H17警視庁3類の数的処理の問題(速度算)なのですが、Aの速さ、あるいはBが歩き始めてAが出会うまでの時間を未知数として解こうと思うと2次方程式を解く羽目になってしまいます。
警視庁3類(高卒区分)というと、2次方程式を解かせるような作業は必要ない出題がほとんどだと思っていたのですが…
答えは36KMなのですが、2次方程式を使わない解答がもしありましたらご教授願いたく思います。
問題:
A,Bの2人がXとYを結ぶ同じルートを歩くことにした。AはXから一定の速度でYに向かい、BはAが出発してから2.5時間後にYを出発し、Aより毎時1.5KMだけ遅い速度でXに向かった。AとBが途中で出会ってから、Aは1.5時間後にYに到着し、Bは6時間後にXに到着した。XY間の距離を求めよ。
A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
watchTVさん、こんにちは。
式にすると2次方程式になるのですが、因数分解や解の公式を知らない人はどうやって解くのかを考えてみました。
[解法1]
XY間の出合った位置をP点として、XP=L(km), YP=L'(km) とおきます。
Aの速さをv(km/h), Bの速さをv'(km/h) とします。
v - v' = 1.5 = 3/2 (km/h) … (1)
出会うまでの時間を考えて、
L/v = L'/v' + 2.5
L/v - L'/v' = 5/2 … (2)
出会ってからの時間を考えて、
L/v'=6 … (3)
L'/v=1.5=3/2 … (4)
(3)×(4)より、
(L/v')×(L'/v) = 9
左辺を組みなおして、(L/v)×(L'/v') = 9 … (5)
(2)を(5)に代入したら、2次方程式になるので、それはしません。
(2)と(5)を
「引いたら5/2、かけたら9になる二つの数はなぁ~んだ?」
というクイズとみます。
適当に代入してみると、
5 - 5/2 = 5/2 ⇒ 5×5/2 = 12.5 ・・・大きすぎました。
8/2 - 3/2 = 5/2 ⇒ 4×3/2 = 6 ・・・小さすぎました。
9/2 - 4/2 = 5/2 ⇒ 9/2×4/2 = 9 ・・・ぴったりです。
故に、
L/v = 9/2 … (6)
L'/v' = 4/2 = 2 … (7)
と求まりました。
(6),(3)より、v = 2L/9 = 2/9×6v' = (4/3)v' = v' + v'/3
(1)より、3/2 = v - v' = v'/3
故に、
v' = 9/2
v = 4/3×9/2 = 6
故に、
L = (9/2)v = (9/2)×6 = 27
L' = 2v' = 2×9/2 = 9
故に、L+L' = 36 (km) と求まります。
(解法1終わり)
計算を細かく書いたので、長くなりましたが、(6),(7)を乗り越えたら、あとは分数の計算だけなので、そんなに難しくないと思います。
[解法2]
v - v' = 3/2 … (1)
L/v = L'/v' + 5/2 … (2)
L/v'=6 … (3)
L'/v=3/2 … (4)
まで解法1と一緒で、(3),(4)をv,v'について解いて(2)に代入します。
L/(2L'/3) = L'/(L/6) + 5/2
3L/2L' = 6L'/L + 5/2
3(L/L') = 12(L'/L) + 5 … (5)
r = L/L' とおくと、r > 0 であり、(5) は、
3 r = (12/r) + 5 … (6)
となります。
(両辺にrをかけると2次方程式になりますので、それはしません。)
(6)の右辺では、第1項の係数12が大きく、さらに5も加えているので、rにある程度の大きさの数を代入して、係数12を打消すようにしないと(6)が成立たないことはすぐにわかります。
ためしに、r=1を代入してみると、(左辺) = 3、 (右辺) = 17
⇒ もっと、rは大きくないといけません。
r=2を代入してみると、(左辺) = 6、 (右辺) = 11
⇒ まだまだです。
r=3を代入してみると、(左辺) = 9、 (右辺) = 9
⇒ ぴったりです。
従って、
r = L/L' = 3
L = 3L' … (7)
がわかります。
L+L' = x とおくと、L = 3x/4、L'=x/4
(3)より、v' = L/6 = (3x/4)/6 = x/8
(4)より、v = 2L'/3 = 2(x/4)/3= x/6
(1) より、3/2 = v - v' = x/6 - x/8 = 2x/48 = x/24
故に、x = 36 (km) と求まります。
(解法2終わり)
2つも解法を載せていただき、ありがとうございました。
前半の(L/v)×(L'/v') = 9 … (5) の組み換え後の式を出す所や、
後半の3(L/L') = 12(L'/L) + 5 … (5) でr = L/L' とおいてrの値をしぼりこむ辺り、かなり工夫をされていて見事だなと感じました。
No.4
- 回答日時:
>>2次方程式を使わない解答が・・・
おそらくは(ない)と思います。
(ない)事の証明よりは、
