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基本的な質問ですが、molecular orbitalがよく理解できません。σとσ*がありますが、二つは、1つの共有結合中に共存しているのでしょうか?どのように存在しているのですか?2つの構造上の違いは、どうして起きるのでしょうか?教えてください。
できれば、πについてもお願いします。

A 回答 (1件)

>>σとσ*がありますが、二つは、1つの共有結合中に共存しているのでしょうか?どのように存在しているのですか?


水素分子でしかもLCAOMO(linear conbination of atomic orbital, molecular orbital)という一番原始的な方法で説明します。厳密な説明はそれなりの理解を要求しますので。
水素原子の場合1S軌道だけを考えます。すべての原子軌道には「位相」があり+とその逆位相の-が考えられますが、結合に関与していない場合にはその両者は「等価」で区別できません。
しかし、結合が起こる場合+と+、-と-の組み合わせでは結合軌道ができますこれがσ軌道。一方+と-、-と+の組み合わせでは原子間に電子(密度)の無いノード(くびれ、節)が出来てしまいます。こちらがσ*軌道。
σ軌道に電子が入ると単原子の時よりもエネルギー的に有利なため、二つの原子状水素は1つずつ電子を出し合ってσ軌道を埋め、結合が生じます。これがσ結合。
さて、σ*軌道の方は原子間にノードがあるため原子が集まっても電子による安定化が得られず、ここに電子が入ると反発が起きてしまいます。つまり分子を形成することがエネルギー的に不利になってしまいます。ですので結合を構成するときσ*は利用されません。
ここでちょっと注意。molecular orbitalが存在すること自体は有利にも不利にも働きません。そこに電子が入ったとき初めて分子が安定か不安定か決まります。
以上のようなσとσ*との関係は炭素のsp3などでも同じです。sp3では∞の一方がでかくなったような形をしており、くびれたところに原子核があります。くびれ(これもノード)の左右で位相が違います。この大きい方のふくれの位相が+同士-同士ならやはりσ軌道を形成し、+vs-ではσ*軌道が形成されます。(sp2やspも同じ)
σ結合のおしまいに名前の由来と定義、σとは2原子を通る軸の周りで回転対称であること。
さてπの方ですが、そろそろエネルギーが尽きてきたー。(--;
各原子のp軌道は∞の形をしていますが、上記したようにノードの両側で位相が違います。2つのpの位相がそろうとπ結合軌道、逆位相になるとπ*軌道。
πの定義は面対称(π結合を構成している二つのpを含む面での対称)
ネット上に「もう嫌ッ」と言うほど説明のページがありますが、今のところどれも「正確」で「無矛盾」あるいは「限界の提示」をしているものが見あたらないので、長々書きました。
失礼しました。追加のご質問を歓迎します。<(_ _)>
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