10秒目をつむったら…

これはソ連が欠席していたので採択したのですか?それとも拒否権を行使したからのですか?大学入試のレベルで教えてください。

A 回答 (1件)

国連加盟国に対して法的拘束力のある決定を行う権限があるのは安全保障理事会だけです。

しかし、よく知られているように、安保理の常任理事国には拒否権(正確には「同意投票権」)が与えられているため、常任理事国のうち1カ国でも反対すれば安保理は何の決定も行えません。

冷戦時代は米ソの対立が深刻であり、米国の提案にはソ連が反対し、ソ連の提案には米国が反対するという状態で、国際社会が一致して行動すべき肝心な時に安保理が機能麻痺に陥ることもしばしばでした。

このような閉塞状況を突破するために考え出されたのが国連総会における「平和のための結集」決議だったのです。安保理が麻痺しているなら、安保理に代わって総会が決議をして紛争を解決しよう、というわけです。
しかし、総会には法的拘束力のある決定を行う権限はありません。単に、多くの国の一致した意見を明らかにして紛争当事国に道義的圧力を加えることしかできません。「平和のための結集」は、威勢の良い名前とは裏腹に、全く実効性のない単なる「アピール」に過ぎないのです。
実効性のない決議を乱発すれば総会の権威が失われ、ひいては国連の存在意義が問われます。結局、「平和のための結集」は問題の解決にはならず、ウヤムヤのうちに下火になりました。

国連安保理が機能を回復するのは、1980年代の冷戦終結(ソ連圏の崩壊)以後となります。
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