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生理学の本には、血流をベルヌーイの定理で説明しているところがあり、流体力学を習ったことのない私にはイマイチわかりません。(循環系で立位における心臓の位置と、足部における静脈血の右心房への還流にベルヌーイらしき定理で説明する生理学の箇所があるのですが、)

もし、血液が定常流で摩擦などのエネルギーの損失がない場合に、血管が細いところで、流速が早くなり、圧は低下する。一定の血液が流れているから、連続の式(質量の保存の法則)で、流速が早くなるのは理解できるが、圧の変化がわからない。
 はじめに位置エネルギーは無視できる条件で以下のことが分らない。
1)流体では、全圧は静圧と動圧があるらしい。動圧は血管壁に加わらないので、血圧に影響は与えないと、理解していいのでしょうか?
2)動圧は血液の流速を変化させる要因なのでしょうか?
3)閉鎖系で流速の断面積が減少することは、全圧は変化しないが、
全圧の中で動圧の比率を高めて、狭い断面積で同じ流量だけが流れるように、液体に勢いをつけているのでしょうか。
4)全圧の中で動圧と静圧の変換が起こるとは、水分子の運動性に方向性が発生することでしょうか?流速方向の水分子の運動と、それに垂直方向の運動との比率が断面積によって変わるのですか?
5)ベルヌーイの定理を、単なるオームの法則といって説明する人がいましたが、それでいいのですか?
6)よくベルヌーイの定理を示す式で、運動エネルギーと同列に圧力だけのPが示されています。昔習ったPV=nRTの記憶から、ベルヌーイの式の中で、エネルギーがPだけ、に大変違和感を感じます。そこはPVでないとまずいのではないでしょうか?

さらに位置エネルギーが加わる場合、人が立位の場合に、静脈血が右心房に戻るときに生理の本では、申し訳程度にベルヌーイの定理を多用しています。例えば、足の血液が右心房に戻るときに120cmのρghが加算されるとは、一体何を意味するのでしょうか(足から右心房まで120cmであることはあたりまえですが、、)? もう少し右心房に接近して、距離が40cmになったときに、圧エネルギーと運動エネルギーが増加する可能性をベルヌーイの定理から示唆したいのでしょうか? そのことで血液はより早く、あるいは高い血圧で右心房に戻るということが考えられるのでしょうか?

閉鎖系の血流で血圧の高いとところから血圧の低いところへ血液が移動するのは、当然と同意しますが、血圧が高い所の血流が早いのか、血圧の低いところの血流が早いのか、どちらでしょうか?やはりベルヌーイの定理から血圧の低いところでの速度は速いのでしょうか?

流体に詳しい方のお助けを。

A 回答 (5件)

再びNo.2です。



流体ではあまり体積を使いません。
連続体であるため、ある一定の体積に注目することがないためです。
その代わり、密度を使います。密度はご存知の通り、「単位『体積』あたり」の重さです。
「単位質量あたりの体積」の逆数が密度であり、流体の式では密度を使えば、体積を間接的に考えられるからです。

「流線」というより、ひとつの流れとしましょうか。
もともとベルヌーイは定常流に適用するので、血管内を連続的(定常的)に流れている血液になら、同一流線と考えて適用可能です。
血液が合流することを扱う場合は注意が必要ですね。ベルヌーイがエネルギーの保存則であると考えれば、合流すれば当然エネルギーの総和は増えますからね。

「≒動圧」は蛇足でした。申し訳ありません。
液体は密度、分子間力が大きいので、圧力変化には大きな力が必要になります。
ですから、液体が静圧を下げるより運動エネルギー(動圧)を下げるほうが容易であると考えたため、上記のような表現をしました。(ここは、ちょっと自信がありません)
つまり、私のイメージが、質問者さんのおっしゃるボールと同じだったからです。

また蛇足ですが、大気中に液体を放り上げた場合、大気圧があるため静圧はほとんど変化せず、流速(動圧、速度エネルギー)と位置エネルギーが大きく変化します。
またまた蛇足ですが、血管は収縮性があり静圧はある程度一定に保たれると仮定すると、同様に動圧が大きく変化すると思います。

