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 こんにちわ、腫瘍マーカーというものがありますが、たとえば卵巣癌の腫瘍マーカーCA125は比較的信頼があるみたいです。そこで、本来腫瘍マーカーが治療前から上がらない場合もあるようですがそれはなぜでしょうか?
また腫瘍マーカーは治療効果の目安に使えるともいいますが、正常値なったからといって実際体内の腫瘍は消えているものなのでしょうか・・?
よろしくお願いします

A 回答 (4件)

腫瘍細胞の腫瘍マーカー産生性は、あまり変化しないことが普通です。

ここでは変化しないことを前提にします。すなわち、ご婦人の好みのブランドは原則は変化しないというルールに決めます。

エルメスとシャネルとグッチを好む婦人A
エルメスだけを好む婦人B
シャネルだけを好む婦人C
ブランドが嫌いな婦人D

資産が増えればバッグなどの数量は増えます。

もし、Dの婦人の金回りをブランドバッグで検査しようとすると、エルメス量では無理であると同時に、シャネル量、グッチ量も役に立ちません。

エルメスを好む婦人が2人いるけれど、Cを検査するにはシャネル量だけが有効である。

この好みは、個々の婦人によって決まっていて普遍なので、役に立たない検査は、たとえ資産が増えようとも、変わることはない。

多数のご婦人を対象に、お金持ちかどうかを簡単に見分けようとたくらんだ場合、ブランドバッグの数量は指標のひとつにはなります。しかしDのような婦人は見落としていします。

腫瘍マーカーとは、スクリーニング(表面上は正常な多人数を検査して腫瘍を有する人をピックアップする)に有用です。それは、陽性の人を精密検査へと送り込むことであって、陰性の人は癌がないことを保障されたわけではありません。

また、腫瘍マーカーは、診断が付いた担癌患者の経過観察にある程度有用です。数値が病勢を反映しなくなる可能性はあるものの、他の方法で検出されないうちから、腫瘍マーカーの上昇で癌の再発を早期に発見できます。

この場合、「最初から産生している腫瘍マーカーのみ」が利用の対象となります。

婦人Cを経過観察するのにはエルメスは無効です。
婦人Aのような方では、万一エルメスが嫌いになってしまっても、シャネルやグッチでフォローできます。
しかし、婦人Bがエルメスを嫌いになってしまっても、(新たに好きにならなければ)シャネルやグッチでフォローすることはできません。

エルメス、シャネル、グッチを、CA125、CA19-9、CEAに替えてみても同じことです。

当然ご存じのことと思いますが、CA19-9は消化器系(膵・胆道系)の癌に多く、CEAはかなり多種類の癌で産生されます。

>例えばCEAとCA19-9などの卵巣癌には非特異的ですが広く使われているものも使えそうですね。

使えるか使えないかは、個々のケースで、腫瘍マーカーを調べて決めてください。一般論で説明していても無駄が多すぎます。

実際の患者さんのことが頭にあるなら、主治医に説明を受けてください。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
医学とははっきりした答えがないもの…
改めてそう感じました。
マーカーは多く使えるのがよりBETTERなのですね!
pathology先生の上手な例えで愚弄な私にも理解
できました!本当にありがとうございます!

お礼日時:2005/06/18 01:11

CA125は、悪性度の指標でも、腫瘍の進展度の指標でも、腫瘍の種類を決めるものでもありません。



まさに、お金持ちの婦人が持つエルメスと同じようなものです。

(かなりの)お金持ちなのにエルメスを持たない婦人は、資産が増えたからといって、必ずエルメスを買うとは限りません。というより、買わないでしょう。

CA125を産生しない卵巣腫瘍は、「産生しないという性格」の持ち主なので、進行しても通常は産生しません。

ただ、悪性腫瘍というのは、遺伝子に異常があって、その異常が安定しているわけではないので、進行する過程でさらに変異が加わって、性格が変わることがあります。今まで産生しなかった物質を産生するようになる、もしくは産生しなくなる、増殖スピードが速くなり、浸潤・転移の様式が変わるetc.

ご婦人のココロ変わりと同じで、ある日突然嫌っていたエルメスを買うこともあります。

卵巣漿液性腺癌に限定すると、ココロ変わりすることは少なく、CA125非産生腫瘍は、最期まで産生しないケースが普通です。ただ、経過中に併発する炎症あるいは別の疾患によって腫瘍マーカーが上がることはあります。ケースバイケースということです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。ようやくマーカーのことが
理解できそうです!目印(マーカー)を産出するタイプと
始めから産出しないタイプがあるのですね、
その産出する割合を統計的に陽性率が8割なんですね。
卵巣癌漿液性腺癌の場合は陽性率が8割なので、統計的には10人に2人くらいはマーカーを産出しない…
卵巣漿性卵巣癌はCA125だけでなく他のマーカーにも反応するみたいなので、例えばCEAとCA19-9などの卵巣癌には非特異的ですが広く使われているものも使えそうですね。
仮にこの3つのマーカーが有効な患者がいて、CA125を産出しないタイプに変貌しても、CA19-9はまだ産出できるので、CA125は使えなくなったがCA199CEAは使える…
このようにCA19-9がCA125をフォローできるのでしょうか?

