ミクロ経済の問題でわからないところがあるので教えてください。
効用関数U=20x^1/2+yが与えられていて、Px,Pyは共に1で、所得水準mは150です。このときの最適な消費量が求められません。
それぞれを偏微分してMUx=10x^-1/2,MUy=1、
これを10x^-1/2=Px/pyと置くところまでは求めたのですが、この先の計算の仕方と最適な消費量yの求め方がわかりません。
指数の計算もあまり自信がないので、そこについても詳しく教えていただけるとありがたいです。
加えて、m>100Py^2/Pxと置いたときの需要関数の求め方も教えていただけるとありがたいです。
どなたかご教授ください。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
問題ですが、財xとyがあって、
効用関数 U=20x^1/2+y
予算制約は m=xPx+yPy
所得水準は m=150
財の価格は Px=1 , Py=1
よって、 150=x+y
もちろん、 x,y,Px,Py >= 0
ですね。
一つ確認しますが、質問者さんは「ラグランジュ乗数法」について習った、ラグランジュ乗数法を利用して問題を解け!という課題でしょうか?
それとも、質問内容を読むと、最適点ではxとyとの限界効用比率が価格比率と等しくなる
10x^-1/2=Px/Py
を利用して解く!ということでしょうか?
いずれにせよ、いくつかのやり方で解けました。
-----------------------------------
1 最適点ではxとyとの限界効用比率が価格比率と等しくなる
10x^-1/2=Px/Py
Px=1 , Py=1 だから、
10x^-1/2=1
x^-1/2=1/10
1/x^1/2=1/10
分母同士を比較して、
x^1/2=10
よって、x=… あとは自分で解けるでしょう。
xが分かれば、150=x+y でyは簡単です。
ちなみにここで利用した指数の計算公式は
x^-a=1/x^a です。
------------------------------------
2 ラグランジュ乗数法。様々な経済問題での一般的な解き方。
予算制約 x+y=150 の下で、効用関数 U=20x^1/2+y の最大化を図るので、
L=U+λ(x+y-150)
と置いて、Lをx,y,λでそれぞれ偏微分して=0と置くと、
δL/δx=10x^-1/2 + λ=0
δL/δy=1 + λ=0
δL/δλ=x+y-150=0
この第2式から、λ=-1
第1式に代入して、
10x^-1/2 -1=0
10x^-1/2 =1
これで、解法1と同じところにたどりつきました。
------------------------------------
3 私の解法
問題文を見たときに、まず私が解いたやり方。
150=x+y から、xを1単位増やしたときに、必ずyは1単位減ることになります。
yの効用関数 U=y
yの限界効用一定です。
xの効用関数 U=20x^1
限界効用逓減します。
○ xが小さいところでは、
xを1単位増やすと、効用が大きく増えます。その分、yを1単位減らさなきゃイケマセン。yの効用は1減りますが、
xの効用増加分 > yの効用減少分 =1
だから、xを増やしましょう。
○ xが大きいところでは、
xを1単位増やすと、効用が小さく増えます。その分、yを1単位減らさなきゃイケマセン。yの効用は1減ります、
xの効用増加分 < yの効用減少分 =1
だから、xを増やしちゃダメです。むしろ減らしましょう。
● 結局最適なxの水準では、
xの効用増加分 = yの効用減少分 =1
数式で書くと、
U=20x^1/2 をxで微分して =1と置くと、
ΔU/Δx=20x^-1/2 =1
後は解法1と同じになります。
-------------------------------
需要関数?それは、また今から考えてみます。
丁寧な説明ありがとうございます。
ラグランジェはまだ習っていませんが、それも教えていただきありがとうございます。
きちんと注釈をつけていれば余分な手間を掛けさせることもありませんでしたな。
マイナスの指数の計算をすっかり忘れていました。
そうすればよかったんですね。
そのあとも両辺を自乗したら分数も払えました。
問題も無事解けました。ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
効用関数を最大化するのですが、
U = 20 x^(1/2) + y
は x や y が大きくなるにしたがって大きくなります。途中で最大値が得られ、後は小さくなる、ということはありません。
したがって、最大化されているときには、
Px x + Py y = m
が成り立っていなければなりません。もし成り立っていなければ、x や y の消費量を増やすことが出来、効用も大きくできます。
ここから、
y = m/Py - Px/Py x
が成り立ちますので、これを効用関数に代入すれば
U = 20 x^(1/2) + m/Py - Px/Py x
が得られます。z = x^(1/2) とおけば
U = 20 z + m/Py - Px/Py z^2
という z の二次関数になりますから、U を最大化する z の値は
2 Px/Py z = 20
z = 10 Py/Px
となります。したがって、
x = 100 (Py/Px)^2
