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経常収支が黒字になればその国の通貨価値は高まり、輸出品の価格上昇と輸入品の価格低下につながり、その結果、輸出は減少し輸入は増えるらしいんですが・・・一体どうしてそうなるんでしょう??ひとつづつわかりやすく説明できる方お願いいたします。

A 回答 (2件)

まず経常収支が黒字になるということは、輸出などの物やサービスの国外への流れが多く、輸入など物やサービスの国内への流れを上回ることを示します。

その結果、お金の流れは逆に国内に入ってくる方が国外に出て行くものより多くなる為「黒字」になるわけです。

海外に物を売ると売った先の国の通貨で支払われるのが普通です。売った側の企業は外貨では国内の生産活動や経費に使えないので邦貨に両替えします。ひょっとしたら相手が最初から邦貨に両替えして払ってくれるかもしれませんが、それはどっちが両替えするかだけの違いです。海外から物を買う場合はその逆の流れが起こります。

例えば日本の会社がアメリカの会社に商品を売ったとすると通常ドルで支払われます。日本の会社は社員の給料などの経費を日本円で払う為にドルを日本円に両替えします。逆に日本人がアメリカの会社から通信販売で商品を買う場合、ドルで支払いが発生します。一般の日本人は日本円で収入がありますので、それをドルに両替えする必要があります。

さて、このような個々の取り引きが国家全体に集計され、世界中の国々とのやり取りを勘案したものが経常収支です。ある国の経常収支が黒字ということはその国がより多くの外貨を獲得したことになります。手持ちに余ってしまった状態です。余ったものを売って、必要な邦貨を買わなければならないわけです。相手国にとってもより多くの製品をこの国から買っているわけですので支払いの為には、自国の通貨を売ってこの国の通貨を調達しなければならなかったはずです。これにより需要と供給のバランスが崩れ、より需要の大きい通貨の値段が上がる訳です。

さて、こうして自国の通貨の価値が上がったらどうなるでしょうか?また日本とアメリカの例で見てみましょう。それまで$1=100円だったのが、経常収支を反映して$1=80円までの円高になったとしましょう。そうすると今までアメリカで$10で売られていたものを日本人が買おうとしたら1000円払わなければならなかったものが800円で買えるようになります。逆に1000円の物をアメリカに売る場合、これまでは$10で売ることが出来たのに円高で$12.50で売る必要が出てしまいました。日本の消費者にとっては円高によりアメリカ製品が割安になり、アメリカ人にとっては日本製品が高くなったことになります。これが質問文にある「通貨の価値が上がったことによる輸出価格の上昇と輸入価格の減少」に当たります。

そして価格が高くなれば価格競争力が落ちて需要は低下しますので輸出は減少し、逆に価格が安くなれば需要が増えますので輸入が増加する訳です。例えば日本産の1000円の商品とアメリカ産の$10の商品の内容が同じ場合、$1=100円の時はどちらを買っても同じ値段です。もし$1=80円担ったら日本人にとっては日本製は変わらず1000円なのに対し、アメリカ製は800円ですのでアメリカ製を買ったほうが有利です。アメリカ人にとってもアメリカ製は相変わらず$10ですが、日本製は$12.50に値上がりしてしまうので、やはりアメリカ製を買っていたほうがお得です。その結果日本からの輸出はなくなりアメリカからの輸入が増えることとなるのです。
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円高になるのは「経常収支黒字」か「金利差」か? 


 日本の通貨=円が高くなるのは、(A)経常収支が黒字になるから、つまり輸入よりも輸出が多いからだ。(B)そうではない金利が高いからだ。の2つの説があります。それぞれの主張者は次の通り。
 (A)「貿易黒字が円高の主要な要因である」
  レスター・サロー「資本主義の未来」山岡洋・仁平和夫訳、TBSブリタニカ、1996年
  リチャード・クー「良い円高、悪い円高」東洋経済新報社、1994年
  リチャード・クー「投機の円安、実需の円高」東洋経済新報社、1996年
  赤羽隆夫「日本経済探偵術」東洋経済新報社、1997年  
 (B)「貿易黒字は資本収支赤字の結果であり、円高は高金利による」
  野口旭「間違いだらけの経済論」ごま書房、1999年
  小宮隆太郎「貿易黒字・赤字の経済学」東洋経済新報社、1994年
  岩田規久男「日本型平等社会は滅ぶのか」東洋経済新報社、1995年
  竹森俊平「世界経済の謎」東洋経済新報社、1999年
 どうですか?これだけの名の知れたエコノミストが論争しています。アマチュアが「どちらか一方が正しい」と主張するということは、反対側の専門家よりも「自分の方が正しい」と自惚れていることになりますね。そうなると、科学的な経済学ではなくて、一種の原理主義宗教のようです。ということで、「経常収支が黒字になればその国の通貨価値は高まることもあるけれど、違う要因で高まることもあります」 
 上記文献、できれば変わりばんこに読むことをお奨めします。読むたびに、「こっちの方が正しい。さっきのは間違っている」と思うかもしれない。そして「結局、どちらが正しいのか判らない」となるかも知れない。そうなったら、それは「経済学を深く理解する出発点に立った」と思うべきです。迷いながら、「ああでもない、こうでもない」と考えている内に、経済学が面白くなってきます。沢山本を読んで、うんと迷って下さい。
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