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現在検討中のマンションがあるのですが、モデルルームにて販売員の方に重量衝撃音の等級について質問したところ、LHはマンションの遮音とは関係のないものであるし、等級は実際に計測しなければ明言できない、という説明を受けました。
そこで、目標値をたずねてみたのですが、そちらも答えられないと言われてしまいました。

帰宅後、ネットにて情報を探し、遮音等級が明言できないことについては理解しましたが、LHの目標値については販売員を通じて設計者に問合せることができるようでしたが、それはあまり一般的なことではなく、購入を検討している段階では問合せてもらえないことなのでしょうか?
また、モデルルームには必ず設計図が置いてあるはずですが、素人がこの設計図からLHの目標値を知る事はできるのでしょうか?

申込み期限が迫っており、迷っています。
どうかご回答よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

#3です。



>「遮音性能基準と設計指針」という本を探してみようと思います。

先ずお詫びです。手元にあるのがこの資料だけだったので紹介してしまったのですが、この本は設計者用の専門書で、素人が読むのは難解だと思います。

一般人向けの資料を別途探してみました。
床面積と床厚から遮音等級の目安を知るだけでしたら、この本の内容を抜粋して一般人にもわかりやすく書かれた本がありましたので、購入されるのでしたらこちらの方がよいです。(あまり詳細なことは書いていないですが、必要なことはだいたい書いてあります)。
こちらは大きな本屋ならわりと置いてあります。

平野 滋 著 「わかりやすいマンションの防音設計」
2,940円 2001年04月 出版社 オーム社
ISBN 4-274-10272-6

ネットで販売しているアマゾンだとすぐ手にはいるようです(在庫僅かなようですが)。


>ボイドスラブですとまた違ってくるということですが、普通のコンクリートスラブよりも、ボイドスラブの方が遮音性能が劣るのでしょうか? 後学のために教えていただけたら、うれしく思います。

ボイドスラブは中に空間を持つコンクリートです。
そのため、床の厚さは見かけ上厚くなります。
だから床の厚さで判断するとかなり厚いものが多く(250mm以上のものが多い)、厚さだけから判断するとかなり遮音性がよいように誤解を生じてしまいます。

遮音性能には壁や床の重さ(密度と厚さ)が重要なパラメータです。空隙があるということはその分だけ軽いので同じ厚さだとボイドスラブのほうが遮音性能が劣ることになります。だからボイドスラブでは普通のスラブの相当する厚さに換算して検討する必要があります。

また一般に2重床といわれるコンクリートの上に別な仕上げ床を造るものでは、遮音性能が低下下という報告が数多くなされています(基本的に2重床はコンクリート直床より遮音性能が低い)。
これはコンクリートと仕上げ床の間の空間で音が増幅するためと言われています(太鼓になるともいいます)。
同じように一部のボイドスラブでは中にある空間で音が増幅されて遮音性が低下することがあるらしいです。
なお、遮音性を謳っている2重床では、太鼓になるのを防ぐ対策を取った製品であることが多いです。

ちなみにコンクリートスラブ厚200mmなら、ボイドスラブになっている可能性は低いので、100m2弱のマンションですとだいたい、柱スパン(柱と柱の間隔)7mぐらいと思われますので、スパン間に小梁がないとL-60程度、スパン間に小梁が1本入っているものでしたらL-50程度、小梁が均等に平行して2本あるものでもL-50、十字に小梁が入っているものだとL-45程度になります。
これは設計目標値ですので実際の性能は1ランク下の性能であることが多いです。

仕様からいうと#2さんが書かれているような一般的に目標とされている仕様に思えます(建築学会推奨値に近い仕様で、現在では標準的な仕様ですが、遮音性がよいとして謳われている物を見ると、このクラスの仕様であることが多いです)。

またLL値は表示されているようですが、一般によいLL値を得るには高いLH値が必要ですので、LL値がかなり高ければ、それなりにLH値も高くなっていると思います。

ちなみにLL,LHの後の数値はJISで定められた方法で音を発生させたときにで聞こえる音の大きさを示しており、重量衝撃音については、JISで定めた方法で試験をすると仕上げ材が破壊されることがあるので、試験を行うことはまれです。


>これを設計について知識のない者が見て、梁寸法やスラブ構造を理解できるものなのでしょうか?

耐震偽造問題の関係上、偏に隠すと心配する人が多いので、構造図面の開示や構造の説明などを行っている業者が多いようです。

カンタンに見方を説明しておきます。
構造図面(平面図)を見るとおそらく柱ならC、大梁ならG、小梁ならB、コンクリートスラブならS等といった記号で構造材の種別を示し、そのあとに番号を示す数字が図面上に記入してあります。この図面からは梁や柱の位置や間隔がわかります。

これとは別の頁にそれら構造材の断面と配筋状況を示した図面(断面リスト)があります。
遮音性には鉄筋はほとんど関係ないので、自分の部屋の上階の部屋に該当する部分の記号を見付けて(主にチェックするのは床)、断面のリストで床の厚さがチェックできます。

