
お世話になります。
ロウソクやランプは炭化水素が燃えて,その熱で炭素が光るようです。
エジソンの初期の白熱電球は竹の炭でできたフィラメントに電流を流してその抵抗熱で光るようです。
LEDはP型・N型の半導体の接合面で電子とホールを結合して光るようです。
どの場合も電子が関係しているようなのですが,光り方の違いがよくわかりません。
特に電子の結合のほうは,エネルギー準位の差の電磁波が出るというのは理解できるのですが,そのときどこから「光子が飛び出す」んでしょうか?
燃焼や抵抗の熱で飛び出す「光子」とどう違うんでしょうか?
よろしくお願いします。
No.10ベストアンサー
- 回答日時:
黒体輻射の場合は、光と熱浴のエネルギーの受け渡しの仕方を規定せずに、理想的な境界条件だけ考えて、単純に電磁場のエネルギー分布が決まる場合を考えていると思います。
(これを実際の物質で構成しようと思うと結局電荷を含んだなんらかの構成が必要だと思いますがいかがでしょうか。あるいは空間をドーナツ状につないで空間ごと振るわせるようなことをすれば、電荷を使わずに電磁場を励振できるのかも知れませんが・・・)ただし、良く知られているように黒体輻射が溶鉱炉のエネルギースペクトルを説明したように実際の物質で構成されたものでも連続なスペクトルを出せます。自由電子のような連続なエネルギー励起が可能なものや、物質の格子振動との結合で、格子振動がこれもバンドをつくっていて連続に励起できるものである場合などです。これらの状態から光が発生すれば連続したスペクトルが得られます。
ご回答ありがとうございます。
自由電子の励起のご説明で,金属の加熱の時の色変化がよく理解できました。
金属の格子振動ですが,電荷+の原子核と電荷-の電子が金属結合していて,エネルギーを与えると結合の距離が広がって,元に戻るとき光子(電磁波)を出すという理解でよろしいですか。
この広がった距離x結合力と電磁波のエネルギーhνを足すと与えたエネルギー(熱)に等しいということでしょうか。
No.9
- 回答日時:
moby_dickさんのおっしゃっている「他エネルギーが光に姿を変える時の仕組み」は基本的に電荷と電磁場の結合によるものではないでしょうか?(統一理論になると他の場と電磁場が混ざり合うので複雑になると思いますが)
そもそもエネルギーというものは物理では結局のところ粒子(場)が持つものであって、粒子(場)間で明確な相互作用の形が決められています(すくなくともそういう形で物理学がつくられてきました)。なので、複数の原因となる粒子(場)があって、そのときに発生した光子が双方の場から発生する確率があって、双方の場の終状態がわからない場合は、どちらの場から発生したかということについて、物理は確率としてしか説明できないと思いますが、光の発生するメカニズムと発生する量について説明できるはずです。
一方、有限温度の場合で系の自由度がたくさんある場合は熱という意味でエネルギーをどの自由度も持つものと考えることができると思います。その場合moby_dickさんがおっしゃっているように、エネルギーが良く分からないけれども光に変わるといえると思います。ここで自由度がたくさんある場合というのは、一つのメカニズムで決まらないということなので、単純に場が無限の自由度をもつ場合ということではなくて、場の種類がたくさんある場合という意味です。
というように思うのですがいかがでしょうか?
