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土地を20年以上占有していると、取得時効で占有者が所有することが認めらるようですが、本来の所有者は土地を失うことになり、占有者に対し不法行為で損害賠償は求められないのでしょうか。

A 回答 (4件)

取得時効が成立する場合、「不法行為」が成立しません。



確かに、時効取得者は、時効取得するまで20年以上土地を不法占有していたはずです。

しかし、取得時効の効果は、占有開始時にさかのぼって生じる(民法144条「時効の効力は、その起算日にさかのぼる」)ことになっています。これによって、時効成立までの間20年間不法占有も、遡って合法な占有であったということになります。

また、時効成立によって土地の所有権を失ったということに対する損害賠償請求も困難でしょう。なぜなら、取得時効の権利を行使することは、法律上認められたものであり、違法性のある「不法行為」ではないからです。不法行為がなければ、損害賠償請求することはできません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。起算日にさかのぼることで、不法行為ではなくなることは、なるほど理解できました。

お礼日時:2006/10/22 21:01

物権と債権との違いから、時効取得が認められる状況でも、旧所有物を旧所有者がどのように管理・利用等していたかという状況如何によっては、所有権の変動によって旧所有者の利用状況等が変わる可能性があるため、債権法上違法性が認められる可能性はあります(物権としての所有権の侵害が認められなくても旧所有物の利用に係る法的利益の侵害が認められる余地は否めません)。

たとえば、宗教的意義を有する地であれば自由な礼拝等ができなくなることが問題になります。
但し、このような状況は取得時効がそもそも成立するかの段階で問題とされるべきものであり、また、違法性が認められても損害の算定はややこしい(ゼロとも認定できる)かと思われます。
法的措置を取れないか検討されるときには、結局個別に弁護士にでも相談されたほうが適切な事案ではないでしょうか?
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時効中断があっても、真の所有者を排除して所有の意思をもって平穏かつ公然と他人物を占有した者は中断時から20年経過したら取得時効は成立します(民法162条1項)。



不法行為による損害賠償請求権を行使できる時間的制限としての除斥期間は20年(724条前段)ですが、通常土地を奪われた状態は取得時効成立の時点(上記の占有開始から20年経過時)まで確定しないため、取得時効成立時点から起算してさらに20年(724条前段の除斥期間としての20年間)経過しなければ損害賠償請求権は消滅したといいきれないでしょう。そうすると、起算時がずれていると考えることが可能ならば、不法行為による損害賠償請求権は占有開始時から最大で40年経過していない限り消滅が認められないため行使する余地が残ることになります。

また、土地を奪われたと確定的にいえるのが20年後の取得時効成立時でありそのときからもう20年の除斥期間を経過、その後で、自分の所有地を奪われたことを知ったとした場合でも、所有地を奪われたことを知ったことによる精神的損害(慰謝料)は事情を知ったことから消滅時効を起算すればよいと考える余地も理論的にはあります。先祖伝来の宗教的意義を有する地や一族発祥の地でもないかぎり、実際的には考えにくく、請求可能な額も知れていているかもしれませんが。

何が具体的な相談をされるおつもりだったのでしょうか?具体的事件についてのご相談であれば、別質問を立ち上げられて可能な限り詳細な事情説明をされることをお勧めします。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

お礼日時:2006/10/22 20:58

法律の勉強をしている者です。



まず、前提として土地を20年以上占有していても取得時効が成立するとは限りません(例:時効の中断があるので)
取得時効が成立した場合には損害賠償は求めることはできません。
もしできたら何のために時効を認めたのか、意味がなくなってしまいます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。参考になりました。

お礼日時:2006/10/22 08:35

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