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宮崎県などで発生した鳥インフルエンザについて、渡り鳥の糞などにハエがたかり、そのハエが鶏舎に入ったのを鶏が食べて、鳥インフルエンザに感染しているのではという報道があります。

しかし、ウイルスは、基本的に生体の細胞内でしか生存できないのではないのですか。生体外に出た場合は、数日間しか生存できないし、たとえハエといえども、消化器官の中に入ったら、ほぼ即時に死滅するように感じるのですが、どうなのでしょうか。また、そのハエを鶏が食べたとき、やはり、消化管の中で、死滅すると思います。

そこで質問です。

1.鳥インフルエンザのウィルスは、鳥の体外に出た場合、どのくらい生存できるのか。

2.ハエの消化管の中で、生存できるのか。

3.鶏の消化管の中で生存できるのか。

4.仮に、鶏の消化管の中で生存できたとして、その鶏に感染するのか。

A 回答 (12件中11~12件)

 No.2のJagar39です。



 No.2を書いてからしばらく考えて、「待てよ・・」と思ったところがあるので補足訂正しておきます。

 問題は、2.の「ハエの消化管の中で生存できるのか」という部分です。
 私はNo.2で「できない」と書きました。ハエには感染できないのは間違いありません。
 ただ、よく考えれば「ハエの体内で感染能を保ったままある程度の時間保存される」という可能性はあるかもしれません。

 質問者さんが「消化管の中では即座に死滅するはず」と考えておられるのは、おそらくタンパク質分解酵素などの存在によると思うのですが、インフルエンザウイルスにとってタンパク質分解酵素は、むろん濃度にもよりますがむしろ「感染に必須の酵素」です。(タンパク質分解酵素なら何でも良い、というわけではありませんが)

 なのでハエの体内で速やかに死滅する、という保証は考えてみたらありませんね。もちろん増殖はしません。増殖するためには感染しなければならず、インフルエンザウイルスはハエに感染することはできません。
 ただ、緩衝液に浸かったような状態で保存される、という可能性はないわけではないと思います。

 ハエの身体に付着したウイルスが・・というNo.2のシナリオはそれはそれで成立しますが、仮にハエの体内で比較的長時間感染能を保つことができるとすれば、「野鳥の糞と鶏舎の距離」はかなり長くてもウイルスの伝搬が可能、ということになってしまいます。

 ハエの身体に付着したウイルスは、いわば「乾燥状態」になりますので、糞の中に存在しているときより遙かに速く死滅していきます。
 なので「野鳥の糞と鶏舎の距離」は相当短くないと(個人的には数mくらいに考えていました)ハエによるウイルスの伝搬は成立しないのですが、もしハエの体内で長時間生きる、ということになると・・・

 もっとも、この場合は「ハエは鶏に食べられる」ことが必要です。
 でも、元々鶏はハエなどの虫は"大好き"ですから、鶏のエサにたかったハエが鶏に食われることは日常的にありそうです。

 イエバエやヒメイエバエの行動範囲は数百mはあります。休憩場所があれば1km以上飛んでいくことも知られています。
 つまりハエの体内で保存されるとしたら、この範囲は警戒区域となるわけで、そうなると事実上、鳥インフルエンザの侵入防止は限りなく不可能に近い、ということになってしまいますね。

 過去にハエがどのような場合にインフルエンザウイルスの伝搬が可能か、ということを調べた文献はありません。実験してみないことには判らないでしょうね。

 ハエの体内では生存できず、虫体に付着したウイルスで媒介、ということであれば、鶏舎の周囲を重点的に消毒するなどの対策で防御できると思うのですが、ハエの体内で生存可能、ということになれば半径数百mは消毒しなければ、という話になってしまい、そんなことは不可能ですのでたいへんシビアな話になってしまいますね・・・
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この回答へのお礼

非常に丁寧に説明していただき、大変ありがとうございます。

ハエの消化管内でAIVが生存できないと感じた理由は、幾つかあります。
1.消化液で、消化されるはず。(たんぱく質分解酵素の存在自体は意識していませんでした)
2.生態の防御機構として、消化管内では多くの細菌やウィルスは死滅するはず。
と思っていました。

ハエや鳥の消化管内で、AIVは、特に死滅することもなく生き抜き、鳥の腸管内では増殖することもあると言うことですね。

鳥がAIVを吸い込む→のどに感染→のどに感染したAIVが腸管へリンパ管などを通って移動→鳥の腸管で増殖 

ということでしょうか。それとも

鳥がAIVを持ったハエを食べる→鳥の腸管でAIVが増殖→鳥がAIVに感染

それとも、

鳥がAIVを持ったハエを食べる→鳥の腸管内でAIVが増殖→鳥がAIVを含んだ糞をする→鳥がその糞についたAIVを吸い込む→鳥がAIVに感染

ということでしょうか。

何度もすいません。

お礼日時:2007/02/21 07:55

1-4の回答になりそうなサイトがありますので、参考にしてください。


http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/Byouki/Infl …
インフルエンザウイルスの生存に関しては、外界で殻(エンベロープ)が破壊された時点を生物学的な死(?)と考えると、体外や消化管内で生存できる可能性はあります。詳しくはウイルスについての本をご覧になったほうが良いと思いますが、インフルエンザは上気道での感染・増殖が主ですが、糞中にも"生きたまま"排泄されています。
ウイルス感染なんて、日常茶飯事に起きています。病原性が低いために発症しないだけです。要は感染した生物にどれほどの病原性をもたらすかが問題です。H5N1型ではハエに対しては感染し病原性を発揮できないのでは。
なお、鳥インフルエンザに関心がもたれているのは、変異してヒトに感染しやすく高い病原性を持ったものができてしまうのが懸念されているところです。

参考URL:http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/Byouki/Infl …
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

感染しても特に症状を期さない鳥というのは、多分、特定部位の細胞には感染しても全身の細胞には感染しないと言う意味なのですよね。

それなら、そもそも、渡り鳥の糞に鳥インフルエンザのウィルスが存在すると言うこと自体が不自然な感じがするのですが、どうなのでしょうか。

お礼日時:2007/02/21 07:31

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