逆に分かりにくくなったかもしれません。
このへんで止めておきます。
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この回答へのお礼

再び、ありがとうございます。
蛇足で言われた、大気中に液体を放り上げたときは、大気圧でいつも一定の静圧になって、あたかもボールのようになるのですね。

またの蛇足で述べられたようなことが一般的な生理学の循環器の章に記載されておりません。こういった考察が医学書にも書かれていると面白いのですが、ありがとうございました。

お礼日時:2008/06/03 17:35

う~ん、弱りましたねえ。


流体力学は、静水力学--粘性ゼロの流体(純粋なベルヌーイの定理)--粘性アリの流体(ベルヌーイの定理に、損失の補正項あり)
の順番で理解しないとどうにもなりません。

1)流体では、全圧は静圧と動圧があるらしい。動圧は血管壁に加わらないので、血圧に影響は与えないと、理解していいのでしょうか?
自分らが使っている用語では、
静水圧:水が流れていないときの圧力
動水圧:水が流れているときの圧力。静水圧に比べ、損失エネルギーだけ低い。
    ※速度エネルギーは、足す場合と足さない場合あり。
全圧:ん? 用語の意味不明。
動圧:動水圧と同じ意味なのかどうかが不明につき、質問に対し回答不可能です。
 ここでは、動圧とは損失エネルギー(心臓から送り出す血圧と静脈から戻ってくる血圧の差)をいっていると思うが ....
 以下、そのつもりでの回答です。

4)全圧の中で動圧と静圧の変換が起こるとは、水分子の運動性に方向性が発生することでしょうか?
圧力は、流向方向にも流向直角方向にも均等に働くので、水分子の運動の方向性には関係ありません。
(動圧と静圧の変換が起こる、というのが、何の事象のことなのかわかりませんが、圧力と水分子の運動方向は関係ないのは確か。)

5)ベルヌーイの定理をオームの法則と説明していいか?
ベルヌーイの定理は、エネルギー保存則そのものであり、
 エネルギー損失補正項ありの場合の補正項は、オームの法則類似の動きをします。
 (なんとなく似ている程度ですが、似ているかどうかは個人の感覚次第。)

>閉鎖系の血流で血圧の高いところから血圧の低いところへ血液が移動するのは当然
ベルヌーイの定理はそうではありません。
血圧+速度+位置エネルギーの合計が大きいほうから小さいほうへ流れます。
たとえば、水道ホースを、地面から2階(地面+3mとします。)へ渡して、水を詰めたとき、
2階:水圧ゼロ  地面:水圧3m
水圧は、明らかに地面のほうが大きいですが、地面から2階へ水が流れますか?
地面に、水圧4mのポンプを置けば上に流れるし、水圧2mのポンプなら、ポンプの奮戦むなしく、下に流れます。
※閉鎖系とは管路のこと、開放系は開水路のことと解釈します。

>足の血液が右心房に戻るときに120cmのρghが加算されるとは、一体何を意味するのでしょうか
???。足の血液が右心房に戻るときに120cmのρghを引く(足してはダメ。) のでは?何か変です。

心臓を出てから120cm下にいくから、足における血圧は、
心臓を出た時点での血圧+ρgh、
そこから心臓に戻るには、120cm上に行くから、足における血圧-ρgh。
(ただし、この計算は、摩擦損失を無視しています。)
すなわち、足の血圧は他の場所より高いから、足はむくみやすいことを意味します。
血液の流れについては、ρghを足して引くからチャラなので関係なし。
(血圧が高いと血管が広がる、などの影響は考えないとして。)

>血圧が高い所の血流が早いのか、血圧の低いところの血流が早いのか
人が直立した状態で、足の先と頭の天辺でどちらが血流が速いか、の意味にとるとします。
血管の太さなどは同じとすると、
サイホン(頭の天辺)、逆サイホン(足の先)は、上って下りるか下りてから上るかの違いだけであり、流体力学上はどちらも同じ。
ただし、キリンの首のように、かなり高く上がる場合については保証できません。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました。
ベルヌーイの定理はエネルギー保存の法則であると肝に銘じ、
理想的な流体と、血液との違いを念頭に置きつつ勉強を進めます。
標準生理学という本では、全圧=側圧+動圧、という表現になっています。(側圧は血圧です。)ここから、疑問がわいてきました。

