・・・

であれば完成したものとは言えないでしょ。
要するに未完成ってことでしょ。
そもそも教科書で載ってるのですか?
完成してるのなら高校の教科書にも載るはずでしょ。
そこで判断できるのではないですか?

お礼日時:2020/10/23 22:27

「世界的に受け入れられたわけではない」と言ったものを仮にもノーベル賞にするわけがありません。

世界的に受け入れられているからノーベル賞に選ばれたわけです。


それから「標準モデルの正当性が確立された」と言うのがどう言う意味合いかにもよりますが、少なくともヒッグス粒子発見以前から標準モデルを疑う物理学者は(よほど変わった説を提唱している人でなければ)誰もいなかったでしょうから「ヒッグス粒子発見前から標準モデルの正当性は確立していた」と言って差し支えないと思います。
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この回答へのお礼

標準モデルはいまだ発展途上の理論なはずですよ。
万物の理論が完成してないのと同じことではないですか?
そもそも大学や高校の物理でおしえていますか?
確立されたのであれば教科書に出てくるでしょ?

お礼日時:2020/10/23 22:05

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