dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

参考書に、
『抹消についての利害関係人の承諾が得られないときは「真正な登記名義の回復」や「(合意)解除」を原因として所有権移転登記を申請するほかない。』
と、あるのですが例えば
甲→乙→丙と所有権が移転
丙にはAの差押、Bの抵当権が設定されてる。
このとき、「真正な登記名義の回復」や「(合意)解除」を原因として所有権移転登記をした場合、A,Bの権利はどうなるのですか?

A 回答 (2件)

結論として両方とも移転登記をしただけなので、ABの権利は残ったままです。



真正な登記名義の回復は、単に利害関係人の承諾が
得られないからできる訳ではなくて、無効な登記を
真実の権利「関係」に合致させるために、利害関係人の
承諾が得られない場合にあくまで便宜「手続き上」認められる訳
ですので利害関係人の権利が実態上否定(抹消)の効果がある訳ではありません。
例えば乙→丙でなく乙→丁だったというのもありますが、
この場合真実の所有者丁は丙とともに移転登記
するように請求できますが、この時丙と丁で
真正な登記名義の回復で移転する場合ABの承諾が
なくても共同申請でできますが、これによって
ABの実態上の権利が否定(抹消)される訳ではありません。
判決でも同じです。
もしABの権利を否定(抹消)したければ、改めて抹消登記
するなり、判決で実態上も抹消しなければなりません。
それに移転登記だけでABの権利が否定されると
抹消に承諾がいるという前提が否定されますよね。
手続き上便宜抹消(否定)する事もありません。

合意解除の場合は目的を抹消でなく移転でする場合は
単に乙→丙→乙と「移転」するだけです。
「移転」するだけなので、ABの権利が否定される
事はありません。
そもそも移転登記をするのに利害関係人の承諾が
いるという事はありえません。
承諾があるから権利を否定(抹消)できるので
否定しないのであれば(移転)そもそも承諾は不要です。

2つとも結論は同じですがプロセスは違います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございました。本当に分かりやすくて大変助かりました。何かあればまたよろしくお願いいたします。

お礼日時:2005/04/22 14:35

>このとき、「真正な登記名義の回復」や「(合意)解除」を原因として所有権移転登記をした場合、A,Bの権利はどうなるのですか?



 登記手続にとらわれてないで、あくまでも実体法(民法)の問題として考えて下さい。つまり、契約の解除あるいは取消と第三者の関係、民法92条2項の類推適用の問題、その他、時効などいろいろなパターンがありますから、A,Bの権利はどうなるかは、事実関係によりますとしか回答できません。
 そして、利害関係人の承諾を得られない場合というのは、二つの場合があることに注意して下さい。一つは、利害関係人が法律上承諾する義務があるが、承諾(承諾書を出さない)をしない場合です。そうなりますと、ABに対して最終的には承諾を求める裁判をしなければなりませんが、それに勝訴しない限り、いくら、真の所有者が丙に対する所有権移転登記抹消登記請求に勝訴しても、所有権抹消登記はできません。
 そこで、丙に対して、所有権抹消ではなく、真の所有者への真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転移転登記請求をし、勝訴の確定判決を得て、先に真の所有者への登記名義の回復をはかり、後はじっくり、A、Bに対して、その権利の抹消を求める裁判をするという方法をとることができます。
 もう一つは、利害関係人が法律上承諾する義務がない場合、すなわち、A、Bの権利が真の所有者に対して対抗できる場合です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございました。大変参考になりました。何かあればまたよろしくお願いいたします。

お礼日時:2005/04/22 14:38

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!