を得ることが出来ます。
更にこの時、
y = m/Py - Px/Py * 100(Py/Px)^2
= m/Py - 100(Py/Px)
を得ることが出来ます。
#1~4の方が解法1.や解法2.で出した物を別の方法で導出しただけです。当然の如く、同じ結果が得られます。
しかし、y<0 は不可能ですので、
m/Py < 100(Py/Px)のとき (x, y)=(m/Px, 0)、
m/Py ≧ 100(Py/Px)のとき (x, y)=(100(Py/Px)^2, m/Py - 100(Py/Px))
が正解となります。
因みにこういった、y=0 の様な解を端点解(コーナー解)といいまして、問題が複雑化しやすいのであまり好まれませんね。
> m>100Py^2/Pxと置いたときの需要関数の求め方
m > 100Py^2/Px のとき、m/Py ≧ 100(Py/Px) ですから、
x = 100(Py/Px)^2
となります。このように、消費量を価格(と所得)の関数として表した物を需要関数といいます。
なぜ所得に影響を受けないかといえば、m > 100Py^2/Px のとき MUx/Px = MUy/Py なので、MUy/Py は一定でですが、MUx/Px は x が大きくなれば小さくなるので、x への支出増やすよりも y への支出を増やした方が効用が大きくなるからです。
No.4
- 回答日時:
解法1 で解くとすると、
まず、
10x^-1/2=Px/Py
これを変形させていけば、
x^-1/2 =Px/10Py
1/x^1/2 =Px/10Py
分母・分子をひっくり返して
x^1/2 =10Py/Px
両辺2乗すれば、
x =100Py^2/Px^2
おお、解けました。めでたしめでたし。
No.3
- 回答日時:
No.1です。
ああ、分かった、分かった!この問題、解いていて、ちょっと気になった(設問が現実離れしてる)と思ったのは。
No.2の回答のように、
xの最適消費量はPxとPyのみによって決まる点です。mの影響を受けません。
数式計算すればそれが答だけれど、それは「非現実的」な話ですよね?
特にmがすごく小さい(所得が低い)と、x = 100Py^2/Px^2
という量の消費ができないはずなのに。
そこで、
x = 100Py^2/Px^2
の時、財xに対して支払う金額は、
xPx = 100Py^2/Px^2 ×Px
= 100Py^2/Px
少なくとも
m > 100Py^2/Px
となるだけのmは確保されていますよ。
現実にありえる話ですよ、という点で、条件を置いたんです。
-------------------------------------
m > 100Py^2/Px
があっても無くても、数学上の回答は同じ(No.2)ですが、この条件があるおかげで、「現実離れはしていない」設問ですよ、と言いたいのでしょう。
-------------------------------------
あるいは純粋数学的に考えると、もし、
m < 100Py^2/Px
なら、
xPx + yPy -m =0
を満たすためには、
y<0
になってしまう。それでは「現実的な消費理論の設問」にならないから、ということでしょう。
何度も丁寧に対応していただきありがとうございます。
ひとつ気になるのですが、ラグランジュ乗数法を用いないで需要関数を求めるにはどうすればいいのでしょうか?例えばno.1の解法1のようなやり方だとすると。
何度も質問して申し訳ありません。
No.2
- 回答日時:
No.1です。
続いて、需要関数、と見たところで、m>100Py^2/Px
この式がどこから出てきたのか、どういう意味なのか、ちょっと分からないんで、補足してください。
一応、一般的に「需要関数」ということで、
Px,Py,mが与えられたとき、xがどう決まるかというものでしょうか?
x=f(Px,Py,m)
の式を求める、ということでしょうか?
ちなみにxが決まれば、yは簡単に求まりますね。
----------------------------
一番、一般的なやり方で前回答の「解法2」をもとにすると、
L=U+λ(xPx+yPy-m)
と置いて、Lをx,y,λでそれぞれ偏微分して=0と置くと、
δL/δx=10x^-1/2 + Pxλ=0
δL/δy=1 + Pyλ=0
δL/δλ=xPx+yPy-m=0
第2式から、λ=-1/Py
第1式に代入して、
10x^-1/2 + Px(-1/Py) =0
10x^-1/2 - Px/Py =0
x^-1/2 =Px/10Py
1/x^1/2 =Px/10Py
両辺、分子・分母をひっくり返して、
x^1/2 =10Py/Px
両辺、2乗すると、
x = 100Py^2/Px^2
一応、私はこういう結果が出ました。
問題趣旨に適っているとうれしいんですが。
というより、質問文にある、
m>100Py^2/Px
と非常によく似た数式になったわけで、おそらく正解にかすってると思います。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
その四季が出てきた理由は需要関数XD,YDをそれぞれ求めよ。と書かれてあり、その際の条件としてm>100Py^2/Pxとすると書かれていたんです。
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