お礼日時:2005/06/17 14:36

■医学というのは、他の科学とは本質的に異なります。



たとえどれだけ進歩しようとも「生命の本質」から見れば不完全でしかない知識を前提にして、患者さんに最大の利益をもたらすことが務めであります。医学とは、まず技術(医術)であり、研究を続けて科学の仲間入りをしようと永遠に努力し続ける「あすなろ」学問です。論理的にすっきり説明がつかないのは、至極当たり前のことです。

疾患名が同じでも、個々の患者さんによって症状、経過、治療に対する反応、予後etc.は千差万別です。

また、医学が不明瞭なので、それを理解する際に混乱が生じやすいこともあります。


>CA125を産出する卵巣腫瘍だとして、進行が進んでいる患者でも反応がない方が実際いらっしゃいますが、これはなぜでしょうか?

■この文章は正直言って意味がわかりません。

●ピアノが弾ける人だとして、レッスンが進んでいるのにピアノが弾けない方がいらっしますが、これはなぜでしょうか?

「CA125を産出する卵巣腫瘍」という病名はありません。当方の想像ですが、このような誤解をなさっているのではありませんか?

・卵巣漿液性腺癌ではCA125が高値になる。
・卵巣漿液性腺癌と診断されたある知人の血液検査を見ると、初めからCA125が低値であった。

うろ覚えで申し訳ありませんが(私は婦人科医ではありません)卵巣漿液性腺癌では、8~9割の症例にCA125陽性となります。

下手なたとえで申し訳ありません。

●お金持ちの婦人の9割はエルメスを持っている。知人の一人は確かにお金持ちなのにエルメスを持っていない。

持っていなくても矛盾しません。


>また治療前にマーカー反応があり、治療により正常値にもどったが、1年後マーカーが正常なのに画像検査で再発が確認された方もいます。これは産出機能を失った癌の仕業でしょうか?

■マーカー反応ありとは、CA125陽性(高値)のことで良いでしょうか? 

・一つにはおっしゃるとおり、再発腫瘍細胞がCA125産生をしないことが考えられます。

・CA125は卵巣癌だけで上昇するわけではありません、肺癌などの他の臓器の癌、妊娠、子宮内膜症、漿膜炎(腹膜炎)などでも上昇します。

もともと、当該の患者さんの卵巣癌がCA125を産生しておらず、併発していたほかの病気によって、あるいは、その卵巣癌自体が刺激となって卵巣表層上皮・周囲腹膜に炎症を来たしてCA125が高値になっていた場合、癌が再発してもCA125は上昇しません。

これ以外にも、いろいろな可能性があります。最初に申し上げたとおり、機械の故障の如く、すっきりと解答を出せることではありません。


何よりも、個々のケースで患者さんが主治医から説明してもらうことが大切です。
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この回答へのお礼

たいへんお詳しい説明に感謝します、
確か卵巣癌では漿液性、粘液性、明細胞、類内膜などの
組織があり、それぞれ8割、6割、7割、8割の人が
CA125が高値になるそうです、
私の疑問はあとの2割、4割、3割、2割の人がある
程度進行しているのになぜ高値にならないのか・・?
でした。どうやら原因不明みたいですね、個人個人に
よってマーカーの反応に差があるようですね。

お礼日時:2005/06/17 03:20

腫瘍マーカー検査とは、ある種の腫瘍細胞が産生する物質を血液検査で測定する検査です。



まず第一に、卵巣癌といっても、その分類だけで(良性悪性を無視して)20種類以上あり、それぞれが別のものと考えた方が間違いありません。

CA125を産生する種類と、産生しない種類があります。

CA125を産生する癌のみにおいて、癌の存在を示唆する所見として有用です。

治療前からCA125が高値であり、治療後に低下するような症例であれば、CA125の値を経過観察することが有意義であり、腫瘍マーカーが最も役に立つのは、この点です。

腫瘍マーカーが正常であれば、腫瘍は十分に小さくなっている(この中には消失していることも理論的には含まれる)と考えます。

ただ、治療によって腫瘍マーカー産生能を失った癌細胞だけが生き残り、再発することもあり、その場合は、画像(CT, MRI)等でチェックしていくことになります。

生物は、機械とは異なります。治療は修理とは異なり、診断も、理屈通りに行くものではありません。医学は、わからないことだらけの学問であり、個々の患者さんにおいても状況は千差万別です。

万一、何かの病気で医師を受診されたら、主治医とご自分の状態について具体的に話し合われて最善と納得ができる道を選んでください。算数の問題のような「これが正解」というものがないのが医学の世界です。

この回答への補足

pathology先生、もう一つ教えてもらいたいのですが、CA125を産出する卵巣腫瘍だとして、進行が進んでいる患者でも反応がない方が実際いらっしゃいますが、これはなぜでしょうか?また治療前にマーカー反応があり、治療により正常値にもどったが、1年後マーカーが正常なのに画像検査で再発が確認された方もいます。これは産出機能を失った癌の仕業でしょうか??おねがいします”

補足日時:2005/06/16 03:48
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。マーカー基準値にまで低下は癌が消滅しているわけではないのですね。あとマーカーが産出しないものに進化することがあるなんて驚きました。

お礼日時:2005/06/13 02:56

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