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岩波文庫、「ぺルリ提督 日本遠征記」から抜粋します。今日の感覚に合わない単語がありますが「日本土着人」との単語も見えることから中国への差別意識はないと認められるので原文のまま転記します。

然し、言葉の配列について見ると、支那語と日本語との構成も、支那人と日本土着人との発音が異なるやうに、全く異る。後者の構成は、すつきりして居り、明晰であり、ハキハキして居り、一シラブルにして吾がアルファベットの二又は三語以上から成るのを聞くこと稀である。ところが、前者の言葉は、ゴチヤゴチヤした、単調な唱歌と大して変わりはなく、聞くに快からず、子音が絶えず不愉快にゴチヤゴチヤと出て来る。もし吾々の文字の音が分析されるならば、氣音を加へて発音する場合のHをば、支那人は非常にはつきり発音するのであるが、日本人は決して発音せず、いつもその代わりにFの音を出す。他方また吾がR及びDは日本人によると吾々と同じやうにはつきりと発音されるが、支那によると何時でもLと同じになる。
注)旧字体に変換できない文字は、勝手に新字体に変えました。岩波さん、ご免なさい。

1 >>後者の構成は、すつきりして居り、明晰であり、ハキハキして居り
米国人にとって日本語の発音は聴き取り易いのですか。

2 >>前者の言葉は、ゴチヤゴチヤした、単調な唱歌と大して変わりはなく、聞くに快からず、子音が絶えず不愉快にゴチヤゴチヤと出て来る
米国人にとって中国語は日本語より不快に響くのですか。一口に仏語と中国語は心地よく響くと言われていませんか。

3 >>氣音を加へて発音する場合のHをば、支那人は非常にはつきり発音するのであるが、日本人は決して発音せず、いつもその代わりにFの音を出す
今日の日本人の「はひふへほ」の韻は「Ha、Hi、Hu、He、Ho」でなく「Fa、Fi、Fu、Fe、Fo」なのですか。中国ではHをはっきり発音していますか。

4 >>R及びDは日本人によると吾々と同じやうにはつきりと発音されるが、支那によると何時でもLと同じになる。
日本人はLとRの区別ができないといいますが、実はLの発音が出来ないのだと考えてよいですか。中国語にはRとDの韻がないと考えてよいですか。

よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

答えられるものだけで失礼します




ここで言う中国語のH(ピンインでもHで表される)というのは実際は /x/ (ドイツ語の ch の音)に近く英語などのHよりもかすれた音です。それゆえ「はっきり」聞こえます。日本語のハ行は現代とは音が違い、/φ/ で表される唇を近づけて息を出す音だったと言われています(「ちち」は唇が離れているが「はは」は唇が近づくという記述があるそうです)。決してFではありませんがFで近似したと思われます。
発音が楽な方に流れて、唇を近づけることさえしなくなり /ha, ci, φu, he, ho/ (cは本当は下にヒゲのつく、ドイツ語 ich の子音)になったそうです。


日本語・中国語はラ行に聞こえる音を区別しません。中国語にはLしかなくRでピンイン表記される音は反り舌子音 sh に対する有声音です。英語の sh よりも舌が後ろの方(英語のRに近い位置)でそのため有声化するとRのような響きが混じります。T-D、P-B などのペアは無声・有声音ではなく無声音の「帯気・無気音」です。DA、BAは穏やかな「タ・パ」、TA、PAは息を強く出す「タ・パ」です。「ダ・バ」のような音ではありません。
日本語のラ行も音が変化している(現在進行形)ような気がします。ペリーが来た当時の日本人は確かにRしか発音しなかったのでしょう。一般に日本語のラ行は舌先を1回はじく音(スペイン語のRに近い)と言われ、ペリーたちもこれを聞いたからRで表したと思われます。当時の日本人はLは聞いたことのない音なので発音できなかったと言えますが、発音は楽な方に流れる傾向がありますから(特に日本語ではLRという「二種類のラ行」を区別しないので)現代では完全にLになりきらないがLに近いRのような発音をしている人がかなりいます(舌のはじきが弱い)。(変な例ですが、数年前ある飲料のCMソングの「チュブリララ」という部分が昔ながらのラ行で発音されていてかえって違和感を感じたことがあります。)
将来、ラ行がLになる可能性がないとも言えません。ともかく現状ではLRどちらでもない状態といえるようです。英語に限らずどの言語のRも日本人には難しいものです。
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この回答へのお礼

質問をしておいて不可解なことを言いますが、こういう話題は国際発音記号を聞き分けられる人間同士でないと無理なのではないかと改めて痛感しました。こういうテーマで論じられる方が日本人の中に存在することが発音痴としては驚異だし不思議にすら思えます。

お答を正しく受け取れたか否か心配ですが
Hに対する彼らの観察は日中いずれに関しても大筋で正しそうなこと、
LとRに関しても彼らの見解には一定の根拠がありそうなことが分かりました。

発音の横着化が、将来の日本人のLとRの区別を予感させるというのは皮肉なことです。

折角のお答にも拘らず張り合いのあるお礼が言えなくてすみません。有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/09/22 10:38

またまた2Chocolate です。



まず、

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD% …

の音韻のところを読んでください。



読まれましたか?

