A 回答 (12件中1~10件)
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No.12
- 回答日時:
「なぜ、歴史を国家(時の政権)が独占したがっているか」「なぜ歴史を常に検証し正して行かなくてはならないか」が判らないと疑問は解けないでしょう。
日本が北は千島列島から南は沖縄までまがりなりにも一つの民族として統一感をもっているのは「歴史を共有」しているからです(実際には北海道のアイヌの人たちや沖縄の人たちは違うのですが)。
日本と言う民族国家を成立させているバックボーンは、この「歴史観の共有」です。
そして共有できる歴史の期間が長ければ長いほど、民族的な同一性が維持出来るという「確信」を為政者と一部の歴史学者は共有いています。また、「歴史が長い」と言うことは民族としてそれだけ長い期間、滅びもせずに続いてきたことですから「誇り」にも繋がります。
一方で、国家と言うものは、常に自分の都合の悪い事を消去した歴史を残そうとし、また過去の歴史を捏造しようとします(お隣の半島の両国や戦前の日本の歴史を見ればよく分かると思います)。こうした国家は不健全であり、国際的な社会で信用を失い自滅します。
こうした時に、土の中に埋もれてしまった考古学的な遺跡は一種のタイムカプセルとして当時のありのままの状況を教えてくれる貴重な「証拠」となります。これは従来の歴史観を修正してくれると共に、共有できる歴史をさらに過去へ延長してくれる働きを持っています。
例が国外に飛びますが、考古学上の発見により、中国の殷(商)末の状況が文献によるような商王の悪政で滅びたのではなく、周が東方の混乱につけ込んで攻め滅ぼしたことが判りました。また、殷(商)と周が断絶した関係ではなく、文化的にも近い関係にあることも判りました。これによって中国の歴史の継続性が一気に800年さかのぼることになりました。こうした発掘調査は国家事業として営まれています。
また、国内で見れば、文字を使用した時期は、稲荷山鉄剣の発見など考古学の成果により5世紀頃まで遡ることが出来ています。さらに文献では1世紀に遡ることが可能なようですので、その実証としての発掘結果が待たれています。
こうした研究が政府の圧力によって阻害されたり発表できないような状況が半島の隣国ではあり、また日本の戦前でもありました。「日本」が国として健全であるかどうかの一種のバロメーターにもなります。
No.11
- 回答日時:
私は歴史は好きですが他の回答者のように詳しくもなく勉強しているわけではありません。
私の趣味の一つに柱時計の収集があります。以前はどこの過程にもあったゼンマイ式の柱時計は電池式にかわりました。時計の修理には高度なテクニックが必要ですが、すでに時計修理の技術者も少なくなり、後数年すると壊れた時計は修復できなくなります。私は歴史やそれに近い骨董品の収集する心のなかに「時間に対する防御」というのがあるように思います。
時間はすべての破壊者であり勝つことは出来ません。生命も物品も記憶も伝統もいずれは消え去ります。一度消え去ればそれを復元するのは不可能です。確かに恐竜を研究してもそれで貧困が解決するわけでも、戦争がなくなるわけでもありません。しかし、人間には探究心というものがあります。歴史の探究、健康への探究、平和や芸術への探究。形こそかわれども探究心は人間が成長し進歩する為の原動力です。骨董や歴史は失われたものを復元する探究心であり理由はないでしょう。あえて言えば「好きだから」と言う答えでしょうか
No.9
- 回答日時:
考古学も、心理学とおなじ人文科学です。
要するに「人を知る」学問ですね。
これ以上の説明は無用と思われます。
史学・考古学は世に役立たぬ虚学であるという主張は、心理学は疑似科学である、という主張と同じ程度に浅薄な論に感じます。
人間性心理学などという先鋭な分野があるご時世に、いくら初学者と言え、心理学徒がこの程度の認識に止まっているというのは、ちょっと興覚めです。
ひょっとして、「釣り」ですか?
No.8
- 回答日時:
> どうして歴史って大事なんだろう(略)
人間が、その総体の社会が記憶(=歴史=過去の経験)で成り立っているからでしょうかね。
> 特にどうして、古いもの(土器とか)を修復(略)
修復する理由は、土器とかが持っている歴史的情報を抽出するために必要な作業だからでしょうね。
出土品から情報を読み取るのは考古学の手法ですからね。
ただ、「土器とか」をどこまで復元するか、そもそも復元する必要があるのか。どこまでするのか「程度の問題」があります。
現実には主に経済的・時間的理由で、すべての出土品を復元するというわけにはいかないでしょう。
また、趣味的な責任で復元をするのは、個人的な作業ならいいのでしょうが、公的な場合は問題ありでしょうね。
> 昔を理解することで未来につながる・・・なんてききますがそうでしょうか??
