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No.1
- 回答日時:
楕円定規の多くは5度刻みの角度といろいろな直径(長径)で繰り抜いた一組のテンプレートセットになっているものです。
このテンプレートに刻まれた角度表示ですが、これは自分が描こうとする平面に対して描きたい対象が何度奥側に振っているか、その角度のことです・・・・と言えばお分かりでしょうか。たとえば、自分が描こうとする面に対して、中心線が水平で奥側に35度の角度を持つ円盤(あるいは円筒の端面など)があるとします。この円盤を「自分が描こうとする面」上に描く時、その上下の長径は(中心線が水平ですから)そのまま円盤の直径に等しく、左右の短径は円盤の直径を35度+90度=125度だけ傾けて得た垂線の幅で求められます。言い換えれば、この「125度だけ傾けて得た垂線の幅」が35度の楕円定規の短径になっているはずです。
ちなみに、ここで「+90度」となるのは、円盤は中心線に対して直交しているからで、結果的に35度の傾きに加えてさらに90度傾いているからです。
こう言うと大変ややこしそうですが、仮にいま、紙の上に「自分が描こうとする面」を表す一本の水平線を描き、その線上の任意の点から、水平線に対して35度の角度を持つ「円(あるいは円筒など)の中心線」を引き、その中心線の任意の場所に任意の直径の円(あるいは円筒の端面など)を描いて、その外周から「自分が描こうとする面」に向けての垂線を引けば、35度という角度によって作りだされたこの円の見かけの直径である「短径」が求められます。そして、この場合の長径と短径の比は当然のことながら35度の楕円定規のそれと等しいはずです。
それでは、こうした角度表示に従った正しい楕円定規の使い方があるのかと言われたら、実務の上からはさほど忠実に応用していない・・・というのが偽らざる本音です。なぜなら、こうした角度表示も正確に言えばアイソメトリックな作図にしか応用できない、これが最大の理由だからです。
ごく小さな製品だとか、ごく薄い円盤ものなどでは、その全体がどの部分をとってもすべて同じ見かけ角度で描かれるアイソメトリックに作図してもあまり違和感がないものですが、現実には、少し大きな対象物ともなりますと、視野による見かけの角度の変化や遠近感などによって、アイソメトリックな作図をするととても違和感があるものです。
仮に一眼レフカメラ用の100mmぐらいの望遠レンズを原寸大で描こうという際には、よく観察してみますと、レンズの先端部分とマウント側では見かけの角度が大きく変わってしまいますし、厳密に言えば奥に行くにしたがって同じ直径の部分でも小さく見える遠近感、いわゆるパースペクティヴも生じることに気がつくはずです。これは人間の視野の角度からそうなるものですが、これを無視してあくまでも先端部分もマウント側も一貫して45度で描くぞ・・・といったアイソメ図法を採ると、どこか違和感の残る作図になってしまい、現実感が薄らいでしまいます。
そこで、もし、どうしても正確に描きたいというのであれば、より現実の視野に即したパースペクティヴを得るために売られている「パースガイド」と組み合わせていちいち楕円定規の角度を選択すればよいのでしょうが、これもまた、なかなか対象物の大きさに即したピッタリ合うパースとそれに合致する楕円を得ることが難しく大変面倒なものです。
そこで、実際にはご質問者様と同様にわたくしも長年「感覚でコレくらいかな?とだいたいのカンで使っていた」ものでした。
こうしたことが一番如実に現れるのが分解図、あるいは部品構成図といった図面の作成です。幾枚かの歯車、ワッシャー、クラッチ、リング類などといった円形の部品が分解された姿で一本の中心線上に幅広く描かれるといった際、どの部品もすべて同じ角度の楕円で描く・・・といったアイソメ的な手法はもちろんあります。なによりも描きやすいからです。しかし、こうした図法に、図面上の部品の位置に従って微妙に楕円の角度を変えて、より実際の視野に近づけてやる・・・といった作図をするととても立体感が生じ、その結果とても美しく分りやすい図面に描き上げることができます。
こうした場合には、もはや楕円定規の角度表示などは役に立たず、いかに本物らしく描き上げるか・・・は作図者の経験やデッサン力に負うところが大きくなってしまいます。
余談ですが、デザイナーの中にも、どこで勘違いしたのか、楕円定規の使い方の基本を知らない人がいます。たとえば中心線上に円を描く際には、中心線に直交した楕円を描かなくてはなりませんが、ともすれば、中心線が図面上右上がりに描かれているのに、楕円はそのまま図面上の(紙の上の)上下方向に合わせて描くとか・・・。
また、余談といえば、「パースガイド」が手元になくても、バニッシュポイントに向けて奥に広がる空間を正方形に区切る・・・といったことも楕円定規を使って出来ます。例えば45度の奥行き角度を持ちバニッシュポイントに向けて連なる壁面を正方形で区切るといった場合には45度の楕円に外接する2本の垂直線とバニッシュポイントに向けて伸びる2本の線で囲んだ四角な部分こそが壁面の正方形となるからです。
この回答へのお礼
お礼日時:2007/05/18 21:14
ありがとうございます。やっと長年の謎が解けました!
とてもためになる余談の内容も使ってみます。
これからは、楕円定規のラインをもとにしてパース考えながら修正して使っていきます。
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