別の事を書きたいので投稿します。
>>2次方程式を解かせるような作業は必要ない出題・・・。
とあるように、
数的処理、数的推理の出題は、5択の中から
(如何にして速く)選択できるか、と思います。
つまり、
解が5通り与えれているのだから、
2次方程式自身を解く必要はなく、
2次方程式を(満たす)解を(選べ)さへすれば良いとなります。
実際、この問題の2次方程式は容易には解けないようです。
工夫したとしても、(工夫)に時間がかかってしまうと。
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
結局は(消去法)が最速と思います。
次の手順は(最悪)と思いますが、
それでも、まともに解くよりは・・・。
文字の説明は省略します。
X((B+1.5)km/h)*(Th)→●←(Bkm/h)*((T-2.5)h)Y
X((Bkm/h)*(6h)← ●→(B+1.5)km/h)*(1.5h)Y
距離d=36kmが選択肢のひとつであれば、
(B+1.5)T+B(T-2.5)=36 #1
6B+1.5(B+1.5)=36 #2
#2を解くと
7.5B+((1.5)^2)=36
30B+9=36*4
10B+3=48
B=4.5
#1に代入して、
6T+4.5(T-2.5)=36
24T+9(2T-5)=36*4
8T+3(2T-5)=48
14T=63
T=4.5
最後に距離の関係、
(B+1.5)T=6B、または、B(T-2.5)=1.5(B+1.5)
が成立すれば、36kmは正しいとなります。
代入して見ると、
6*4.5=6*4.5
となって成立している事が判ります。
選択肢を利用して、一次式のみで解いている、
とも言えます。
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
運が良ければ、これだけで済みますが、
最悪では、5回計算する必要が生じます。
面倒そうに見えますが、
まともに計算するよりは、遥かに速いと思います。
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
以下の記述は、(時間がかかる)ことを示すだけで、
式変形は、どうでも良いです。
6T+B(T-2.5)=6B+1.5(B+1.5)
BT+1.5T+BT-2.5B=6B+1.5B+2.25
2BT+1.5T-10B-2.25=0
8BT+6T-40B-9=0
8B{6B/(B+1.5)}+6{6B/(B+1.5)}-40B-9=0
48(B^2)+36B-(B+1.5)(40B+9)=0
96(B^2)+72B-(80(B^2)+138B+27)=0
16(B^2)-66B-27=0
ここで因数分解さへ容易でない事に気がつきます。
(2B-9)(8B+3)=0
となって解決ですが、
計算間違いを考慮すると、
とんでもなく、(遅い)と思います。
ありがとうございました。
ちなみに選択肢は32・33・34・35・36でした。
36が最も約数が多く答えになり「そう」な数字だな…と推測して当てはめた受験生は、ラッキーだったんでしょうね。
No.3
- 回答日時:
やはり2次方程式は避けられない感じです。
あとは、どれだけシンプルにできるか?
同じ距離を行くときにかかる時間の比は変わらない
から、Aがかかった総時間をTとすれば、Bは2時間
多くかかっているのでT+2時間かかる。そして、
出会った地点からYまでをAは1.5時間、BはT+2-6
=T-4時間かかるから、
T:(T+2)=1.5:(T-4)
整理すれば、2T^2-11T-6=0
(2T+1)(T-6)=0
∴T=6
求める距離をSkmとすれば、速さの差が1.5(km/時)なので
S/6-S/8=1.5
∴S=36
No.1
- 回答日時:
Aが出発してからBと出会うまでの時間をP時間、Aの速度をVとする。
XY間の距離をLとすると、Lは3通りで表せます。
(1) L=(P+1.5)V ← Aだけで考えた場合
(2) L=(P-2.5+6)(V-1.5) ← Bだけで考えた場合
(3) L=PV+(P-2.5)(V-1.5) ← AとBの距離の和で考えた場合(出会った時点)
(1)、(2)より
(P+1.5)V=(P-2.5+6)(V-1.5)
整理して、8V=6P+21・・・(4)
(1)、(3)より
(P+1.5)V=PV+(P-2.5)(V-1.5)
整理して、8PV-32V-12P+30=0・・・(5)
(5)の(4)を代入して、2P^2ー5P-18=0 が得られます。
P>0より、P=4.5、V=6 となります。
(1)に代入して、L=(1.5+4.5)×6=36 が得られます。
早々に回答頂き有難うございました。
補足)回答最後の部分で2P^2-5P-18=0とやはり2次方程式を解く所が出てくるようで、因数分解できない人は残念無念、という感じの出題なんでしょうか。
中学受験の算数の速度算でも、速さの差だけが分かっているタイプの出題はほとんど見かけなかったものですから…。
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