No.1ベストアンサー
- 回答日時:
大学(というより学科)によって事情は全く異なります。
東大など歴史のある大学では、講座制といって、教員は講座に所属します。講座は、教授-助教授(または講師)-助手という系列になっていて、講座の中は教授が完全に支配します。そのような大学では「研究室」というのは講座を意味することが多いのです。
大学紛争があってからは講座制を実質的に廃止する大学が多く、教授・助教授・講師がそれぞれ独立して研究室を持つようになりました。いくら若くても教員としては教授と同格なので、研究室を持っています。
これとは別に、教員の定員削減の動きがあり、特に助手が減らされています。助手のいない研究室では実験や演習ができないので、地方国立大学では大講座制と称し、例えば教授2名、助教授2名、助手1名の講座を作って対応しています。大講座をそのまま研究室として運営するところもあるし、帳簿上は大講座だが実質は教員がバラバラに研究室を持つところもあります。
弟さんの大学(というより学科)の実態がどうであるかによって、そのままで良いか、逃げ出した方が良いかはわかりません。他の研究室が講座制であるのに弟さんの研究室は一人だけ、という状況だと今後は厳しいかも知れません。というのは、教員の成果は論文数で評価されます。人数(教員と大学院生)の多い研究室だと当然多くの論文が出ますが、一つの論文に3~5名が連名者として名前を載せ、全員の成果となるように共存共栄を図っています。一人の研究室だと、大学院生も少ないでしょうし、いくら頑張っても巨大研究室には敵わないことがあります。
また、教授が定年などで退職したとき、その研究室(講座)の助教授が昇格することはよくあることです。学科全部が独立している場合は別ですが、講座制の研究室と独立研究室が混在している場合、独立研究室の教員が不利になることは否めません。
丁寧なご回答ありがとうございます。
お陰様で、何となく雰囲気がつかめてきたような気がします。
もう少しお聞きしてよろしいですか?
>教員がバラバラに研究室を持つ
この研究室は、実質的には「勉強部屋」みたいなもののことでしょうか。それとも学生を何人か受け持つ小講座ということになるのでしょうか。
>学科全部が独立している
力のある大学で、そのようなことはあるのでしょうか。国立の様子は教えて頂きましたが、例えば一流私立大の場合などは・・もしご存じでしたらで結構です。
No.5
- 回答日時:
共同で研究室を運営すると、仕事をやたら教授から押し付けられたり、成果を横取りされたりとリスクも存在します。
教員として魅力があり、研究者として実力があるならば、自分で小研究室を率いることも悪くはありません。人間関係と雑務と子守で疲れきり、自分の研究などやっている暇がないなんてことになりかねません。特に近年助手が減少し、数少ない助手に仕事が集中するケースが多いですから(特に公立や弱小国立)。ただ、物量が全てみたいな研究の場合小研究室で対抗するのは不可能です。ケースバイケースで外から簡単には言えませんね。No.4
- 回答日時:
No. 1 のものです
>>教員がバラバラに研究室を持つ
> この研究室は、実質的には「勉強部屋」みたいなもののことでしょうか。それとも学生を何人か受け持つ小講座ということになるのでしょうか。
「研究室」にはいろいろな意味があります。
1.実質的な小講座としての組織。ただし、公式名称ではありません。学科内で「山田研究室」とか「池下研究室」のように、実態としての研究グループを指します。学科によって、リーダーが教授で、助教授・助手・院生・卒業研究生などの大部隊を率いることもあります。リーダーが助教授で、院生が1~2名(あるいは0名)と卒業研究生(私立だと10名くらい)という場合があります。
2.教員の普段いる部屋。
3.その教員の学生が普段たむろしている部屋。実験室を兼ねることも多い。
>>学科全部が独立している
> 力のある大学で、そのようなことはあるのでしょうか。国立の様子は教えて頂きましたが、例えば一流私立大の場合などは・・
教授や助教授が独立して研究室を持っているケースが多いようです。講師の場合は形式上は独立せず、教授の下についているケースがあります。
各大学の学科のサイトに行き、「研究体制」のようなページに行きますと研究室一覧があるのが普通です。どこかの研究室で「メンバー」を見ると、講座制か独立制かがわかります。
今、早稲田大学の機械工学科を見てみました。私の環境では極めてレスポンスが悪くはっきりはわかりませんが、助教授以上は独立しているように見えます。
No.2
- 回答日時:
研究室を一つ持たされるのが悪いという意味で、知人の方はおっしゃったのではないでしょう。
日本ではまだまだ少ないですが、アメリカでは30台で1流大学のAsociate Prof.となって独立する人はたくさんいます(というか優秀な人はたいていそうみたい)。
優秀で若くて活きの良い先生が、自分で研究室をやりくりしているところは、ラボのリーダーと学生が一体となって研究を推し進めるようなところがあります。いいことですね。
知人の方の意見は、レベルの高い大学で研究をしないと、良い結果が出なくてなかなか昇進できないよ、ということでは?
学生が優秀で頑張ってくれる子がいないと、弟さんがいかに優秀な頭脳をお持ちでも結果に結びつきませんし。
また、日ごろからレベルの高い研究者と触れ合っていないと、自分の感覚も鈍っていってしまいます。
自分の城を持ったからといって安住してしまってはそこで終わりだよ、もっとレベルの高いところを目指していきなさいよ、というアドバイスではないでしょうか。
あと、No.1さんへの補足についてですが、名目上は一講座になっているけど、実質的には助教授や講師が学生を率いて独立に研究をやっている、ということですね。
私の友人(薬学)の所属研究室もそういうとこだったそうです。
教授はいるのだけど、別研究室状態で特にディスカッションなどあるわけではない(そもそも専門が違う)そうです。
この回答への補足
>私の友人(薬学)の所属研究室もそういうとこ
私の弟も薬学です。
教えてくれた知人の方は、理学系?ですが、理系だと大体同じ流れという風に思っていて良いのでしょうね。
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