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費用逓減産業では、生産量を拡大すればするほど製品1個当たりの生産費が低くなるので自然に独占が成立するとはどうゆうことですか?

A 回答 (2件)

この問題はむしろどういう費用条件のもとで「完全競争」が成立するかを考えてみるとよくわかる。

代表的企業の平均費用曲線(AC曲線)は通常U字型をしていると考えられている。縦軸にAC、横軸に数量qをとって、U字の底の点の生産量を企業の最適規模(あるいは最小効率規模)という。これをqoと書こう。すると、AC(qo)は最適規模に対応する代表企業の平均費用で、損益分岐点価格を示している。市場価格がこれ以下に下がると、企業は赤字(損失)に転じる価格という意味だ。いま、AC(qo)のもとでの市場需要を
Qoと書くと、代表的企業の最適規模qoが市場需要量Qoよりきわめて小さく、N=Qo/qoと書くと、Nの値が非常に大きい値をとるとき、この市場で十分の数の企業が競争できる環境にあるということができる。
逆に、U字型のAC曲線大きく描いて、代表的企業の最適規模qoはQoの大部分を占めるか、あるいはqoはQoを超えるとしてみよう(つまり、N<2)。このときは、この需要のもとでは2社以上が参入して競争しても、採算がとれないので、放任すると自然に独占が成立する。このように、最適規模が非常に大きい産業を自然独占産業という。固定費用部分が大きく、限界費用が小さい産業ーーたとえば、電力とか電信・電話のような産業ーーでは最適規模が巨大になる傾向がある。数学的にはある産業の代表的企業の総費用Cは固定費用をF、限界費用をcとしたとき、
C=F+cq
と書けるとする。このとき平均費用
AC=C/q=F/q + c
となるので、生産量qが拡大すると、ACはどんどん低下し、限界費用cに近づいていく(損益分岐点価格はc)。この産業の最適規模は無限大なので、この産業の需要Qo(価格がcのときの市場需要量)を超えてしまう。こうした費用条件をもつ産業は自然独占産業ということになる。
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この回答へのお礼

なるほどぉ〜‼︎
丁寧にご説明ありがとうございます!

お礼日時:2020/11/25 21:46

No1への追記。

ACがU字型をしているとき、U字型の左側は右下がりになっていることに注意。つまり、左側では生産が拡大すると、ACはどんどん低下する。No1で、Nと呼んだAC曲線の大きさを表わす指標の値が大きくなるとU字型の底の点(最適規模)は市場需要曲線に近づくので、U字型のAC曲線は「左側」部分が需要曲線の内部ではにはいる割合が大きくなることを図を描いて確かめなさい。つまり、最適規模の大きな産業ではが需要曲線の左側ではACは右下がり部分が支配的となるのだ。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!!
理解できました!

お礼日時:2020/11/25 21:47

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