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漢文の事教えてください
(1)古事記は漢文で書かれていますが、当時のもしくは現在の中国人はそのままそれを読めたのですか?
(2)古事記の編纂された時代は漢文で記録をする決まりがあったのかわ解りませんが日本語の話し言葉もしくは文法で記録する事は不可能だったのでしょうか?
(3)まだ訓読みができなかった?
(4)古事記や日本書紀などの現代語訳はいつされた物なのですか?出版社が独自に訳しているのですか?
(5)出版社が独自に訳しているのであればなぜもっと現在の現代語で訳さないのですか?
(6)出版社が独自に訳しているのであれば出版社ごとに訳が微妙に違う?こういった書物は特殊で日本語→漢文→日本語と二段階に翻訳がされていますよね。現在でも外国語の書物など翻訳家によってニュアンスの違う書物になったりする事がありますよね、そういった事にはなっていないのですか?
よろしくお願いします。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
漢文の事教えてください
(1)古事記は漢文で書かれていますが、当時のもしくは現在の中国人はそのままそれを読めたのですか?
読めなかったと思います。漢字オンリ-で書かれていますが、変体漢文という種類の漢文様式の日本語文です。これに対して日本書紀は純粋漢文で書かれているために読めたはずです。これは日本書紀が正史(正式の歴史書)であり、六国史の最初の国史であるのに対して、古事記は私的要素が強い(勅撰であったとの考えもあります)歴史書であったためではないでしょうか。なお、日本書紀については当時の中国唐朝の首都長安音で表記されているなど、中国で読まれることを前提にしているとの説が有力です。
両者に共通する表記は、歌謡や固有名詞を一字一音形式の万葉仮名で表記している点です。例えば、「やくもたつ(八雲立つ)」は「夜久毛多都」と表記します。この中で「久」と「毛」は後のひらがなの「く」と「も」になっていきます。また、「久」「毛」「多」は後のカタカナの「ク」・「モ」・「タ」になっていきます。
(2)古事記の編纂された時代は漢文で記録をする決まりがあったのかわ解りませんが日本語の話し言葉もしくは文法で記録する事は不可能だったのでしょうか?
日本書紀のように純粋漢文で記録されたものは例外ではないかと思います。日本語をどのように表記するのか試行錯誤が続いていた時期ですから。ただ、漢文体(和製漢文体を含め)で書こうとする意識はあったと思います。また、古事記自体が漢字オンリ-で書かれていますが、変体漢文という種類の漢文様式の日本語文ですから、日本語の話し言葉もしくは文法で記録していたことになります。さらに、万葉仮名の使用は漢字表記ではありますが、全文ひらがなで書くようなものですから、話し言葉そのものです。一字一音形式ですから今では古代の仮名遣いの研究には欠かせません。
(3)まだ訓読みができなかった?
古事記の中には熟字訓を含めて訓読みはありました。しかし、固定的ではありませんでした。
(4)古事記や日本書紀などの現代語訳はいつされた物なのですか?出版社が独自に訳しているのですか?
次の質問にも関連しますが、現代語訳とはいつの時期の訳を指すのか難しい問題です。古事記は江戸時代から研究が続けられ、各種の注釈がされています。今有名な本居宣長の古事記伝を読んでも分かりません。更なる訳が必要になります。明治時代の物でも再訳が必要なのではないでしょうか。戦後も古事記や日本書紀の現代語訳や注釈書が出ていますが、古典文学集の中の一つとして取り上げられることが多いように思います(文庫でも出版されていますが)。また、古事記は文学系等の学者が、日本書紀は歴史学系統の学者の監修や注釈が多い傾向があります。両書の性格の違いが現れているように思います。なお、現代語訳、注釈共に以前からの多くの学者の研究が元になっており、多くの研究蓄積の上に成立しています。しかし、以前ほどには古典作品に対する世間一般の関心が薄れているようで、書店の扱いも悪くなっています。売れないようなので出版もしづらいようです。残念なことです。
日本書紀に関しては古代史研究の根本資料ですので、現在では歴史関係の出版の方が多いように感じます。
(5)出版社が独自に訳しているのであればなぜもっと現在の現代語で訳さないのですか?
(6)出版社が独自に訳しているのであれば出版社ごとに訳が微妙に違う?こういった書物は特殊で日本語→漢文→日本語と二段階に翻訳がされていますよね。現在でも外国語の書物など翻訳家によってニュアンスの違う書物になったりする事がありますよね、そういった事にはなっていないのですか?
