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第一次世界大戦後、ドイツではハイパーインフレーションが起こったと聞きました。
そのため、レンテンマルクを発行し、1兆マルクと1レンテンマルクを交換すること(デノミネーション)でインフレの解消を図った、というところまでは調べられました。

しかし、なぜそのようにすることでインフレがおさえられるのか、その部分がいまひとつピンときません。
そのあたりの理由をできるだけかみくだいて、もしよろしければ例なども挙げて説明してくださると助かります。

勉強不足の素人の質問で大変恐縮ですが、回答をよろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

まず、ハイパーインフレの説明を先に行ないます。


第一次大戦後のドイツにおけるハイパーインフレは、大工業地帯ルール地方をフランスが占領し(賠償金支払が滞ったための差し押さえみたいなもの)、ドイツ政府が大規模なゼネストで対抗したことに端を発します。この対立は2年半続きました。
総力戦に敗北した、消耗し切った状況で、大工業地帯の生産がなくなったため、激しい物不足になり、加えて政府がゼネストに参加した全労働者へ給与を支払い続けたせいで、通過供給が過剰になりました。ここからインフレが始まります。
政府は混乱状態で治安維持さえままならず、経済政策など行なう余裕がありません。明日にでも内戦が始まり、商売ができなくなるかもしれないのです。物を売る側は、少しでも高く金に換えようとします。パンの値段が8ヶ月で9億倍になる異常な暴走は、社会不安が背景にあったからでしょう。
シュトレーゼマンは戦勝国との関係改善により国民の不安を弱め、高度成長状態のアメリカ資本を招き入れて物不足を解消しようとしました。レンテンマルクの発行には、売る側が物の値を吊り上げにくくする効果が大きかったと思います。実際にインフレを鎮めたのは、アメリカ資本のおかげでしょう。
付け加えると、一時的に立ち直ったドイツ経済ですが、世界恐慌によりアメリカ資本が撤退すると、さらにひどい混乱状態となりました。
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この回答へのお礼

とても詳しく教えていただき、厚く感謝いたします。
実際にインフレを鎮めたのはアメリカ資本とのことで、そこの部分はよくわかりました。
加えて、デノミネーションの効果についてもお答えいただけないでしょうか?当時のドイツに関してでもけっこうですし、一般的に語っていただいてももちろんけっこうです。
よろしくお願いいたします。

お礼日時:2006/06/22 10:57

一般論に近くなりますが、デノミについて。


物の値段を決めるのは売り手ですが、複数の売り手が競争していれば、法外な値上げは遠慮されます。インフレーション状態では、「他の商品の値も上がっている」との認識により、値上げへの遠慮が薄れていますので、インフレ以前の常識的なバランス感覚を、売り手が取り戻すきっかけとして、デノミは有効です。
レンテンマルクで例えれば、1兆マルクの品を毎日50億ずつ値上げするのに躊躇しなかった人でも、1レンテンマルクの品を1.1レンテンマルクへ値上げするのは、1ヶ月たってもやりにくいでしょう。その結果、「他の商品の値が上がっていない」との認識が、値上げへのブレーキとして働きます。
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この回答へのお礼

丁寧な解説でとてもわかりやすく、大変参考になりました。困っていたので非常に助かりました。
ありがとうございました!

お礼日時:2006/06/22 20:40

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