天井高さは生活に密着したものですから、係員に聞けば答えてくれると思います。
だいたい必要なデータはそれで得られると思います。

No.2さんの紹介しているソフトに書かれている図面等を印刷して持って行って、事前に調べる項目をリストアップして、書き写すと、データに抜けがなく調べられると思います。

ついでに
>戸境壁の構造やコンクリートかぶり厚については

戸境壁は鉄筋コンクリートだけで150mmぐらい欲しいところです。ボードが貼ってあるような仕様ですと太鼓になり遮音性能が落ちることもあります。

コンクリートのかぶり厚さは屋外に面したところは40mm、そうでないところは30mmはあるはずです。

この回答への補足

再度のレス、ありがとうございます。

ご紹介いただいた「わかりやすいマンションの防音設計」を購入しました。建築やその音の問題について知識がない者でも、理解しやすい本でした。
また、No.4さんの設計図書の見方の説明もとてもわかりやすく勉強になりました。ありがとうございました。

モデルルームにて、設計図書から小梁などの位置などをメモして、No.2さんの紹介しているソフトで計算してみたところ、LH-50でした。設計図書でも、小梁が均等に平行して2本入っているようでしたので、設計上ではL-50だと思われます。ですので、LHに関しては今の一般的性能が目標のようです。

住戸同士の音に関しては、あとはご近所さんになる方がどういった方であるかによって変わる、というのが結論かなと思っています。

補足日時:2006/05/17 00:02
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この回答へのお礼

構造図のチェック項目等、とても丁寧なご回答ありがとうございました。

住宅を購入するにあたって、金額や立地や間取りに気をとられがちですが、設計図書を見ることもチェックすべき大切なポイントだとあらためて実感しました。

お礼日時:2006/05/21 22:33

重量衝撃音(LH)の表示はあまりされませんね。


LHは構造で決まってしまうため完成後の物件に対して対策を取ることはほとんど不可能なのと、計算誤差が大きいので。表示してしまうとクレームになった場合金銭での解決以外の対応できないので。
しかし上階の住民の足音などに対しては一番必要な遮音性能です。

分譲マンションなら最近は遮音性能が求められている関係上、設計者はある程度当たっていると思います(誤差が大きいので実際は実験して確認してみないと確実ではないと思いますが。なお、マンションの場合同じ業者の物件は部屋割り・仕様がどこも同じなので社内仕様として基準化しているので、個別物件には当たっていないこともある)。

ちょっと高く(定価8000円)図書館などにも置いてあることがまれなのですが、日本建築学会の「遮音性能基準と設計指針」という本が出ています。これには多くの事例が出ていますので、うまく仕様が似ているものが載っていれば、この本と照らし合わせることにより概算を求めることはできます(うまく似たものがあれば計算など不要です)
また普通コンクリートについてはスラブ面積とスラブ厚から、材質(密度)と床厚などからおおざっぱに推定する方法も書いてあります(ボイドスラブだと難しくなりますが)。

また、LHとは表示方法が異なりますが、品確法にある住宅性能表示制度に遮音等級も定められているので、それで検討する方法も1つの手です。
これについてはいろいろ書物が出ていますので、読んでみてはいかがでしょうか?
なお、残念ながら遮音性能はオプション扱いなので、住宅性能表示制度の適用を受けている物件でも、遮音性能の表示をしていることはまれです。

目安としてはコンクリートだけの厚さ200mm以上が推奨値に近い仕様です。中に空間のあるボイドスラブですと別途検討が必要ですが。

この回答への補足

丁寧なご回答、ありがとうございます。
早速、「遮音性能基準と設計指針」という本を探してみようと思います。

>LHは構造で決まってしまうため完成後の物件に対して対策を取る
>ことはほとんど不可能なのと、計算誤差が大きいので。
>表示してしまうとクレームになった場合金銭での解決以外の
>対応できないので。

販売員の方はどうやらその部分を憂慮されているようで、情報開示を拒まれてしまいました。
私達がLHにこだわっているのは、入居中の賃貸マンションで、上階のお宅のお子さんの足音に悩んでいるからなのです。分譲住宅は、賃貸よりもしっかりと出来ているのではと思うのですが、やはり高い買い物ですから、少しでも安心できる情報が欲しいのです。

パンフレットによると、床のコンクリートスラブ厚は約20cmとなっているので、とりあえずは推奨値に近いようです。
ボイドスラブですとまた違ってくるということですが、普通のコンクリートスラブよりも、ボイドスラブの方が遮音性能が劣るのでしょうか? 後学のために教えていただけたら、うれしく思います。

補足日時:2006/05/10 19:45
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この回答へのお礼

お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。
「教えて!goo」のシステムがいまひとつわかっていなくて、質問の締め切りをしないとお礼が書けないと思い、お礼のつもりで補足を書いていました。

紹介していただいた本は、とても参考になりました。
また、2度も丁寧なご回答いただき、とてもうれしく思っています。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2006/05/21 22:27