訳が微妙に違うことにはいくつかの理由があります。
(1)伝本が違うことです。
伝えられた古事記にも系統の違う写本が伝わっています。他の古典作品と比べて差は大きくありませんが、伝本によって書かれている内容、表現が部妙に違うことはあります。
(2)学説の違いです。
たとえば、「夜久毛多都」の後に「都麻碁微爾(妻籠-つまご-みに)」とありますが、この言葉に関して、「妻を住まわせている」という説と、「夫婦一緒に住んでいる」との説があります。どちらの説を採るかによって訳は変化するわけです。
(3)訳者の表現の違いです。
同じ例を引きますが、「都麻碁微爾(妻籠-つまご-みに)」の後に、「夜幣賀岐都久流(八重垣作-やへがきつく-る)」とあります。「八重垣」は「(家の周囲に)幾重にも作り設けた垣根」の訳になりますが、「妻籠みに」を「妻を住まわせている」と訳しても、「妻籠みに」の前に「八重垣」の語があるために「妻を住まわせるために垣根を作った」と省略した訳がある一方、「妻を住まわせるために幾重にも垣根を作った」との訳も成立すると思います。訳者の考えによって表現は変化します。
以上長くなってしまいましたが、参考まで。
No.3
- 回答日時:
古事記(712年成立)が変体漢文(漢文もどきの和文)で書かれ、日本書紀(720年成立)が本格的漢文で書かれていることは常識だと思うのですが、質問者は古事記と日本書紀を混同されているのでしょうか? ふたつの違いについては過去問を参照ください。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa736990.html?ans_coun …
古事記は漢文に近い文体、和文と言える文体、和文と漢文を合わせたような文体からなっています。漢文に近い文体なら中国人は読めるでしょう。和文の部分は日本人にしかわかりません。混合文体の部分も中国人には苦しいでしょう。たとえば、こんな感じです。
次、於屎成神名、 波邇夜須毘古神【此神名以音】
”つぎに、屎になりませる神の名は 「はにやすびこ」の神”
「於屎成神」のところなんかは典型的な変体漢文。
和文の例をあげると素戔嗚尊の狼藉の箇所で次のように書かれています。
屎麻理【此二字以音】散
”屎まりを散(ちら)しき”(くそをまき散らした)
「屎」を「くそ」と訓読みしていたことは間違いありません。「屎麻理」という漢語は存在しないのですから。この文は目的語+動詞で、完璧な日本文の語順です。漢文風に散屎(屎を散ず)とでも書いてあれば中国人にも理解可能。
上にあげた神の名「波邇夜須毘古」なんかは立派な万葉仮名ですね。奈良時代初期には日本語を万葉仮名で表記することが始まっていた証拠です。
現代語訳なんかは明治以降、多くは戦後のものでしょう。
>出版社ごとに訳が微妙に違う
サン=テグジュペリの「星の王子様」の2006年に出た訳だけでも10点近くあります。翻訳者によってニュアンスが違うのはあたりまえです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E3%81%AE% …
そもそも古典について「唯一の定訳」なんてものは存在しないのです。
No.2
- 回答日時:
(1)古事記は漢文で書かれていますが、当時のもしくは現在の中国人はそのままそれを読めたのですか?
読めたでしょうが、古事記は中国人のために書かれた本ではありません。
(2)古事記の編纂された時代は漢文で記録をする決まりがあったのかわ解りませんが日本語の話し言葉もしくは文法で記録する事は不可能だったのでしょうか?
その通りです。平仮名と片仮名が出来たのは平安時代です。従って、話し言葉としての日本語は古くから(縄文時代から?)ありましたが、書き言葉としての日本語(日本文、和文)はありませんでした。ですから古事記も日本書紀も漢文で書くほかなかったのです。
万葉仮名と呼ばれる仮名はありました。古事記の和歌には万葉仮名で書かれた和歌が多いですね。
(3)まだ訓読みができなかった?
漢字の訓読みが完成したのは平安時代ではないでしょうか。
(4)古事記や日本書紀などの現代語訳はいつされた物なのですか?出版社が独自に訳しているのですか?
古事記、日本書紀の現代語訳(平成の日本人が解る書き言葉)は、第二次世界大戦後に行われたのではないでしょうか。(←記憶が不確かです)
(5)出版社が独自に訳しているのであればなぜもっと現在の現代語で訳さないのですか?
(出版社が独自に訳している、というより、翻訳者が独自に訳していると言うべきでしょうか)
例えば講談社の文庫本では、古事記の訳者が現在の現代語で書いていますよ。
(6)出版社が独自に訳しているのであれば出版社ごとに訳が微妙に違う?こういった書物は特殊で日本語→漢文→日本語と二段階に翻訳がされていますよね。現在でも外国語の書物など翻訳家によってニュアンスの違う書物になったりする事がありますよね、そういった事にはなっていないのですか?
