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Northern blotは定量実験には向いていません。
サンプル量をそろえた条件で目的のバンドの濃さの比較でどちらが多いか少ないか、すごく多いかやや多いかくらいの半定量的なことを言う程度です。なぜなら、Northernでは量の多さと、メンブレンに結合する量、結合したRNA量とハイブリするプローブ量(メンブレンに固定された自由度の低いRNAがすべて等しくプローブと会合するとは限らない)、そしてハイブリしたプローブ量とシグナルの強度(フィルムに感光したバンドの濃さ、化学発光の強度など)の関係が直線的ではなく、量依存的に変化する範囲(Latitude)も狭いからです。
RT-PCRでは、半定量的な方法から、厳密なコピー数の測定までいろいろな精度のやり方がありますが、ひとくちに言って、溶液中の反応であるので上記のNorthernでおこるような影響がないので定量性は高いです。
Northernはどのような種類の転写産物がどのような相対量で存在するかという定性的な実験には今日でも非常に有効です。RT-PCRだと、たとえばひとつの遺伝子から複数のsplice isoformが存在するとき、注意して実験をデザインしないと何を見ているのかわからなくなるという危険があります(つまりNorthernで転写産物の種類を把握しておく必要がある)。
実験としては互いに相補的といえると思います。
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