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大学の講義の中で、粉末X線回折装置で結晶の面指数を特定できる・・・というような内容の話を聞いた(気がする)のですが、これは正しいのですか?
あまり解析に詳しくないのですが、私の考えでは、結晶を粉末にしてしまったら、析しても結晶の元々の面は分からない気がします。
上の事が、正しいのか?また、正しいならなぜなのか教えてください。

A 回答 (5件)

X線回折はX線の波長、入射角、格子面の間隔などとの間である条件が満たされると起こる回折現象を利用しています。

(Braggの法則)。
粉末にしても、単位格子面までばらばらになるわけじゃないです。たとえば、立方晶系だと、面間隔dと面指数(ミラー指数)(hkl)の関係は
d=a/(h^2+k^2;l^2)^(1/2)の関係があります。aは単位格子の一辺の長さです。7つの結晶系ごとに、そうした関係式があります。

たとえば、結晶のある面が選択的に成長しているとかいった情報も得られます。
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「結晶の面指数」というのは何を指しているのでしょうか?


ある単結晶のどの面が外に出ているか,というような情報は,当たり前ですが粉末解析ではどうしようもありません.
回折ピークがどの面からのものか,というのなら,解析できる場合はあるでしょう.回折パターン以外の情報が皆無だと難しいとは思いますが.
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正しいです。


鏡に光を当てると、ある角度でのぞいたときに、まぶしい角度がありますね。
この角度の反射強度を測定していきます。粉末であれ、結晶としては、非常に大きな物(分子何個あるでしょうか)ですので、結晶方向がそろっていれば、大きな強度が得られます。
ピークがでないのは、非晶質の物質です。またセルに詰め損なうと、きれいな値がでないことがあります。
計算式は、教科書を参考にしてください。
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面指数を特定できるは正しいか:これは原理的には正しいと言えます.しかし実際に可能かどうかというと対称性の高い立方晶,正方晶,六方晶程度でしたら大体可能で正しいといえます.しかし対称性が低くなると実際上大変困難になります.


粉末にしたら分からなくなるのではないか:これは問題ありません.粉末は通常せいぜい1ミクロン位のサイズですが,他方単位胞の大きさはオングストームサイズですから,まだまだ十分大で結晶といえるだからです.
所で貴方は本当に大学生ですか.この程度は大学の講義ではなく,高校の授業程度です.勉学に励まれることを切望します.
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X線回折の授業は多分、普通の高校では習わないと思いますし、私なんぞは大学院で初めて知った内容なので、ご心配なく勉学に励んでください(笑)


ところで、質問の趣旨がはっきりしないのですが、
「試料を粉末にしてしまったら、元の試料のどの面がどちらに向いているかは分からないのじゃないか?」という意味なら、その通りです。粉末X線回折という測定は、試料の格子面の向きを調べることは出来ません。試料の中に、どういう間隔の格子面が含まれており、その回折強度比がどれくらいかを調べて、未知物質の同定、おおよその組成、結晶性の具合、配向性などを調べるためのものです。
格子面の向きまで調べるには、1個の単結晶試料を使い、粉末X線回折とは少し違った手法の単結晶X線回折法が必要となります。
あるいは、「試料を粉末にしてしまったら元の試料の構造が壊れてしまって、解析できなくなるのではないか?」という質問でしたら、通常は構造が壊れるほどまで細かく粉砕せずに測定するから大丈夫です、が答えです。乳鉢でゴリゴリと試料を粉砕する程度では、せいぜい数十ミクロン程度の小ささの結晶粒にしかならず、通常の丈夫な結晶では結晶粒内部の構造は元の状態を保っています。
ただ、中には繊細な物質もあり、粉砕中に空気や湿気と反応して別の化合物になったり、一部の元素が抜けてしまって組成が変わったり、粉砕の影響で欠陥が多く出来て元の構造から少し変わってしまうようなものも有り、注意が必要な場合も有ります。
また、既に知られている物質ならたいていデータベースに含まれていますので、回折ピークのパターンを比較することで対称性が悪い構造でも面指数決定はそんなに難しく有りません。今は、そういう定性分析ソフトが装置の制御コンピューターに含まれています。
じゃあ、なぜこんな面倒なことをするのか?通常の粉末X線回折法は、実は試料ホルダー面に対して垂直方向に向いた格子面だけしか測定していないからです。従って、粉末化せずに測定をすると、偶然測定可能な方向を向いた数少ない格子面からの強い回折ピークが得られるだけになってしまいます。ところが、試料の構造を分析するには、対象試料の結晶面を可能な限り多く測定する必要が有ります。また、我々のような材料研究屋の場合には、得られた測定結果を、既に調べられている膨大な数のX線回折結果をまとめたデータベースと見比べて分析します。この場合には、データベースには粉末状の試料結晶がその向きを完全にランダムに向けている(無配向)の場合の、回折ピーク位置と強度比が記録されているので、未知の試料の同定をするには同じ条件で測定する必要が有るからです。
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