同じ古事記の原文であっても、翻訳者によってニュアンスの違う現代語になるのは当然ではないでしょうか。
回答ありがとうございました。
>読めたでしょうが、古事記は中国人のために書かれた本ではありません。
そんな事は聞いてませんw解ってますw
No.1
- 回答日時:
1. 古事記は中国の漢文のスタイルをとりつつも、日本独特の表記も入る変体漢文といわれています。
http://www.hmt.u-toyama.ac.jp/chubun/ohno/wabun. …
http://wapedia.mobi/ja/漢文
(リンク切れていたら、打ち込んでください)
漢文の部分は、遣唐使の時代が古事記の時代の前後にあるので、国書は中国と同等に読め、書けたのだと思います。
中国の古い史書に、倭の(九州あたりとおもわれる)地方に、中国からの人が集まって暮らす集落が倭にある、と記録があります。また中国側が(たしか5世紀の順帝)、倭から受け取った国書をみて「倭にはこのように見事な漢文を書くものがいるのか」と驚嘆する記録があります。
当時は華夷社会、中華思想序列の中で、天子のいる中国に対して、たった一字漢字を間違え中国の皇帝を侮辱するような国書を書くだけで、冊封国の国王の首が飛んだり失脚させられるような時代です。一般的に1世紀もしくはそれ以前から、中国人の移民がすでに日本におり、倭の権力者は中国人に翻訳させ漢文を書かせていたのではないかともいわれています。
2. 古事記は上記のとおり、変体漢文の形をとっています。
この記紀が完成したとされる700年代の前、すなわち600年代の聖徳太子の時代に、日本は中国を頂点とする華夷思想の秩序原理から脱出を計っています。
中国の随書には、倭の遣唐使の持参した国書に「海西の天子(西のほうの皇帝=煬帝のこと)は、仏法を起こすのに熱心だと聞いたので、僧侶を送って仏法を学ぶために来ました」とあり、倭は中国に対して「朝貢をしに来ているのではないぞ」とも読める文書を持たせています。この文の直後に有名な「日出ところの天子、日没するところの天子へ書を致す」という文言がでてきます。これに対し、煬帝は怒っていることも、記録にのこっています。
600年代後半は、漢文の影響は大きいもののかなも登場しはじめます。そして次の世紀、すなわち記紀の書かれた700年代以降、大陸の影響をうけつつも、だんだんと日本独自の文化を築こうとし、天平文化を満喫します。
遣唐使はこの時代もつづき、国書が必要のため、漢文は貴族社会に生きています。また、728年に渤海という新しい国の使いが日本にやってきて、その後922年まで34回来日します。朝鮮系の言葉と思われる渤海の使者の言葉が日本側とは通じないのか、渤海使がくるとき唐の言葉が話せるものを船に同伴させている記録が何度かでてきます。また日本側も、中国の言葉が話せる国内の日本人を、渤海使が来朝した際に呼び寄せている記録もあります。この時代、中国語と漢文は、現在の英語のようなも共通語だったのかもしれません。
実際、かなりあとの空海の時代(800年前後の人)、唐の都で空海とであったことがある人が渤海使に同乗して来日し、日本にもどって仏教を広めていた空海に手紙をかき、空海も「もっと早く手紙を届ける使いが到着していれば、(都に上がって)あなたに会いにいったものを」と、返事の手紙を送っています。
3. 現在の訓読みと同じ定義かどうかわかりませんが、変体漢文にでてくる表記はwapediaのような訓読はできたのだと思います。
4. 5. はわかりませんが、著者により(つまり出版社による)内容は変わると思います。また、Amazonや紀伊国屋など、現在売れるものに視点を置く書籍サイトでは多くありませんが、戦前戦後からの書籍をカバーする地元の図書館のネット検索をかけると、現代語訳はけっこうヒットします。
現代においては、研究者が学生を除いてニーズが高くないため、コストをかけて現代語訳をたくさん出版することはないとおもいます。
6. 先月、日本書紀や続日本紀の現代語訳を図書館からとりよせいくつか手元に集めていましたが、訳や解釈の違いはもちろん、見せ方も本によってだいぶ違います。すなわち、記紀の文をのせるだけならそれは文献なので同じになりますが、現代語訳はいかに研究者が内容を読み解き、また読み手にも読みやすく見せるかが考えられているため、著者および出版社によって大きく異なります。
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