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世界史の教科書に「保護国化」という言葉がよく出てきます。辞書で調べると「条約によって他国に保護されること」とありますが、具体的にはその「他国」の軍隊が国土に入ってきて保護するのですか?実際には植民地化と同じ意味になるのですか?それとも半植民地化と言うべきなのですか?

A 回答 (5件)

保護国化とは、ある国がその国を外交的に保護すると言うことです。


もちろん条約の締結があってそうなるわけですが、ある国の軍隊がその国に駐留するのはもちろん、ある国はその国の外交権を握ります。
つまりその国は、自分の意志で他国と条約を結んだり、戦争したり…という権利が、ある国に奪われてしまっているのです。
ただその国には、その国の政府が存在しているわけですから、質問者の言うとおり、半植民地状態と考えるのが妥当です。
しかしある国からすると「植民地」という用語が、支配的で良くないので、「保護国」という言葉でコムフラージュしているのです。
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この回答へのお礼

とてもわかりやすい回答、ありがとうございました。

お礼日時:2005/11/03 10:35

 既に No.3 に端的な回答が出ているので補足程度です。



> ともに政治的実権が他国に握られており、その「他国」の人々
> による植民がほぼ自由である状態。植民地とはそれが「対外的
> にも明らかになっている状態」半植民地とは、「表面的には主
> 権国家として存在するように見えて、実際は他国が裏で政治的
> 実権を握っている状態」と解釈してました。

 「政治的実権」の具体的な内容が気になるところですが、まあここは置いておいて、「植民」と「対外」がキーワードということですね。

 帝国主義の時代と現代とでは違うと No.3 にありますが、植民というキーワードが出てくるので古代ローマまで考えると、そことも違います。
 古代ローマの属州を「保護国」と表現するケースがあるかどうか知りませんが、まさに農業を営むローマ市民権保持者がその地に「植民」しています。その市民権保持者の多くは属州の都市防衛を勤めた退役軍人ですから、当然現役で防衛している軍隊もいてその土地を外敵から防衛しています。
 属州化される前はローマではない他国だったわけですから、あなたの定義からすれば「属州化」は「保護国化」と同義語ですね。

> 間違いかどうか、もしくは補足が必要ならば教えてください。

 あなたの定義です。間違いということは内部に矛盾があるというケース以外にはありません。今の場合、問題ありません。
 補足ですが、あえて言えば上述の「政治的実権」の具体的な内容ですね。今のところそれが論点に影響しないので無くても構いませんが。

 さらに補足ですが、「半主権国」という言葉、世の中にあるものではありますが、例えて言えば「不完全な真円」というくらいに違和感のある言葉でもあります。
 主権という言葉の中に、完全であるという意味が既にあるので、それが部分的に侵害されたら、もうそれは主権ではなくなるからです。円がちょっと欠けたら、それは真円とは呼ばないように。
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保護国(protectorate)とは、


条約に基づいて他国の主権によって保護を受ける国のことで、
内政および特に外交について干渉・制限を受けます。
国際法上の半主権国と言い、
宗主国が主導的な権利を持ちますが、
帝国主義の時代と現代ではこの内容がかなり違います。
現在では、単独では財政的にやっていけないような
自立できない最貧国、小島国などが保護国となった
多額の経済的援助を受けている場合がほとんどです。

帝国主義の時代の保護国は、事実上の半植民地状態で
軍事外交の権利を持ちません。
これは締結された条文によって内容が変わるので
一概には言えませんが、
併合の前段階といっていいでしょう。
経済的には保護国にすることは余り実益はないので、
状況としては何らかの理由でその被保護国に対して
軍隊を常駐させる必要があるときなどに行われるケースが多いです。

植民地(属国)と違いは、自国政府がまだ存在するところです。
たいがい事実上は権限を持ちませんが。


他国から攻撃を受けた場合は現代でも19世紀でも
宗主国は防衛に義務があります。
そもそも保護国化する理由は他の列強を排除して
その地域を独占することなわけですから当然です。
元来は、世界分割のための陣取り争いなわけですから。
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この回答へのお礼

明確で分かりやすい回答、誠にありがとうございました。

お礼日時:2005/10/28 23:19

歴史的には、従属国の意味で使います。


外交・軍事・を、他国にゆだねた国を指します。
(基本的には、国ですので、植民地ではありません)
内政的にも、独自の内政ができない事もままあります。

第2次大戦前の満州国を想像してもらえばよいでしよう。
ほとんどの場合、武力や過去の経緯によって保護国となっています。

1996年アンドラ公国は、フランスとスペインのウルヘル司教の保護国から完全独立をしました。
1975年インドの保護国だったシッキムは、インドに併合されています。

一方、自由意志で、軍事・外交を他国にゆだねている場合もありますが、この場合は、保護国とは言いません。

パラオ共和国は、軍事・外交をアメリカに委託しています。
クック諸島は、ニュージーランドに委託しています。

これらは、保護国とは言わず、自由連合と呼びます。
外交をどこまで委託するかは、条約によります。
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この回答へのお礼

大変参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2005/10/28 23:20

 植民地とは、どういう意味で使っていますか?


 半植民地とは、どういう意味で使っていますか?

この回答への補足

ともに政治的実権が他国に握られており、その「他国」の人々による植民がほぼ自由である状態。植民地とはそれが「対外的にも明らかになっている状態」半植民地とは、「表面的には主権国家として存在するように見えて、実際は他国が裏で政治的実権を握っている状態」と解釈してました。間違いかどうか、もしくは補足が必要ならば教えてください。

補足日時:2005/10/28 23:02
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