高さの影響がない流速で、断面積が小さいところを通過するときには、圧が小さくなり、速度が早くなるようなので、圧から運動への変換があるのではないかと感じ、流体の分子運動の方向性に変化が生じるのではないかと思いました。これは力学の素人の私の感覚。しかし、圧力と水分子の運動方向は関係ないのは確かなので、別の理由ですね。

お礼日時:2008/06/04 01:06

No.1 です。



>>突然起立すると生理的には起立性低血圧が生じますが、
Ans. これは別の現象と思います。私は機械屋ですから想像ですが、起立性貧血のことですね。これは脳へ流れる血流が関係していませんか。

>>エネルギー保存の法則によって、総エネルギーの一部が位置エネルギーに変換されて、動圧と静圧が低下するでしょう。
Ans. 血液は全量心臓にもどりますよ。出血していないのですから。イメージとしては、心臓に戻ったときに流速すなわち動圧がゼロに成ればいいのですね。

>>起立すると足部から心臓に近づくにつれて、位置エネルギーの増加、静圧の減少、動圧の減少が生じるということでしょうか?
Ans. ブランコが最高点に達したとき速度はゼロでしょう。
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この回答へのお礼

ご解答ありがとうございます。
立ちくらみは、体位による一過性の脳虚血でした。
ブランコの例の様に考えるとわかりやすいですね。

お礼日時:2008/06/04 00:33

分かる範囲で書いてみます。


1)私は血圧の定義が曖昧なのですが、動圧が高いというのはエネルギーが大きいわけですから、圧迫した血管を押す力も大きくなると思います。
2)No.1さんのおっしゃる通り、エネルギーという観点からすると、(動圧)=(速度)ですね。
3)全圧は変わりません。ベルヌーイの定理は、同一流線上で成り立つエネルギー保存を示したものです。系が閉じていても開いていても関係ないと思います。
4)分子レベルを考えたことがありませんでした。でも、質問者さんの理解でいいと思います。
5)違います。
6)数式の面白いのは、何に注目するかで表現方法を変えることが出来る点です。ベルヌーイの定理もいろいろな表現方法がると思いますが、質問者さんが見られている式が、たまたま圧力という次元で表現したものであり、「p」だけで問題ありません。
意味を少し考えると、「v」が出てこないということは、式は「v」があまり重要でないということを示唆してますね。(議論する対象が異なるってことです)
「さらに・・・」の部分は、質問がちょっと分かりませんでしたので、想像して答えますね。
血液の高さが上がれば(位置エネルギー大)、流速は下がります(速度エネルギー小)。つまり、全圧(≒動圧)が下がります。
「40cm」の部分は質問が分かりませんでした。
「閉鎖系の・・・」についてですが、注射器みたいなので考えるとどうでしょう。出口をおさえてピストンを押すと圧力(血圧)が上がりますが、出口がないから速度(血流)はゼロですよね。「血圧が高い」=「血流が早い」、「血圧の低い」=「血流が早い」というのは、ベルヌーイに関する限り無意味です。
なぜなら、上記の通りこの定理は、同一流線上でしか議論してないからです。

長文乱文スミマセン。
ご理解の助けになれば幸いです。
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この回答へのお礼

ご解答ありがとうございました。
ご親切にどうもありがとうございます。

今回の私の混乱の原因は、動圧と静圧の区別が付けられなかったことに
発しました。まず、動圧は流体が持っている運動エネルギーという指摘で納得し、静圧は血管内の静止圧(生理学の言葉では側圧といって、血圧になります。)という考えに落ち着きました。

ベルヌーイの定理を管の模式図のなかで、断面積、流速、高さ、静止水圧を与えて、エネルギー保存則を立ててみると、P×断面積×流速に関して、また、密度×断面積×流速の項目、これら総ての体積は単位時間当たりには、連続の式から同じなので、結局、体積のvは問題ではないのですね。