ご回答ありがとうございます。
だんだん難しくなってきました。
私のつたない量子力学の知識では光子は電磁気力を仲介するゲージ粒子,くらいのものしかないのですが,
そうすると黒体輻射との関係がわからなくなる。
1.原子核と電子との間では単一のスペクトルで(というか1回の移動で光子1個),
2.原子(核)同士では連続で(光子沢山・スペクトルもいろいろ)とするとすっきりするんですが,この理解で正しいでしょうか。
それとも黒体輻射は温度が高くなると1.で電子がいろいろな軌道(エネルギー)をとるから,いろいろなスペクトルを放出するのでしょうか。
No.8
- 回答日時:
少し誤解されていられる所があるようなので、整理して補足します。
燃焼や抵抗(気体、固体での熱運動)で
(1)力学(熱運動)エネルギー→原子内で電子に関わるエネルギー励起→励起されたエネルギーの解放→光エネルギー
(2)力学(熱運動)エネルギー→(隣合う)原子間でエネルギーを励起→励起されたエネルギーの解放→光エネルギー
(原子間でエネルギーとは、核と核の反発力に起因するものです)
LEDでは、始めが既にエネルギーが励起されている状態で、電子とホールを結合がそのエネルギーの解放になります。)
核反応
質量欠損→エネルギー→光エネルギー
(なお、熱運動や黒体輻射は原子レベル以上の概念で、原子核輻射などはありません。)
光が出るのは、いずれにしても、他のエネルギーが光に姿を変えたわけです。
(電子は関係する場合もしない場合もあります。)
さて、他エネルギーが光に姿を変える時の仕組みなのですが、古典物理学では当然明らかに出来るはずでしたが、そういうことを完全に明らかに出来ない量子力学的振舞いの世界であることが現実だったのです。
ただ、量子力学で、エネルギーや振動数など、物理量の関係とかは分かります。
ご回答ありがとうございました。
>熱運動や黒体輻射は原子レベル以上の概念
なるほどそのように理解すればよいわけですね。
原子内で電子の励起と解放における光は固有の(単一の)スペクトルとなると思いますが、
原子間でのエネルギーの励起と解放での光も,固有のスペクトルを持つのでしょうか,それとも連続的なものでしょうか?
もう少し教えてください。
No.7
- 回答日時:
まだ読まれていないようでしたら、お勧めいたします。
・高校数学でわかるシュレディンガー方程式
ブルーバックス 竹内 淳 (著)
光子や電子遷移について比較的わかりやすく書かれていると思います。
参考URL:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062574 …
No.6
- 回答日時:
基本的に電子や原子核が電荷をもっているので、それと電磁場が相互作用するために光がでます(逆に電荷は電磁場によって力をやりとりしています)。
たとえば電子の順位間遷移の場合はもともと、電子と原子核の電荷が電磁場で結ばれていて、電子と原子核の「位置関係」が変化するために=違う大きさの電磁場でをやりとりするために、その差分に相当する電磁場が作り出されて飛び出します。これの波長が可視光の波長であれば目に見えて光として見えます。
熱振動による場合も原子の結合状態の変化=電子の分布の変化=光の生成という感じで、結局、電荷と電磁場が結合しているために光が発生します。
これってファインマンのお父さんも悩んでいたことですよね。
ご回答ありがとうございます。
電子と原子核の電磁気力の作用で光子が発生することは理解できました。
炭素固体と二酸化炭素ガスの高熱による輻射にも電子が関係しているのですね。
大分すっきりしてきました。
No.4で教えていただいたような核融合の場合の発光もヘリウムや中間物質の熱輻射と考えてよいのでしょうか。あるいは陽子と中性子の核力の作用でも光子は発生するのでしょうか。
No.5
- 回答日時:
エネルギーそのものが, 光子を生み出すもとだと思ってはどうでしょう?
