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よく教科書に載っている分子状水素化合物と沸点、融点の関係の
グラフをみて疑問に思ったことがあります。
http://www1.doshisha.ac.jp/~bukka/Index/bukka3_4 …

それは、水素結合の強さについてです。
図をみると融点では、水とアンモニアの水素結合が、
沸点では、水が異常に強い水素結合を示しているように見えます。

水素結合の強さは、どんな理由で強くなるか調べてみると、
結合角、温度、圧力などで決まるそうですが、これらの原因が
どんな理由で水素結合の強さにかかわってくるのですか?

参考 http://en.wikipedia.org/wiki/Hydrogen_bond

A 回答 (2件)

 融点、沸点に水素結合が多いに関与していますが、それだけでは水分子の水素結合が強いということは示していません。

水素結合の強さだけを比較した場合、フッ素原子と水素原子間の水素結合が一番強く、酸素、窒素の順番になります。

 ここで水素結合が可能な数に注目してみますとフッ化水素は水素結合に関与する水素が一つ、アンモニアは水素結合に関与する孤立電子対が一つしかありません。それに対し水は二つの水素と二つの孤立電子対があります。したがって同じ分子数で比較すると水の場合はフッ化水素やアンモニアに比べ2倍の数の水素結合が可能です。沸点や融点は温度を上げることによって水素結合が切断される現象も含んでいるので、水分子の場合は他の二つに比べ2倍の水素結合を切断しなければなりません。フッ化水素の水素結合が強くても水素結合は一つしかなく、水の二つの水素結合を切るエネルギーまでは必要としないため沸点が低くなっています。

 水素結合の強さに関してですが、結合角、温度、圧力でも確かに変化します。それ以外に結合距離でも変わります。
 結合角は水素結合を形成している水素、アクセプターの原子、水素が共有結合している原子からなる角度が180度がもっとも強くなります。温度は水素結合がそれほど強い結合ではないので、通常の状態では加熱しただけで切断されるぐらいに弱いです。また圧力を加えると水素とアクセプターの原子の距離が近づくために結合力が強くなります。逆に圧力を下げるとこの距離が離れるため、容易に切断されます。また圧力を加えなくても分子の形が水素結合の距離を長くするような形であれば、このときも水素結合は弱くなります。
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強い水素結合を形成するのは、電気陰性度の大きく、サイズの小さい原子です。

具体的にはF, O, N です。水素の側もこれらの原子と結合している必要があります。そうすることによってH原子上のδ+が大きくなり、δ-を有するF,O,Nと強い水素結合を作るようになります。
また、サイズが小さい原子の方が水素結合を作りやすいということは、大雑把な話として、狭い空間にδ-が集中していることによって、効率的に水素結合を作ることができるということでしょう。
つまり、相手の原子、あるいは水素と結合している原子の電気陰性度とサイズが重要な要因になります。
結合そのものに関しては結合角や温度は関係ないでしょうし、圧力も極端な場合を除けば関係ないでしょう。

なお、融点や沸点に関しては結合角や分子の形状も関係してきます。たとえば、氷の構造は個々の酸素原子が2本の水素結合を形成して、対称性の良い結晶を形成しており、そのために融点や沸点が高くなっているといえるでしょう。また、アンモニアのNが構造上、1本の水素結合しか形成できないのに対して、水の酸素は2本の水素結合を形成できるために分子同士の引き合う力が強くなるということも、水の融点や沸点が高くなっている理由の一つといえるでしょう。
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