どうでしょうね。考古学を含む歴史に関わる学問・分野の根幹に関わることでしょうね。
先述しましたが、人間が記憶の産物だからだと考えています。
個人に例えた場合、経験的に自分が何をどこまでできる能力があるのか?、それを判断するのは今までの経験でしょう。
社会が今後どのようになっていくのか、どのようにしていきたいのか。この問いに対して一定の回答を出してくれるのが、歴史だと思います。
「未来に繋がる」とは、人それぞれに捉え方があるでしょうけど、歴史(学)と理系分野・経済学などに比較した場合、未来予測・利便拡張ということへの有用性はかなり低いでしょう。
そういう学問的効果を期待できる分野ではない、と思っています。
重複しますが、一般的にいう「過去から学ぶ」という現代的効果も「無くはない」でしょうね。
ただ、経済的・利便的発想を根幹に据えて場合の価値判断の場合、歴史を知っても、世の中は便利にはならないでしょうね。
一言一句は覚えていませんが、私の知り合いで「歴史学は、現在が抱える問題・課題の原因を過去にさかのぼって追求し、原因の根本の正体を明らかにする学問」というようなことをおっしゃった方がいます。確かに同感します。
また、別の人は「人は如何にして歴史を実感するか。それは文字資料よりも、実物がリアルで強いメッセージ性を持っている。実物を残すということはそういう効果がある。」というようなことをおっしゃった方もいます。確かに同感します。
歴史の役割・有効性の価値に、「好奇心・ルーツ」(趣味の領域も含んだ)もいいでしょう。これも歴史が持つ有用性の一つでしょう。そもそも有用性が一つだと思うことは間違いでしょう。
ただ、(利益経済的な)社会性が乏しい、ということが歴史の価値を低くしているのでしょうね。
> たんなる、考古学者・専門家の自己満足(略)
別に問題はないでしょう。立場の問題だと思います。
個人的に私費を投じてすることなら、他人がトヤカク言うことではないでしょうし、これが公的な費用・時間を投じているなら、社会的有用性を説明し、納得・理解されねばならないでしょうね。
> このような考古学に対して否定的な考えを持っている私ですが、よろしくお願いします
世の中には同じような考えを持っている人は沢山いると思いまよ。
ここでは考古学が槍玉ですけど、どの時代にも共通した「歴史」の抱える問題への問いだと思います。
No.7
- 回答日時:
自分たちのルーツである先祖を誇る為ではないでしょうか?
昔、同じ地に生きた先祖が何らかの技術を用いて作成した物は、その時代に確かに先祖が「存在」したことを示す重要な証拠です。
縄文時代の粗末な土器だから・・・と思われるかもしれませんが、「それと全く同じ時代に○○国では人間が住んでいた証拠が見つかっていない」となればどうでしょうか?
ちなみに縄文土器もピラミッドも歴史的価値・重要度は違えども、同じく重要な遺物だと思いますが質問者様は縄文土器はピラミッドと比べて大して価値が無いから無くても(捨てても)良いと思いますか?
歴史を欲しがっている国は世界中に沢山あります。
しかし、欲しいからと言って作ったり貰える物ではありません。
(昔、捏造した日本人もいましたし、現在も国家的な捏造を続けている国も隣国にありますが・・・)
それに恵まれていると気が付きにくいのかもしれませんね。
No.6
- 回答日時:
困難なテーマですよね。
以下は駄文です。推敲もいい加減ですので、矛盾や言葉足らずが沢山あると思います。
歴史や文化財は疎んじられるのか、無駄とされるのか。もっとも、この意味の無駄とは今の価値観で判断されたことであるので、将来的にも無駄かどうかは次元が違うが、誰にも分からない未来のことを持ち出して、今という社会の価値観に投影する方法も意味はあると思うが、もっと「今」にこだわった歴史の価値を真剣に考える必要がある。
今の私たちが暮らす社会は個人の集合体である。この社会を構成する個々人は、それぞれに顔が違っている如く、個性に溢れ、それぞれが異なっている。この個性は個々人が生れて以来の経験の積み重ねによって意識的・無意識的に形成されたものである。生れて以来の経験の積み重ねとは、個々人の歴史事象に他ならない。人は、経験の積み重ね=記憶の蓄積、によって個性をもった個人として形成・存在しているのである。
様々な個性をもった個人を最小単位とする集合体である社会は、それぞれに異なる個性の共通意識・非共通意識などの最も大枠の要素で総体的まとまりとして認識できる集合体である。
歴史とは、個人の持つ歴史もあるが、広義には社会全体の過去=記憶、出来事=経験をさす。個人の形成・存在と同じように、この社会的記憶が今の社会を形成しているのである。この社会的記憶を具体的に伝えるものが社会的総体としての記録であり、それが文字資料であったり、遺跡であったりする。