ご回答ありがとうございます。
ここまでの議論でいろいろ教えていただいて,自分なりに調べてみて,より難しくなってきました。
燃焼によって(あるいは衝突などによって)発熱した結果の輻射と,酸化や電子・ホールの結合による化学的な発光があることがわかりました。
どちらもエネルギーが関係していますが,光子の出てくる仕組みがまだよくわかりません。
光は波長(周波数)と強度で表されていて,輻射には温度も関係しているので,これらの関係をエネルギーの言葉や数式で表現されたものを探しています。

No.4
- 回答日時:
電子とは、原子中の弱い力に過ぎません。
水素が融合してヘリウムになると、すさまじい熱と光が出ます。
これは、原子から放出された物です。
電子は無関係です。
水素や炭素が酸素と結合する場合にも、これの比ではありませんが、弱い熱と光を出して化合します。
これは、原子同士が化合する場合に余剰するエネルギーを放出したに過ぎません。
水や二酸化炭素として安定するには、このエネルギーが余剰なのです。
フッ素と水素が化合すれば、逆に温度は低くなります。
フッ化水素として安定するには、熱エネルギーが少ないからです。
別に、化合すれば発熱する訳ではありません。
原始人は、摩擦で火(光)を生み、
中世では、火打ち石で火を起こしました。
油やガスで火を大きく、長時間光を得ました。
電子や原子など知りらずに光を得ました。
私的に、電子の衝突で発生する光は、電子よりも小さく、エネルギーも小さい。
ならば、原子>電子>光子
であり、
その電子のエネルギーより大のエネルギーを用いれば、光子は簡単に発生は可能である。
電子に依存する必要は無い。
ご回答ありがとうございます。
原子核の融合では,強い相互作用を起こすゲージ粒子(グルーオン)が関係するのであって,電磁気力のゲージ粒子である光子は関係ないということですね。
重水素+トリチウム=ヘリウム+中性子
このとき飛び出した中性子がβ崩壊すると陽子と電子に分かれます。
やはり電子が関係しているような気がするのですが。
反応で直接的に発生する場合と熱により発生する場合とで光子の発生にどのような違いがあるのかが知りたいところです。
No.3
- 回答日時:
簡単に説明します。
燃焼や抵抗で高いエネルギーが出ます。そうすると、次の過程で光が出ます。
その一部力学(運動)エネルギー→原子内エネルギー励起→(励起されたエネルギーの解放)→光エネルギー
エネルギー励起と解放は、原子内の電子が関わります。
LEDでは、始めが既にエネルギーが励起されている状態で、電子とホールの結合がそのエネルギーの解放になります。
ですから、どの場合も光の出方は同じと言えます。
(なお、赤外線ぐらいの波長では、いわゆる黒体放射で、また別なエネルギーが関わります。)
ご回答ありがとうございます。
電子とホールの結合は,励起状態から安定な状態への遷移におけるエネルギーの解放だと理解できました。
燃焼は炭素と酸素の結合だから,この理由と発熱の両方で光るんですね。
黒体放射で調べてみました。
プランクの熱放射式で熱放射光の光子の数が求まること,ウイーンの変位側で波長(色)との関係が導けることなどがわかりました。
No.2
- 回答日時:
参考になるURLは分かりませんが、以前のこのやり取りが参考になるのではないでしょうか。
>炭化水素+酸素=炭酸ガス+水+熱量
で右辺第3項の熱量のうち発光に使用されるエネルギーがあると考えてよろしいですか?
でよいと思います。
>エネルギーと炭素原子(二酸化炭素分子?)の比熱の関係で温度が上昇し,温度に対応した光を出す
比熱はあまり関係ないような気もしますが。
黒体放射やエネルギーで励起した炭素粒子、炭酸ガスによる光がまざっていると思います。
教えていただいたURLとても面白かったです。
シャープペンの芯を光らせるんですね。
電球の内部がなぜ真空や不活性なのかわかったような気がします。
燃焼や電気抵抗による発熱が光のもとになることがわかりました。
温度の上昇によって原子や分子が振動して,電磁波=光 を発生するということですね。
比熱を考えたのは,熱エネルギーによって原子や分子が何度になるかを決めるのは比熱かな,と思ったからです。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
まず、波と粒子を一緒には説明できないと思います。
だから、エネルギー準位の差の電磁波は粒子ではなく、波として観測されます。逆に言えば、光子が観測されたのならそこには波の性質は無いと思います。
人間に光が見えるのは可視光の範囲内の波長の電磁波による作用で見えています。だから、エネルギー準位の差の電磁波の波長が可視光の範囲内だから明るいと思うわけです。
また、大きく見れば原理に差は無いです。不安定なものがより安定になり、その差の分が電磁波となりでてくる。そしてたまたまその電磁波の波長が可視光の波長であった。
っていう感じですかね。
ご回答ありがとうございます。
人の視覚にも関係しているのですね。
エネルギー,温度,電磁波の波長の関係を説明したような参考文献やURLをご存知でしたら教えてください。
燃焼のエネルギーで考えると
炭化水素+酸素=炭酸ガス+水+熱量
で右辺第3項の熱量のうち発光に使用されるエネルギーがあると考えてよろしいですか?
そのエネルギーと炭素原子(二酸化炭素分子?)の比熱の関係で温度が上昇し,温度に対応した光を出す...で理解は正しいでしょうか?
初歩的な質問で申し訳ありません。
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