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遺跡から発掘される土器を見るとき
どこに注目すれば文明の発展状況を知る手がかりになるでしょうか?
例えば薄くて固い土器を作るのには高度な技術が必要とされるのでしょうか?
また幾何学的な文様が見られるときは合理的な社会システムが形成されていると予測するのは間違っていますか?
皆様の御意見を聞かせて下さい。

A 回答 (3件)

文明ですか。

文明の定義を考えたことがないので、、、
ということで、文化的向上度という意味に解釈します。

>土器(略)どこに注目すれば文明の発展状況を知る手がかりに(略)

文化度を測る要素は、質問者もおわかりと思いますが、いくつかあるのだと思います。
その中で、あえて、土器だけでどの程度推し量ることが可能か、という質問かと思います。
素朴な感想ですと、土器を焼く技術の向上の中で、高温を作り出す「窯」の出現は画期の一つと思います。
高温を管理することは金属を加工する知識の蓄積に繋がっていると思います。
とはいえ、土器を焼く窯で鉄などを精製するわけでないですが、高温を体験・管理する経験は大きな刺激になったと思います。
では、土器焼成技術の発展の文化度がどうかというと、なかなか難しいことで、まずは、文化の発展段階をそれぞれに定義して、その中のどの段階に位置するのか、という作業が必要だと思います。
申し訳ないですが、私は文化発展段階の定義を知りません、、、

土器から文化的向上度を測るには、土器の組成の分化の方が目安になるかと思います。
器種が豊富になっていく度合いです。


>幾何学的な文様(略)合理的な社会システムが形成

文様をつける行為は、祈り(シャーマン的)のデザインの場合と、美的なデザインの場合があるのか思いますので、ご質問に相当する場合は、美的なデザインの文様と関係するのかもしれません。
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この回答へのお礼

うわー、また目の覚めるような回答を頂いてしまいました。
ありがとうございます。
精読させて頂きました。特に、「窯」で高温を管理する経験が金属の精製に繋がる大きな刺激になったであろう事、土器の組成の分化を目安にする視点、私一人の頭からは出てこない考えに触れ、大きな刺激を受けました。なるほど...。なるほど。
文明の定義は私自身漠然としたもので、むしろ文明の中の「技術」に絞って質問するべきだったのではないかと反省しております。
文様も視点によって幾つかの分け方がありそうですね。
そもそも、機能的にはあまり価値のない「文様」に色々な工夫をする古代人は心の中で何を思っていたのでしょう?「祈り」とか「贈り物としての付加価値」あるいは純粋な「好奇心」、色々考えてみるのですが、時代によっても変わる気もするのです。縄文土器は個性的独創的であるのに比べ、四大文明におけるデザインは汎用性が重視されている気がします。私の勝手な私見ですが。そういった相関性がありうるか、私は興味があります。

お礼日時:2006/10/26 13:07

土器だけでは文明の発展状況を知る手かがりにはならないでしょう。


例えば土師器と呼ばれる薄手の素焼き土器は、形の違いや粘土の違いはあっても古墳時代から平安時代までほぼ同じようなものが焼かれ使用されています。
幾何学的な文様があるから合理的な社会システムが形成されているとは言えません。現に飛鳥時代~平安時代の律令制度の中で生産されている土器には文様がありません。
また奥州平泉や中世鎌倉からは陶磁器なども見つかりますが、大半は「カワラケ」と呼ばれる模様もない素焼きの土器です。
逆に縄文土器には早期段階から幾何学的な文様がすでにあります。
文明の発展状況を知ろうとすればすべてを総合的に判断する必要があります。土器、石器、住居、墓等々.....同時代のすべての遺構・遺物を総合的に判断しなければ文明の発展状況を知ることは難しいと思われます。
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この回答へのお礼

なるほど…。
私の質問がそもそも浅はかだったようです。とても勉強になりました。簡単に答えを求めようするのは危うい事なのですね。しかし論点はずれてしまいますが土器の文様や形はその時代の精神を表しているような気がしてロマンを感じてしまいます。だから人の情として理由付けをしたくなるのかも知れません。でもアカデミックな意味では総合的に客観的に知る必要がある事はごもっとも。私の質問に丁寧にご回答頂き本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/10/25 20:26

土器の薄さは、技術が高度かどうかに依存します。


技術としては、高い温度を出せる燃料を確保する技術。
→単純に木を燃やすよりも、炭にした方が高温になります。
高い温度を出すための酸素の供給システム
→フイゴですね、強制的に供給することで高温が発生します
温度を安定させる技術
→炉の設計など

幾何学紋様に関しては、どうでしょうか?何を持って合理的な社会とするかとか、文様の趣味・はやりというのもあると思うので何ともいえません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
高温が必要だという事は想像していたのですが、そのために必要な技術については知りませんでした。また、それらの技術が複合的に組み合わさって一つの製品が生み出される事に興味を感じました。「高い温度」一つとっても様々な試行錯誤とその組み合わせが必要なのですね。古代人の一人が天才的に考えたのでしょうか?それとも職人が力を合わせて開発したのでしょうか?あるいは世代ごとに少しずつ進歩したのでしょうか?今となっては知りようもないのでしょうね。
文様については判断の下しづらい事が私も納得しましたので、あとは個人的な想像で楽しみたいと思います。
ご丁寧にご回答頂き本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/10/25 20:50

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