マンションの遮音に従事している者です。


(先日購入もしました)
LH性能を確保するのは難しいところもあります。
躯体の性能(コンクリートスラブの厚み、梁寸法)、床構造、天井で決まってきます。その他居室空間の影響もあります。一般的には設計値、目標値はあるはずで、販売は知らずとも建築側は知っているはずで、聞けば教えてくれます。教えるのが当たり前だと思います。
スラブ厚、床構造、天井はチラシ、パンフ。
梁寸法、スラブ構造は図面から求めるしかないでしょう。
地域にもよると思いますが、首都圏大手デベではLH性能はLH55程度の目標値であると思われます。設計値がLH50。大手デベ・大手ゼネコンであればある程度の対策はしております。
また、二流三流でも躯体性能が悪くなければ遮音性能は悪くありません。
設計値はあれど、それを確保するのは非常に難しく、性能の出ないところもあるようです。
いい契約が出来るといいですね。

参考URL:http://www.ngy.hi-tech.ac.jp/labo/hashimoto/inde …

この回答への補足

丁寧なご回答、ありがとうございます。
マンション購入されたとのことで、私達も後に続ければ…と思っています。

構造に関わる部分に関して、いくつか質問をしたところ、戸境壁の構造やコンクリートかぶり厚については、設計担当者からの回答待ちの状態ですが、LH目標値(設計値)については、販売員の段階でシャットアウトされてしまい、設計担当者への問合せもしていただけませんでした。

パンフレットには遮音に関わる部分として

・スラブ厚(20cm)
・床構造(二重床ではない)
・天井構造(二重天井)

についての記載はありました。

モデルルームに置いてある設計図書については、一度も閲覧したことがないのですが、これを設計について知識のない者が見て、梁寸法やスラブ構造を理解できるものなのでしょうか?
可能な様であれば、設計図書を閲覧してから、参考URLにて紹介していただいたソフト等で、目標値を探ってみます。

補足日時:2006/05/10 19:10
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この回答へのお礼

お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。
「教えて!goo」のシステムがいまひとつわかっていなくて、質問の締め切りをしないとお礼が書けないと思い、お礼のつもりで補足を書いていました。

参考URLのソフトが大変役に立ちました。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2006/05/21 22:24

マンションでは、予め重量衝撃音の等級を計算によってチェックするのが普通です。

重量衝撃音は、基本的に床コンクリート厚さ、居室の広さ、小梁の有無で決まります。床仕上げの方法によってはほんの少し差がでますが重量衝撃音にはほとんど影響しません。カーペットなど仕上げの違いは軽量衝撃音というべつな範疇の等級で評価します。

さて、販売員が教えてくれないとのことですが、知らないはずはないのです。床遮音性能はマンションのもっとも重要な性能の1つで、住宅融資の条件に挙げられてもいます。住宅金融公庫や、融資ではありませんが住宅性能表示でも該当項目が見つかるはずです。

もし、床遮音性能が規定を満足していなかった場合、なにが問題になるかというと,,,住人の快不快というより、購入時にちゃんと融資が受けられるか、または転売時に性能表示が無く、悪条件になるかもしれません。

重ねて言いますが、遮音等級は計算や表で事前に確認しています。精密な値は実測でしか求まらないのは確かですが、かといって実測値の表示は求められていないのです。また、マンションの遮音性能は床、壁のほか、サッシュ、玄関ドアなどに影響されます。こうした部品はそれぞれ部品としての遮音等級がついています。床(天井)、壁はモチロン遮音性能を決める大きな因子ですよ。そしてLH(重量衝撃音)はそのもっとも代表的な指標です。

なんにせよ、販売時に性能表を開示しない営業はかなり悪質ですね。ほかの大手デベロッパーのギャラリーをのぞいてみてください。遮音性能が表示されていないところはありませんよ。のぞめば図面一式みせてくれるはずです。。

この回答への補足

丁寧なご回答、ありがとうございます。

まず、パンフレットには遮音に関わる部分としては

・床・戸境壁の構造と厚さ
・フローリング材のLL等級
・サッシのT等級

についての記載はありました。

住宅性能表示については、設計住宅性能評価は取得済みで、住宅性能表示基準一覧表と共に、該当物件の各項目の数字が記載されていましたが、音環境に関することの項目は、選択項目のため評価申請をしていないということで、記載されていません。

また、戸境壁の構造やコンクリートかぶり厚について質問したところ、わからないので、設計担当者へ問合せておきますということでしたが、この問い合わせが一週間かかるようなのです。一週間かかってしまうということについても、その時点では説明はなく、3日後の訪問時に別の販売員から聞かされて知りました。
販売員の方については、私達も不信感を抱いておりますが、販売員との相性がいまひとつであっても、物件自体がよいものであれば購入はしたいと考えているのですが、質問にきちんと答えていただけないと、まともには売れない物件なのか?と、こちらも勘繰ってしまいますね。

販売員を通じて、設計担当者へLH目標値の問合せはできそうもないので、設計図などからLHのだいたいの目標値を自分で知ることのできる方法を探してみるつもりです。

補足日時:2006/05/10 18:32
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この回答へのお礼

お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。
「教えて!goo」のシステムがいまひとつわかっていなくて、質問の締め切りをしないとお礼が書けないと思い、お礼のつもりで補足を書いていました。

大変参考になりました。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2006/05/21 22:22

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