個人の記憶=経験はその人自身が直接体験したものであるので、それを証明するものは個人の記憶そのものである。他人がその記憶を共有することは第一次的な直接接触は不可能であるが、2次的・3次的・4次的に記憶を共有することは可能である。2次的とは、本人から直接、口頭で情報を聞くこと。3次的とは本人が文字記録で記憶を残し、それを読みこと。4次的とは第三者が口頭もしくは文字記録で情報を残し、それを取り込むこと。この1~4次(さらにそれ以降)はリアルタイム性(時間的遠近)・物理的接触性(空間的遠近)の度合いによって不確定さが増していくことが通常である。また、遠い経験がのちの多くの事柄を規定付けることがあるので、一概には言えないこともある。また、社会の記憶も基本的には個人の記憶と同じシステムで形成されている。
過去とは何か。今と連続性がある記憶か、非連続=断絶した=忘却した=今(以前の)までの社会的価値観の判断では連続させる必要性がなかった、記憶であるか否かが、これが過去と非過去の違いと考える。過去=過ぎ去ったものではないのである。
過去、すなわち、忘れられた記憶=悲連続の記憶は今にとって全く価値のないものなのだろうか。忘れられた記憶であっても、それに価値を見出さない=無駄をする場合、個人に属する場合、個人を否定することになる。これが社会であれば、個が属する総体の否定、となり、構成員である個人を自己否定することになる。これが良いわけがないだろう。自己反省ならいざしらず、自己否定では。
社会的記憶とは、多くの個人に共通した記憶である。すなわり、公共的記憶である。記憶を伝える文字記録・遺跡などの歴史資料のその公共性を理解せず、経済性・合理性論理を強力な価値判断基準とすることである。記憶の放棄=自己否定である。未来へと影を落とすことになるだろう。
歴史で「今」をどこまで追求できるか。結局、「未来・将来」に先を預けることになってしまった…。
No.5
- 回答日時:
私も素人の立場で歴史に興味を持っている人間の一人です。
現在日本が抱えているさまざまな問題も歴史の中から答えが出ることは多いと思いますよ。また、歴史を知らなければ他国の干渉や印象操作をしようとするマスコミに反論できないでしょう。
天皇制・日の丸・君が代について。
靖国問題。
女性天皇について。
日本国・日本の文化・日本民族のアイデンティティ・愛国心とは?
なぜ、韓国や中国が反日か?
今現在、そして近未来において多くの問題が残されています。
参考URL:http://3.csx.jp/peachy/data/korea/korea.html
No.4
- 回答日時:
こんにちは♪
>たんなる、考古学者・専門家の自己満足のようにしか思えません。
「自己満足」のどこがいけないのですか?それが逆に判りません。
いろいろな対象に対して興味を持った人達が、自己の欲求を満たしつつ、調査・研究をして、いろいろな知識を社会に還元してくれるのは、考古学に限りません。
自分に興味の無いことだからといって、不必要であるという認識を持つことは、世界や社会に対しての想像力の欠如に繋がりますよ。お気を付けあれ!!
No.3
- 回答日時:
>昔を理解することで未来につながる・・・なんてききますがそうでしょうか??
まぁ色んな解釈があると思うんですが、過去に生きた人の証がそこにあり、それがどのように作られ、どのように使われていたのか?
その疑問こそが考古学の根源でしょう。
そのルーツを辿っていけば、必然的にどんどん古い時代を探ることになります。
そして、それらは、今後も発掘されるであろう新たな発見に対して、重要な手がかりとなる場合もあります。
その行為自体が有益か無益かと問われれば、ayadai2005さんのように無益と思う人の方が圧倒的に多いでしょうけどね(^_^;)
しかし、昔の人の生活の智恵や伝統技法が、現在もなお最前線の現場で活躍している物は多々あります。
五重塔で用いられた建築技術が、六本木ヒルズの耐震構造に活かされているなんてのは有名ですね。
こういった物があらゆる分野での技術革新の要になることもあります。
ayadai2005さんの身の回りでも、探せばこういった物が溢れているはずですよ。
「温故知新」という言葉が、最も理解しやすい事例なんじゃないですかね?
この回答へのお礼
お礼日時:2005/11/12 23:25
回答ありがとうございます。
昔の人の生活や伝統技法が最前線の現場で活躍している・・・なるほどと思いました。
わたしは今心理学の分野から『人がモノを残そうとする思想』を研究しています。
お時間ありましたら、またご指導お願いします
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