このとき管を模式的に書きましたが、これが流線というものですか?
実際の血管は静脈血管の場合には、合流して血管の数が減少します。
だから、本当の血管ではベルヌーイの定理をあまり持ち出さないほうがいいのでしょうか。

120や40CMというのは、良くない表現でした。
ここでは、立位のときに、地面の高さが0cmで、右心房の高さが120cmと表記すべきでした。
 静脈血の位置が上がれば、位置エネルギーが増加し、その分全圧が低下する。ここで、(≒動圧)とかかれましたが、動圧ですか?静止圧はあまり変わらず、動圧がよりよく低下するのですか?これはボールを投げたとき、位置エネルギーの増加と運動エネルギーの減少と同じですね。流体ではどちらかいうと、位置エネルギーとともに、静圧よりも動圧の変化が大きいのでしょうか?

数物は苦手で大変ご迷惑を皆様におかけしています。
お礼といいながら、くどくど書いて失礼しました。

お礼日時:2008/06/02 19:23

ご質問の中にとても沢山のことが書かれているので、全てには答えられませんね。

あなたは、大部分ことを正しく理解しておられるのに、ちょっとだけ誤解もあるように思います。以上に点を頭に置いて、最初のヒントを書こうかと思います。
1.単語あるいは漢字に惑わされないことです。
2.ベルヌーイの定理は、エネルギーの保存則を書いた式です。
3.圧力のエネルギー、速度のエネルギー、位置のエネルギーを適当な単位に揃えて、例えば、圧力の単位に揃えて、記述したものです。従って、単位がエネルギーになっていないかも知れませんね。(使っておられる式の単位を書いてみましょう)
4.単位のみでなく、圧力(静圧)、動圧、などに具体的な数値を入れてみましょう。静圧と動圧の割合なども掴みましょう。
5.従って、動圧とは別に圧力ではないのです。速度エネルギーを圧力の単位で記述したものです。
6.エネルギーの保存則を記述したものですから、粘性のある流体、摩擦損失のある流体にはそのままでは適用出来ません。心臓でエネルギーを与えられた血液は一回りして、心臓に戻ったときにそのエネルギーは全て粘性摩擦のため失っているのです。さもなければ何回も回っている間にものすごい速度になりますね。
7.損失エネルギーは熱エネルギーになっています。血液や周りの温度が上がります。つまり体温になっているのです。
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この答えは知っていることばかり書いてあると思われず、こんな視点で、もう一度式を見直されたらどうでしょう。
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少し雑談をいたします。
a.足先から心臓に血液が戻るときには、位置のエネルギーが上がりますから、圧力エネルギー、速度エネルギーの和は下がります。
b.圧力エネルギーとは何でしょう。物質内を分子が滅茶苦茶の方向に飛び回っているエネルギーで解釈出来ます。速度エネルギーとは物質すなわち、物質内の分子が、揃って同じ方向に進んで行くエネルギーでしょう。ですからこの二つの間には、変換が起きる事も理解出来ますね。
c.管の断面積が小さいところでは流速が上がるというのは必ずしも正しくありません。超音速の世界では反対のことが起こります。圧縮性のある流体では、圧力、流速の他に密度も変わるからです。これは私の知ったかぶりです。航空機の世界の話題で、生理学の世界ではありませんね。

この回答への補足

いろいろなご指摘ありがとうございます。
動圧と静圧を私が誤解していました。もう一つの誤解は位置エネルギーでした。だんだん納得できました。
もう一つの疑問にもし良かったらお考えをお聞かせ下さい。

回答者様が雑談されたことで、足先の血液が心臓に戻るときに、位置エネルギーが上がるので、圧エネルギーと速度エネルギーの和が低下する、現象が起こります。突然起立すると生理的には起立性低血圧が生じます。エネルギー保存の法則によって、総エネルギーの一部が位置エネルギーに変換されて、動圧と静圧が低下したと考えられますね。その結果心臓にもどる血液が少なくなった。

くどいようですが、結局、起立すると足部から心臓に近づくにつれて、位置エネルギーの増加、静圧の減少、動圧の減少が生じるということでしょうか?

補足日時:2008/06/02 11:28
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