中国語ではおなじ「マ」でも音の上げ下げによって、意味が違ってくるのです。それが中国語の四声でTone Language(声調語)と呼ばれています。

が、英語はSTRESS LANGUAGE(強勢語)。この意味はたとえば’Beautiful'という単語、アクセントはuにきますよね。tのあとのiでもなければ、fのあとのuでもない。そういう言語をいいます。ほかの例では、MILKという単語はIにアクセントがきて、中国語のようにMIを上げたり下げたりできません。L、Kもまた然り。

ですから、英語を母国語とする人には、そういったおなじ音の上げ下げは慣れていないことなのです。(Advice, Research
などの例外はありますが)そういう意味で英語を母国語とする人に中国語の聞き取りは難しいのではとコメントしたのです。

これでお分かりいただけましたか?
分からなかったらまた連絡ください。
分からないものを分かったという必要はまったくないのですよ。
(特に言語学者及び教師をめざしているわたしにはいい練習になります。)
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この回答へのお礼

ご紹介のあったURLの「音韻」の項は読みました。中国語の声調が原因で、米国人に中国語を聞き取りにくくしている可能性があるのは分かりました。
何度も応じて下さって恐縮しています。大変、有り難うございました。

お礼日時:2007/09/23 10:10

No.2です。



<米語と中国語の共通韻の方が、米語と日本語のそれより多いであろうと>
はい、それはそのとおりです。でも同じ音=聞きやすいってわけではないのです。先にも述べたように、中国語は4つの声調があるTONAL LANGUAG (声調語)、英語はSTRESS LANGUAGE(強勢語)なので、
まったく違った性質の言語です。そういう意味で聞き取りは簡単ではないはずです。おわかりいただけましたか?
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この回答へのお礼

私が正直で誠実な人間であれば「分かりません」と答えます。最早、擦れっ枯らしで世間智が発達しているので、こういう時には「分かった」と答えるものだと知っているので、そう答えます。わかりました。
(しかし、どんなにずうずうしく考えても私に四声だの声調だのが分かったなんて言えません。)

ANo.2へのお礼は言葉足らずだったようで済まないことでした。遅れ馳せながらANo.2のお礼の欄の2番目の句点の後に以下の一句を追加させて下さいませ。
日本語の方が聞き取りやすいことがあるかもしれないのは意外でした。

二度手間をかけさせて済みませんでした。

お礼日時:2007/09/22 19:56

わたしもこたえられるものだけで、、、。



1) 米国人にとって日本語の発音は聴き取り易いのですか。

ご存知のように中国語には4つの声調がありますよね。その、第2声と第3声の区別がむづかしいのです。中国語を母国語とする人でも、ちょっとタイミングをずらして発音してしまうと、たちまち「え、どっち?麻?馬?」となってしまうんです。が、日本語にはそういった発音の問題はほとんどありません。(もちろん、柿&蛎、端&箸&橋は例外として)そういう意味で日本語が聞き取りやすいことはあるかもしれませんね。

2)米国人にとって中国語は日本語より不快に響くのですか。

これは個人の好みですからなんともいえません。一般に汚い音とされているドイツ語を世界で一番きれいな音という言語学者もいます。

3)今日の日本人の「はひふへほ」の韻は「Ha、Hi、Hu、He、Ho」でなく「Fa、Fi、Fu、Fe、Fo」なのですか。

どちらでもありません。NO.1さんのha, ci, φu, he, ho/ (cは下にヒゲのつく、ドイツ語 ich の子音)が正解です。

これを書かれた方、どう見ても日本贔屓の印象を受けますが。

言語学者のタマゴより
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この回答へのお礼

当否はわかりませんが米語と中国語の共通韻の方が、米語と日本語のそれより多いであろうと考えていたので、中国語の方が聴き取り難いかもしれないとは考えていませんでした。どちらの共通韻が多いかも、また共通韻の多寡と発音の聴き取り易さとの関係も承知はしていません。

原文のせいか翻訳のせいか、この部分からは日本贔屓のニオイがするのですね。

折角のお答にも拘らず張り合いのあるお礼が言えなくてすみません。有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/09/22 10:40

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