No.1
- 回答日時:
場所によって大きく変わります。
関東地方の場合では.縄文草創期の時期がちょうど関東ローム層のできた時期ですので.ローム層近辺で打ち切ります。
ところが.井戸の場所では.深さに関係なく底まで調べます。
大体の深さは.トレンチャーで1m前後掘って.状態を見るでしょう。
噴火があった場合.歴史書等から時期が特定できますので.これにあわせて掘ります。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
まさに場所により、条件により、遺跡が眠っている深さというのは色々です。大規模な火山噴火で、火山灰が地上を埋め尽くし、一つのかなり特徴ある層を構成している場合、普通には、この噴火のあった時以前の遺跡は、この火山灰層の下に来ます。
従って、噴火以降の遺跡を捜している場合は、火山灰層=ローム層よりも上にあるということになります。関東ローム層は、赤土として知られますが、新しくても1万年乃至2万年から5万年前で、もっと古い層が幾段にもあります。
従って、弥生時代や700年前だと、ローム層が出てくるまで掘ると、その下には、まずありません。縄文後期も、関東だとローム層の上に来ます。
ところで、何故、遺跡は土の下に埋もれているのか、ということが問題です。その理由として:
1)火山噴火などの降下物の蓄積(火山灰など・近隣の火山+遠く離れた火山から)
2)地震による地盤降下や断層の生成で、低地となって、そこに土が堆積した。
3)自然過程で、山より土が低地に流れ込むのであり、次第に平野部・低地部は堆積されて行く。
4)人間が、古い住居や村や都市の跡の上に、新しい建物などを造り、この時、地面が高くなって来る。
大体、以上の四つぐらいの理由が考えられ、地震の多い日本では、2)の要素も大きいです。
氷河期が2万年ほど前に終わった後、氷河が解けることによって、海面が上昇し、海進が起こりました。こうして色々なものが海に沈みましたが、しかし、山から川に沿っての堆積作用で、陸地が、海に向かって進んだ場合もあります。
日本の多くの平野部は、この河川がもたらす土壌で、面積が拡大しました。と同時に、土地の表面に、堆積土が被って来たのだと言えます。
この自然堆積の割合がどれぐらいかということですが、1300年前だと、2メートルはありませんが、50cmということはありません。1メートルか、それ以上程度のはずです。場所によっては、2メートル、3メートルの場所もあります。
東京(武蔵野)平野や大阪平野は、明らかに、この堆積作用で、陸地が高くなり、平野部が広がっています。また日本は地震が多く、活断層も多く、断層によって、地面が隆起したり、沈降します。沈降した場合、その部分に土が流れ込み、結局、堆積が起こります。
トロイアの遺跡のある場所では、15メートルか10メートルほど、都市遺跡が順番に堆積しています。日本には、こんな大規模な蓄積遺跡はありませんが、遺跡の下に、また遺跡があるということは、ない訳ではないのです。
また、700年頃だと、近畿、特に奈良盆地などが歴史に関係して来ますが、奈良盆地は、1万年以上前は湖で、段々水が涸れて行き、紀元前後には、中心に泥の池があり、まわりには、泥の土地、湿地帯があったとされます。
天武は、奈良盆地の乾いた高地ではなく、湿地帯を埋め立てて、都を造ったので、奇跡を起こしたとも称えられていますが、奈良盆地が、その後1000年以上で、完全に乾燥すると、天武の都は、かなり深い土の下に埋もれたことになります。
低地部ができると、自然にそこに水が土を含んで流れ込み、段々堆積して行くのです。
奈良盆地の元湿地帯に造られた遺跡だと、2メートル以上の地下に現在は埋まっている可能性もあります。長いあいだ水田耕作をしていた土地の下に、遺跡があったという話があるからです。
地震による断層が2メートル、3メートルというのも、局所的にはありえ、こういう場合、2メートル、3メートル地下に遺跡が埋もれることがあります。
堆積作用により、段々平野は高くなって来るのだということから、原理的には、古い時代の遺跡は、より深いところに埋もれているということになります。
しかし、山の頂上に城を築いても、見捨てられた後は、頂上の土などが遺跡もろとも、下に洗い流されるということも考えられ、遺跡のある高さ、環境条件、天変地異、人間がその後、利用したかしなかったか、これによって、色々な深さに遺跡はあるということになります。
>西暦700年前後の遺跡などはどれくらいの深さを探査しなければならないのでしょうか?
どういう場所を発掘するのか、その場所は過去、どういう地質的変化があったかによって違ってきます。試掘溝というのを掘って、堆積状態がどうなっているかを吟味しながら、掘ります。(有望と思える場合、そこに発掘を集中します)。
近年の縄文時代や弥生時代の遺跡発掘のニューズは、地下部分を造るビルの建造が盛んになって、深く工事現場の土地を掘るようになったのと、以前は無視していた、「遺跡の痕跡」を、とりあえず、掘り進めて潰すのでなく、学術調査を行ってから判断するという方向になって来たので、遺跡発見のニューズが増えて来たのだと思います。
またかなり大規模な工事で、土台を深く掘ると遺跡が見つかると言うことから、かなり深くに埋もれていると言えそうです。
50cmぐらいだと、日本は平野部が少ないですから、土地が再利用されており、そのぐらいの深さの土は、後世に攪乱されてしまっている可能性が大きいのです。
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